仲介手数料0円業者てなに？

まずは少し前の私のツイート👇

弊社元付の賃貸物件、客付業者が決めてくれたのに、仲手0業者から借りたいからとキャンセルが入ったらしい。

どこから申し込んでも、うちが窓口だし、行儀悪い奴に貸すわけないやん。あほ💢とキレたけど、少しでも安く借りたい借主側からしたらどうなの？誰が悪い？ま、どっちにしても断るけどね！

— coco🍑ビル売るオンナ (@coco_coco_cc) September 10, 2021

仲介手数料0円業者についてたくさんの反応やアドバイス、ありがとうございました。仲手0円業者があると噂には聞いていましたが、実際対応するのは初めて、でもみなさまのおかげで冷静に対処できました。

0円業者の件、まだまだ知らない方もいらっしゃるでしょうから今回の顛末をまとめる事にしました。

最初の申込

まずは今回の賃貸物件。ご自宅用として購入して頂いた区分マンション。築古だけどフルリフォームをしてお住まいになる予定だったのに、ご主人の転勤が決まったため、定期借家で賃貸に出す事となった。

こだわりフルリフォームの分譲賃貸なので、周りの相場より少し高めで入居者募集を始めた。まずまずの反響だったけど、定借である事、家賃が高めという事で、見学は入るがお申し込みには至らず。募集から2週間、まだまだ暑い日が続く中、大手賃貸業者さんからご見学のAさんからお申込が入った。

家賃減額交渉と運転免許番号末尾4に引っかかりつつ、とりあえず保証会社審査通過。審査が通った段階で、初め聞いていた入居予定日から1ヶ月ほど遅らせて欲しいと連絡あり。

ん？と思いつつオーナーさんはそれでもいいとお返事をくれたので、契約を進める事となった。

キャンセル

2日後、客付業者から慌てた様子で、今回申込のAさんより「仲介手数料0円業者から申込みたいので、仲介手数料を0円にしてくれないならキャンセルしたい。」とメールが入ったと電話があった。

仲介手数料0円業者？
メールでキャンセルが入った？？

断るなら、まずは電話やろ！とつっこみつつ、最初から何かと引っかかる点が多かった事もあり、客付業者がもし仲介手数料を0円にしたところで、入居してからも何かとトラブルになりそうなAさんを、オーナーさんにも説明して納得してもらった上で、管理会社判断としてお断りする事にした。

その後客付業者が仲介手数料は0円にはしないと判断、Aさんのキャンセルが決まった。

この時点で上のツイートをして、不動産クラスタのみなさまのアドバイスを頂く。普通に断るのもムカつくので、1番手がいる事にして引っ張るだけ引っ張って、最後に説教してバッサリ断わる事に決めた。

2回目の申込

次の日朝一番に聞いたことのない業者から物確。0円業者だとピンときたが、気づかないフリで対応した。

0円「〇〇の物件、まだ空いていますか？」
 私  「1番手のお申込が入っておりますので、2番手でよろしければお受けできます。」
0円「構いません。後ほどFAXでお申込書お送りします。」
私  「ご見学されないで、申込みされるのですか？？？」
0円「あ、見学は○△□…」
私  「とりあえず申込内容を見てからお返事します。1番手さんの後の審査となりますので少しお時間頂きますね。」

その次の日に前回と同じAさんの名前で申込書が届いた。お行儀悪いやつ確定である。

暗黙の業界ルール

不動産業界には、賃貸に限らず売買でもそうだが、その物件を最初に案内してもらった業者から申込を入れるのが借り手、買い手のマナーという暗黙のルールがある。

今回の問題はそこ。仲介手数料を0円にするのが問題ではなく、別の業者が案内した客を何も言わず横取りをしたことが大問題で、そういうところをお行儀の悪い業者と呼ぶ。

確かに初期費用を少しでも安くしたいという、借り手の気持ちはとても良くわかる。相見積もりを取るのもわかる。一般人が業界ルールを知ってるわけがないので、そこをちゃんと説明して、本来は2番目に受けた業者がその客を断らないといけない。

さらに今回の0円業者はどうかはわからないが堂々と、見学は他社で済ませてから…と謳っている厚かましい0円業者があるという事も判明。これは本当に許せない。その件もツイートしたら、フォロワーさんの中に実際にその業者にクレームを入れてくれた方もいた。（←強いしウケた！でもありがとうございます）

どのみち、不義理な業者は長続きはしない。もしこのnoteを読んでいるお行儀の悪い業者がいるなら、因果応報という言葉を贈る。その覚悟をもって、罪悪感と共に営業を続ければいい。

結果

結局今回の件は、申込を貰ってから2日後、

①以前別業者から申込があった同一人物
②本来は2番手である0円業者側で断るべき案件
③どちらにしても弊社はややこしい人を入居者として選ばない。

以上3点を伝えてバッサリお断りした。もちろんオーナーさんのご事情などで、断れない場合もあるかもしれない。でも私はこれからも通せる筋は通していきたいと思う。

さいごに

最後まで読んでくださりありがとうございました。勘違いしないで欲しいのは、0円業者が悪いのではなく、他所のお客を取った業者が悪いという事です。

少しでも心当たりのある方が、自身のお仕事とのかかわり方を今一度、考え直すきっかけになれば嬉しいです。

それではまた！