応用問題のゴール

 受験生の家庭教師をしている関係で、理科の勉強をやり直すことがある。現役では苦手だったところも、時間が経つというか人生全体に諦めがつくとそういうもんかと受け入れることができるようになった。
 今年の冬はすいぶん冷えるらしい。気温とか環境に疎いのでよく分からないが雪はたしかに多いと思う。地球は太陽からの距離が生んだ奇跡の天体というが、夏と秋だけでも気温に大きな違いがでる。あと地球1つ分でも太陽から遠かったら、たぶん命ってないと思う。地軸が太陽側に傾いてるのが北半球の夏で逆が冬だから、詳しい計算は省くが地軸と北緯を使えばコサインで夏と冬の太陽光までの距離の差が分かるよな、、なんてことをぬいぐるみと話した。
 数学で習う計算技術って、人の努力からありがたみを削いだものを配膳されている気がして申し訳なかった。そうしないために論文などで然るべきタイミングに適切な方法の計算を使うのだろうが、そういう臨機応変な計算利用は応用問題と呼ばれる。応用問題と計算問題のゴールは同じではないので、計算問題だけが得意な人間が量産されても仕方のないことだと思う。応用問題まで解けるような人が東大生とかになるのかもしれないが、問題に対する共感性とかが半端じゃない。私は大学3年にもなってやっとこんな簡単な応用問題に一つ可能性を見出したのに、立派な人間も世の中にはたくさんいるんだなぁ。

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