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反ラボ声明ver.2.0+質問回答

反ラボは形骸化せず、他者性を排除する共同体の性質自覚的かつ責任を持つために流動的である必要がある。ゆえに反ラボの定義も揺らぎやすい。そこで反ラボ声明ver.2.0では、反ラボ声明を部分的に踏襲しつつ、不要な要素は否定している。反ラボに完成はあり得ない。それは少し面倒ではあるが、共同体における原初的な暴力性に対して責任を持つということはこういうことなのだ。

反ラボ声明ver.2.0

反ラボの目的

反ラボの目的は「本来のラボの実現」の範疇を逸した。「本来のラボの実現」が第1段階ならば、現在の反ラボは、第2段階にある。第2段階の目的は、共同体の根源的な問題に責任を持ち、絶えず自己否定と変化を繰り返すシステムの構築にある。共同体における根源的な問題とは他者性の排除であり、他者性の排除には2種類ある。1つはナチス的な全体主義で、もう1つがラボ的な虚無主義である。全体主義は、1人の意思と全体の意思が同一化する純粋で理想的な共同体を目指すが、全体主義には理想の障壁となる不純物の排除が必要だ。なぜなら、本来あり得ない”理想的な共同体”という矛盾を隠蔽しなければならないからだ。それが他者性の排除による全体の同一化=純粋化である。完全な制御が不可能なプライベート空間(家)に虫が出たら殺して外に捨てるのはまさにこの純粋化の原理である。次に、ラボ的な虚無主義においては、単なる自由なたまり場であると主張することで共同体の思想を放棄する。しかし、実際には共同体が存在する以上、排除される他者も常に存在している。それを自己責任として他者へ責任転嫁をするか、何も考えていないと責任を放棄するかの二択が取られるが、どちらにせよ共同体の原理によって他者性が排除されていることに変わりない。そこで反ラボでは常に他者性を排除してしまう共同体の宿命を自覚し、他者性の排除への責任を持って共同体を他者性に向けて変容させていく。完全な共同体にはなれないことを自覚しつつ、無限の進歩を持続し、常に自己を否定し、変化していく。それが現代における共同体の正義だ。

反ラボが欲する人材

反ラボ声明ではラボから離散した本来のラボ利用者を集め、多様性のある共同体を形成すると書いたが、それではアナザーラボに留まってしまうため、必要条件ではあるが十分条件ではない。ここでもやはり他者性への配慮が不可欠だ。反ラボは共同体が根源的に排除してしまう他者性に責任を持ち、正義を実践する人材を求める。完全な共同体という矛盾した理想主義に陥らず、かつ責任を放棄するだけの虚無主義的にも陥ることなく、絶えず思考し、反ラボを変革していく意志のある者が必要だ

反ラボについての質問への回答まとめ2

反ラボはラボよりも不自由なのではないか

ラボに対して反ラボはメンバー試験も厳しいし、より自由な共同体を目指すと言っておきながら実は不自由になっているのではないかという質問があった。この問いに対しては、たしかに反ラボは自由ではない。ただし、ラボよりは自由である。と、回答したい。まず、完全な自由というものは存在しない。仮に存在するとしても、ある社会に対して、それが完全な自由であると決定するその際に、原初の不自由が生じてしまう。また、一般化して考えても、社会は完全に自由ではあり得ない。ある人の自由は他者の自由を制限するだろうし、そうでないなら共同体が均質化されることになるが、均質化され固定化された社会を自由な社会とは呼べないだろう。むしろ共同体は完全には自由になれないことを自覚し、他者の不自由性に対して責任の意識を持てるかどうかが肝心なのだ。反ラボも完全に自由になることは決してない。ただ、ラボよりも不自由性に対して自覚的であり、共同体の責任を引き受け、自己を否定し変化していく無限の努力を続けていく。それが反ラボである。

反ラボはラボ原理主義か

上記した反ラボの目的を参照いただきたい。

コンビニヤンキー化を防ぐことは可能か

コンビニヤンキー化は共同体の枠組みを固定し、ルーティン化することで引き起こされる。カビ対策に換気が必要なように、流動性がなければ共同体も腐っていく。反ラボでは、共同体の枠組みを固定せず流動性を保ち、自己を否定し、変化し続ける。また、ルーティン化の防止に反マガを例として、非日常性や異質なものと意識的に接続していく。それは反ラボの目的である、全体主義的に均一化しやすい共同体の宿命を自覚し、排除される他者性への責任を果たすことでもあるのだ。

以上。

反ラボは現在研修生15名、まだまだ参加者募集中。
ディスコは誰でも入れるが、発言できるのは論文提出メンバーのみ。
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サムネイルはチー牛くんhttps://twitter.com/inanuma_shunの提供
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