中学生が本気で家出をする話

やばい、そろそろ限界だ。ある日そう思いました

私は決めました。とにかく家出をすると。虐待紛いの血も繋がってない親。中学生にとってはこの程度の事で家出をする要因になると知って、中学生ながらに少し面白みを感じました。

来たる7月4日、この日に私は家出をします。一週間、この一週間で私は準備をして、この家から逃げ出して、ある場所を訪れます。

そこは高槻市です。私にとってあの場所は故郷と呼んでもいいほど馴染みがある場所で、幼少期の記憶は殆ど高槻市にあると言っても過言ではありません。

あの頃の友人は私のことを覚えているのか。いや、憶えていないのは分かっているんです。ただ私は、友人たちに会って、一度挨拶をしたいだけなんです。

その為には入念な準備とイメージトレーニングが必要だというのはわかっています。それを一週間で作るというのですから、中々に辛いのはわかっています。最悪失敗してすぐに連れ戻され、無駄な時間と体面上の家族仲さえ崩壊してしまいます。それでは流石に私の婆が可哀想です。

あの人は私達家族を信じて私に投資をしてくれてる人なんです。そんな人さえも裏切って私は全てから逃げようとしているのです。

もう裏切るのは決まってしまったんです。これを公開した瞬間に私が逃げるのは決まってしまうんです。ですからせめて、最善を尽くします。

まず家出に必要なものはお金です。お金さえあれば何でもできます。これに関してはちょっとした可能性が私の中であるので大丈夫です。

次に移動手段。これは敢えて公共交通機関を使おうと思います。タクシー等を使ってもいいのですが、監視カメラを鮮明に写すのはタクシーですから。服を着替えれば区別がつかないようなホームの監視カメラだったり、そもそも監視カメラが無いような電車やバスに乗ったほうが少しは特定されにくくなるという考えです。

次に宿泊場所。これはそこそこの危険が付きまといますが野営をしようと思います。幸いにもアウトドア用品はなんとかして手に入れることはできます。

この3つさえあればある程度はどうにかなると思います。明日からはSNSのアカウントを削除するなどの用意を始めます。

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