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傲慢と善良

⚠︎ネタバレあります

別の映画を観た時に予告をみて面白そうだな〜と思っていたので観てきた。

ありきたりな言葉で言うとよかった。
突然姿を消した婚約者の居場所を探すため、彼女の過去と向き合う___。
主人公2人の行く末はもちろん気になるんだけど、彼女の過去を知る時に出会う結婚相談所の老婦人、小野里さんの言葉が刺さる。

現代の日本は、目に見える身分差別はもうないですけれど、一人一人が自分の価値観に重きを置きすぎていて、皆さん傲慢です。その一方で、善良に生きている人ほど、親のいいつけを守り、誰かに決めてもらうことが多すぎて"自分がない"ということになってしまう。傲慢さと善良さが、矛盾なく同じ人の中に存在してしまう、不思議な時代なのだと思います。

ピンとこない、の正体は、その人が、自分につけている値段です
値段、という言い方が悪ければ、点数と言い換えてもいいかもしれません。その人が無意識に自分はいくら、何点とつけた点数に見合う相手が来なければ、人は、"ピンとこない"と言います。私の価値はこんなに低くない。もっと高い相手でなければ、私の値段とは釣り合わない。
ささやかな幸せを望むだけ、と言いながら、皆さん、ご自分につけていらっしゃる値段は相当お高いですよ。ピンとくる、こないの感覚は、相手を鏡のようにして見る、皆さんご自身の自己評価額なんです

決して登場回数が多いとは言えない彼女の言葉が刺さって、原作も買ってしまった。
よく聞くピンとくる、こないの正体が分かった気がして、納得してる自分と何だか認めたくない自分がいた。

私の自己評価額は高いのかな〜低いのかな〜、

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