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インナーチャイルドを見つけて対話する

インナーチャイルドとは何でしょう。

一般的な解釈は色々あると思うのですが、私は「心の深いところにある子供部屋に住んでいる、子供の自分」だと思っています。

子供の頃の自分、というのではなく、現在進行形で心に住んでいる子供の自分です。なので、インナーチャイルドは幼い頃のことはもちろん、大人になった現在でも色んな事象に反応しています。

ただ、多くの場合インナーチャイルドは子供時代の出来事について、深い傷を抱えているのも事実です。

親や兄弟、友達や先生に言われたこと、されたこと。

たとえそれが悪気のない一言であったとしても、心は傷つくことがあります。でも、子供の頃はそんな傷をきちんと癒す術を知りません。癒されないまま大人になったとき、インナーチャイルドの傷がその人の価値観や無意識に沸き起こる感情などに大きな影響を与えます。

今日はそんなインナーチャイルドを見つける方法や、対話する方法を記していきたいと思います。末尾に選択式のカードリーディングを置いておきますので、気になるカードを選んでみてください。少しでもヒントになれば幸いです。

インナーチャイルドを見つける

大人になって、仕事や生活の中で繰り返し辛いと感じることや、嫌だと拒否反応が出てしまうものの根底には、インナーチャイルドの傷が関わっているかもしれません。

まずは、いつも引っかかってしまう事を探すところから始めます。

私は子供の頃から人に頼ることが苦手で、身近な人に悩みや相談をすることができませんでした。弱みを見せることも、非常に苦手だったと思います。

いつも一人で立っていなくてはならない。

そんなふうに無意識に感じていたのだと思います。

しかし大人になるにつれて、それではいけないのだと思うようになりました。自分の弱みを見せられないのは、見せたときに返ってくる反応が怖いからです。否定されるのではないか。馬鹿にされるのではないか。そんなふうに無意識のうちに心にバリアを張っている自分の人生は、とても息苦しいものでした。それに気づいてから、オープンな心を身に着けるにはどうしたらよいのだろうと、悩んでいるうちにインナーチャイルドに気づいたのです。

たとえば私の両親は共働きで、自営業でした。二人とも仕事に誇りを持っていて、それは素晴らしいことですが、子供の頃の私は素直に甘えることができずに、とても寂しかったのだと思います。

お母さんは仕事だから、邪魔してはいけない。

そんな気持ちが先に立って、具合の悪いときでも我慢することがありました。私の面倒を見るためには、母は仕事を誰かに任せる段取りをつけなくてはなりません。子供心にそんな母を見るのが心苦しかったのですね。

小児喘息を持っていた私は、発作が出てもどうすることもできずに苦しいと思いながら、母が帰ってくるのを待っていたこともあります。今考えると、気にせず電話すれば良かったのだと思うのですが、当時はそれができなかったのです。

そういった出来事が、私の生まれ持った性質と相まって「人に頼るのが下手」な自分を作り上げていったのです。

こんなふうに、生きづらさを感じている根本的な問題は、インナーチャイルドに関わっていることが非常に多いので、そこを掘り下げてみるといいと思います。

インナーチャイルドの傷は、正しさとは関係ない

ここでお伝えしておかなければならないのは、インナーチャイルドの傷は正しいとか間違っているとか、そういったこととは関係がないという事です。

私の場合をとってみても、親は悪気があってそうしていたわけではありません。明らかに相手に悪意があったというケースももちろんあります。私自身にも、悪意や、理不尽なことで傷つけられたトラウマもあります。しかし、心の傷はそういうことだけに起因するわけではありません。むしろ、そういったわかりやすい傷ではないものの方が、意識することができないので厄介です。

相手がしたことの良い・悪いに関係なく、子供の頃のあなたがどう感じたか、それが重要です。

相手に悪気がなくても、あなたが悲しいと感じ、それを癒す機会がなかったのなら、傷となっていつまでも残っています。

良い・悪いに関係なく、悲しかった自分、苦しかった自分を見つけてあげてください。

インナーチャイルドと対話する

インナーチャイルドを見つけたら、彼らと対話してみてください。

彼らの保護者になったつもりで、「何が悲しかったの?」「どうして苦しかったの?」と問いかけてみてください。

そうすると、インナーチャイルドは答えてくれると思います。突然泣き出すかもしれません、怒り出すかもしれません。自分が子供にかえったつもりで、封じ込めていた感情を吐きださせてあげましょう。子供のように、「お母さんなんて嫌いだ!」とか、「弟なんて嫌い!」とか大人になった今は言わないようなことでもとにかく吐きだしてしまうことです。

このとき、安全な場所にいることは重要です。

ひとりきりで、思い切り泣いたりわめいたりできるような場所だとなお良いでしょう。私はよく車の中で対話します。自宅ではひとりになれる時間はあまりありません。

あとは、次の日に何も予定がないといいですね。泣いたら目が腫れてしまうとか、そんなことを気にせずわんわん泣いてしまいましょう。

インナーチャイルドを受け入れる

ひとしきり感情を吐きだしたら、今度は悲しかった自分や苦しかった自分をまるごと受け入れてあげてください。

保護者になったつもりで、「苦しかったね」「辛かったね」と声をかけてあげるのもいいかもしれません。

悲しかったとき、我慢していたのは何だったのか。

苦しかったとき、本当はどうしたかったのか。

根気よく問いかけてあげてください。正しいとか間違っているとかは関係なく、純粋な子供の心は何を得たかったのか。それを見つけて、受け入れてあげてください。

それが癒しの一歩になると思います。

インナーチャイルドと共に歩く

受け入れることができたなら、インナーチャイルドは癒され始めていると思います。でも、焦らなくて大丈夫です。焦ってかさぶたを剥がそうとするとまた血が出てしまうように、急いでトラウマを克服しようとすることはかえって傷を深くしかねません。

ほんの少しずつでいいのです。

ほんの少しずつ、インナーチャイルドが喜ぶことをしてあげてください。

海に行きたいな、と漠然と思ったなら海に行ってみるとか、本を読みたいな、と思ったなら本屋さんに行ってみるとか、心が欲することを素直にやってみるのもいいと思います。

ワクワクが大事、というのは有名なチャネラーの方の言葉ですが、心がワクワクすることを素直にやってあげること。それはインナーチャイルドを癒し、共に歩くことにとっても大切だと思います。

私たちの心にはいつまでも子供の自分が住んでいます。

彼らのきもちに耳をすませて、一緒に歩いていくこと。

それは心の成長、魂の成長に必要なことなのだと思います。

インナーチャイルドを見つけて対話するには【カードリーディング】

それでは、最後にタロットカードとオラクルカードを使って、あなたのインナーチャイルドを見つけて対話する方法を探ってみたいと思います。

5つの選択肢をひきましたので、ご興味のある方はピンとくるカードがあったら読んでみてください。

ちなみにカードを切っているときに、ワンドの4が飛び出てきました。画面中央にある棒が4本立っているカードです。二人の人物が建物から出てきて、辿り着いた人を歓迎しているような絵です。

インナーチャイルドが「気づいてくれてありがとう」と言っている気がしました。

左から順番に1~5番として、開いていきます。

選べたら下の方へずずいっとスクロールしてください。




1番のカードを選んだ方へ

9つのカップを背に満足して微笑んでいる人。そして天秤のようにふたつのものを手にしているカード。

とても良いバランスがとれている印象です。

インナーチャイルドの望むことを、意識的にしろ無意識的にしろ、よく汲み取って現実世界で実行されているのではないかと思います。

なんというか、言う事ないというか(笑)、問題なさそうです。

心に住む子供のあなたは、とても満足しているのではないでしょうか。


2番のカードを選んだ方へ

インナーチャイルドは心をかたく閉ざしているかもしれません。

これ以上傷つくことを恐れて、感情にフタをして二本の剣で身を守り、目には目隠しをしてこわいものを見ないようにしています。

もしかしたらあなた自身が現在非常にお疲れなのではないでしょうか。

心身をゆっくりと休めて、ほんの少しずつ内省をしてみると良いかもしれません。今日一日を振り返って、誰かへの、もしくは自分への「ありがとう」と「ごめんなさい」をひとつずつ見つけてみる。

もしくは、自分が一番リラックスできることをしてみるのもいいかもしれません。ゆっくりお風呂につかったり、好きな本を読んだり、映画を見たり。

インナーチャイルドと向き合うのはそれからでも遅くありません。

まずは今のあなた自身が心の平和を取り戻すこと。

そうしたら、インナーチャイルドが心を開いてくれるかもしれません。

もし子供の自分が目を覚ましてくれたなら、そこで出た感情がいかにネガティブなものであっても、受け入れてみてください。

負の感情もまた、あなたに与えられたギフトなのだと思います。ネガティブな感情や出来事は、その人を成長させるために与えられたものだからです。


3番のカードを選んだ方へ

子供の頃、もしくはもっと前に、根源的な恐怖を感じたことがあったのかもしれません。生まれる前に、解消すると決めてきたカルマなのかもしれませんが、とても深い恐怖と悲しみを感じました。

それらと、あなたが無意識に持つ自己犠牲の精神はどこかで繋がっているのではないでしょうか。

輪廻転生のお話になりますが、人はみな転生を幾度も繰り返してそのカルマを浄化し、高次の存在に近づいていくのだといいます。

トラウマに思い当たることがなければ、もしかしたらそういったカルマを解消するためにインナーチャイルドが呼びかけているのかもしれません。

自己犠牲は尊いものかもしれません。けれどそれと同じように、自分を100%愛してあげることも尊いことだと思うのです。

占星術のお話になりますが、私は生れたときの星の並びは、その人の宿命であり、今から変更することはできないと考えています。でも、その定められた星のエネルギーをどう使って行くかは、その人が決めて、選んでいくものだと思っています。つまり、それが運命です。運は自分で作っていくものだと思うのです。

スピリチュアルな観点からいうと、宿命ですら生まれる前に自分の魂が今世で学ぶべきことを決めて、この星の並びで、この時代でこの親で、この土地で学ぶべきことがある、と選んで生まれてきているといいます。

純粋で無垢な心を持っていた子供の頃の自分は、そんなことをどこかで覚えていて、それを今のあなたに伝えようとしているのかもしれません。

輪廻転生や占星術など話が広がってしまいましたが、インナーチャイルドはあなたに今世で学ぶべき何かを伝えたがっている、そんな気がしました。


4番のカードを選んだ方へ

裏切りは深く心を傷つけます。

あなたの心が純粋であればあるほど、それは深い傷となったでしょう。それは子供の頃の傷とは限りません。大人になってからつけられた傷なのかもしれません。

しかし、全てのことには意味があります。

あなたの魂があなたをもう一段階成長させるために、課題を与えているのです。傷つけられたことのない子供は痛みを知りません。裏切られたことのない人は、いつか簡単に人を裏切ってしまうかもしれません。

傷ついたインナーチャイルドの気持ちを、よく聞いてあげてください。受け入れて、抱きしめてあげてください。あなたはきっと、それができる時期にきているのではないでしょうか。

ミクロな視点からマクロな視点に切り替えてみましょう。

客観的に、起きた出来事を見る時期がやってきているように感じます。

そして、これからインナーチャイルドと手を繋いで歩いていくために、その出来事が自分の人生にとってどんな意味を持っていくのか、未来に繋げていく始めの一歩となるような印象を持ちました。


5番のカードを選んだ方へ

もしかしたら、気づかない内にトラウマを反芻していませんか?

記憶は反芻すればするほど鮮明に残っていきます。そして、人間というものは何故か辛い出来事を反芻してしまうことが多いのです。

でも、あなたはすでに長い間、苦しみぬいて嘆きぬいてきたのではないでしょうか。見ぬふりをせず、痛みを常に傍らに持ち続けていらっしゃったのではないでしょうか。インナーチャイルドは、きっとそんなあなたと共に同じように苦しみ、嘆いてきたのかもしれません。

そして、「もういいよ」と言ってくれているように感じます。

心の大掃除をする時がやってきたようです。

片付かない荷物でも、埃を払って磨くことで、美しいオブジェになることだってあると思うのです。苦しみは苦しみの形のまま、片隅に置いておいたっていいのです。美しく磨き上げてあげれば、その苦しみが昇華されて、やがてはあなたの魅力になることだってあると思います。

心を掃除することができたら、そこには喜びに満ち溢れた子供のあなたがいるような、そんな気がします。左から四番目の、小さな象はそのまま子供のあなたを表している気がしてなりません。牛乳とハチミツのお風呂で無邪気に遊んで、心から楽しそうです。

インナーチャイルドが喜ぶことを、たくさんしてあげてください。心がワクワクすることを、たくさんしてみてください。あなたは心から喜び、楽しみ、幸せでいていい存在なのです。生きているだけであなたは宇宙にまるごと受け入れられています。存在しているだけであなたはすべてから愛されています。

それを受け入れたなら、大人のあなたと子供のあなたが手を取り合って、新しい力を身につけることができるようです。それは、もしかしたら「愛する力」なのかもしれません。


こどものこころ

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

こどものこころを無視せずに癒していくことは、今生きている自分の心を楽にすることと繋がっています。

ここにあげた方法でなくとも、皆さんがそれぞれに自分に合った方法で構いません。辛かったら急がずに、ゆっくり向き合ってみてください。

生れたときの自分は、最高に素晴らしく最高に愛にあふれた、最高に幸せな存在です。私たちは大人になるにつれてたくさんの経験をし、そのぶんたくさん傷ついていくのだと思います。そして、ここに在るだけで愛されているのだと思い出していくことが最大の学びなのかもしれません。

それではまた!

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