20200517 中井久夫「復興の道なかばで」 DTMの動画 作業づくえ

 快晴。とてつもなく暑い。毎年この季節は夏への恐れが大きくなる。これ以上暑くなってしまったら到底自分には耐えきれないというような。実際はなんとか耐えきって秋を迎えるのだけれども、どうやって耐えきったのかは苛烈な日差しがひいていくのにあわせてすっかり忘れ去られてしまう。体の記憶は、それがきっと体に刻まれているのだろうと考えることは出来ても、それを呼び起こす術がない。

なんの話だ。昼過ぎに机を組み立てて満足する。天板と足を別々に注文し、天板にニスを塗って乾かしてドリルネジで足を固定した。それだけなのだが満足感がある。単に机をほしい気持ちが大きかったのもあるが、ものを実際に触って組み立てることの喜びもある。

同居人と吉祥寺に行ってハードオフをみたり武蔵野珈琲で本を読んだり。中井久夫「復興の道なかばで」を読み終える。前にもすこし日記に書いた通り、阪神大震災直後から一年後くらいまでの精神科医としての働きについて書かれたもの。状況が刻々と変わる中で個別の文章として書かれたものをまとめたものなので、重複も多い。被災という大きな括りでコロナ禍の現在学ぶべきところがあるのではないかと思って読み始めたのだが、メモをとったのはあまり関係のないところばかりだった。つまり、中井自身の知性のはたらきに魅力を感じた文章であったり、被災者の印象的なエピソードであったり。なんのために読み、なんの足しになったのかは曖昧。中井久夫の文章を読むこと自体の楽しみはあったのだけれども。

帰ってきてこれを書いている。机で。机はいい。すこしは生産的になれるだろうか。

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