見出し画像

プレイの振り返り

昨日、マゾとプレイをした。私たちは月に二回ほどプレイをしているし、二・三日に一回は連絡を取っているから、特に久々というわけではなかったけど少し心に残ったやり取りだったので書き残したい。


ここ数か月、マゾは自身の子供のイヤイヤ期に悩まされていた。あまり調教以外で辛そうな言葉を発しないクソポジティブなマゾだけれど、さすがにしんどそうな様子が見受けられた。

少し憔悴した感じが見受けられて、心配だったので会って早々に「息子さんのイヤイヤ期はどう?」と尋ねた。

「それがやっと乗り越えられたんです。もうなんて声を掛けてあげても駄目だったので、『そうか、嫌なんだね』と僕たち夫婦がそのままにしてあげることにしました。そうしたら癇癪が落ち着いたんです。結局、イヤイヤ期が嫌だったのは、僕たち大人のほうだったんでしょうね。そのままを受け入れてあげたらだいぶ落ち着きました」

そう答えられて、本当にこの人はすごいなと感じた。こんな回答ができる親という生き物を私は見たことがない。こうやってどこまでもポジティブな言葉で締めくくってくる感じが、この子らしいなと思った。

私はプレイ中には見下すし、男性としての尊厳を踏みにじって、マゾとして至らない点があれば調教を施すけど、私生活の話を聞くと私のほうが関心させられることのほうが多い。普通にこのマゾの人間性を尊敬している

育ちが良いせいなのか、もしくは天性のものなのか、嫌な部分を一切感じさせない内面の良さを持っている。この人とSMを通じて関われることがすごく嬉しい。

「私ね、君のことが普通に人間として好きだよ。だけどマゾとしてはもっと好き」と話すと「僕も同じです」と言われてしまった。普通に男性としても好きだけど、マゾとしてはもっと価値が高いといった感じかな。すごくまっとうなSMをしているって感じがする。

「らぶさんは優しくて賢くてかわいいのに、ここ最近で段々とドミナント性が増していって、そういう部分がすごく好きです。」と続けられた。もう何度も自分のブログには書いてきたけど、私は自分のドミナント性が苦手だ。理由は母親に似ているからだ。男性が私の言うことを聞いてくれると、満たされた気分になる自分に戸惑う。それを今みたいに自己受容することができたのは、こうしてこの子が私のドミナント性を好いてくれたからだ。この子はそんな私の戸惑いを知ったうえで、私が安心するような言葉をくれようとしてくれる。

昔そういう言葉をもらったときに「安心させようとしてくれてありがとう」と伝えたら首を横に振って「そのまま思ったことを伝えたかっただけです」と言われた。その時は正直「こいつ、あざといな、嘘ばっかり」と思ったりもしたけど、最近は本当なのかもしれないと考えている。この子の素直な気持ちがパズルのピースみたいに私の心にピッタリハマっていってるだけなのかもしれない。いや、わからない。大人の先回りしたそういう気遣いの言葉なのか、本当の滲み出たマゾのやさしさなのか。野暮なことを考えるのはやめておこう。


私は結構、「もう大人になったから」といって自分のメンヘラ性に蓋をしていたりする。気付かないふりというか、本当に気づかなくなっただけなのかもしれないけど、独占欲とか、愛されたいとか、守られたいという感情を持つことが本当に減った。悩むこともあまりなく、毎日ニコニコしながら歩いている。自立したことでいろんなものを安定させることができた。

だけどこのマゾに対してだけは、その汚いものが滲み出たりする。主に独占欲だ。指輪をしている指をみて、指を噛んで跡を残して帰したりした。この子の過去のカルテ記録を見たり、他の女性との過去のプレイの内容が綴られた手紙を見てイライラしたりする。私以外で勃起したり、射精したんだと思うと、無視してケインで打って身体に刻み込みたくなってしまう。

マゾは元々そういうメンヘラ性が一切ない性格の人で、それに比べて私は大人げがなくて恥ずかしいなと思う。

書きながら思い出したのだが、そういえばマゾは過去のS女性さんと不本意なお別れをして一週間本当に何もできなかった言っていたな。前回、私が新居を見つけたという話をすると、「僕最近ずっとらぶさんに飼われたいって思うんです。家で飼われて、食事も犬皿からとかで」と言い出したのもあったし、意外とマゾにもそういう感情はSMに限ってはあるのかもしれない。今度聞いてみたいな。


サポートして頂けると、これからも頑張れます。