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中身のない日記

髪を乾かそうと洗面所に立つと、小グモの存在に気づいた

とっさに、クモを見つけたのが朝だったらなんたら、夜だったらなんたらという言い伝えを思い出した。なんだったか忘れたけど縁起がいいとかだった気がする。よく母がクモは害虫を食べてくれると言ってたはずだし、そのまま放置していた。

この時私はふと土曜の朝刊に載っているいつかのお悩み相談コーナーを思い出していた。

確か60代くらいだったか、高齢気味の女性の悩みで、野菜を買った時についてくるアリを助けたいけどどうしようもない、こんな自分をどう思うか?みたいな内容だった。

それに対して回答者はそこまで言うか?というほど質問者を批判するのだ。偽善者だの自分が心の綺麗な人だとアピールしてるだのを、皮肉ったらしく書き殴った文章はあまりにも衝撃的でかなり深く印象に残った。

たしかに質問者も自分に対する評価のコメントを欲してる感じがあざとく思える、ただ紙面上でこんなに罵倒されて辱めを受ける必要もないのでは?

洗面所にいた小グモの足は線のようでいかにも繊細な生き物という感じで一生懸命生きてる感じが可愛げのある虫だった。同じ虫でもコバエだったらこんなに関心を持てない。ゴキブリは叩き潰す。自分はそんなもんだと思う。

そんなくだらないことを考えながら頭を乾かし寝床についた。
そこでさっき分からなかったクモにまつわる言い伝えを思い出した。

「夜グモは親の顔でも潰せ」
縁起がいいのは朝グモだった。

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