制作者のあれこれ

 ポケモンが長年好きで、学生時代はずっとポケモンのゲームをしていた。ソードシールド以降を除いた歴代ポケモンの中で私が一番好きなのは、DSのソフトで販売されたブラックホワイトである。ポケモンに対して瀕死になるまで戦わせるなんて信じられないみたいな意見をよく聞くが、ブラックホワイト(BW)のキーキャラクターがまさにこの思想に染まったNという青年である。
 BWでは一つのカセットで伝説ポケモンのレシラム、ゼクロムどちらか片方しかゲットできない。そして捕獲イベントの後にポケモンリーグに挑戦できる。それまで何かと主人公を助けてくれたおっちゃんチャンピオン(アデク)は既に倒されており、主人公が挑戦するチャンピオンはNになっているというストーリーだった気がする。そしてもう一歩のカセットでしかゲットできない伝説ポケモンはNの手持ちになっている。Nはポケモンのことをトモダチと呼び、ポケモンは人々から解放されなければならないという考えのもとで勝負を挑んでくる。
 可愛いポケモンとしての商品も多数あるが、ポケモンの主要素がバトルである限りこの背反は避けられない。アニメでNがサトシにもこの考えをぶつけた時があったが、サトシもこれには明確に答えなかった。Nの考えは、ポケモンという膨大なストーリーを作るうえでいつかぶつかる問題だったように思う。

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