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大台町の魅力を感じて

自然環境リテラシー学 Z2 第一回 12月11、12日

はじめに

こんにちは。今回は、三重県の大台町に行きました。大台町のそばには宮川が流れており、昔から神聖な場所として、伊勢神宮の宮を作るために必要な木々を供給するという役割を果たしてきました。
大台町には無料で使えるキャンプ場が数個あり、アウトドアファンに秘かなキャンプスポットとして使われてきました。しかし、近年のキャンプブームに伴い、今までにないような数の人が訪れ、環境が変化しつつあります。残念なことに、焚き火の炭の放置や間違ったゴミの処理をする人が多く、無料のキャンプ場の中には閉まってしまうところもあります。そんな現状を聞き、自分の行動を見直しながらキャンプをすることを自分のテーマとして、今回は参加しました。

1日目

 始まり

今回は、近鉄とJR、バスを乗り継いで大台町に向かいました。前々回などの南伊勢や紀北町と違って津から約2時間で行くことができて、比較的電車でも行きやすいと感じました。

登山

今回はVerde 大台ツーリズムの野田綾子さんというガイドさんと一緒に山を登りました。今回のテーマはLibertyということで登山道を学生が考えながら登りました。登山口付近についたら、まずは登山口を自分たちで探すことから今回の登山が始まりました。初め、山に登るなら上に行くだろうと考え、登山口とは全く違うところに行ってしまいました。
しばらく道なりに歩き、少し開けたところで昼食をとりました。紅葉が終わってだんだん木の葉が落ちだしていてとてもきれいでした。小鳥のさえずりや水の流れる音を聴きながら休憩の時間を楽しめました。

昼食の後、私が先頭を担当したのですが、開けた木々がまばらな場所が一番迷いやすいらしく、間違えて獣道へ入ってしまい最初から間違えてしまいました。そのあとは道なりに進むことが多く、順調に進むことができました。

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地図のキノコの森の先の家マークのところで再び休憩し、そこで地図の見方を習いました。地図の黒の線は林道を表しています。しかし、林道は頻繁に新しく作られることもあるので載っていない道も多いそうです。登山の道を決めるとき重要になってくるのが、等高線を読めることです。例えば、等高線の幅が狭くなっているところは急勾配なので、まっすぐのぼると大変だったり危なかったりするので、九十九折(つづらおり:曲がりながら少しずつ高いところに登っていくこと)を使って少しずつ上ることが必要です。地図を見ると、等高線が凹んでいるところと出っ張っているところがあると思います。凹んでいるところは「谷」、出っ張っているところは「尾根」と言います。谷は歩いているときに下に見えることが多く、尾根は目線よりも高かったりすることが多いです。谷沿いは雨による浸水などで道がなくなる可能性があるため、そういった影響を比較的受けにくい尾根が登山道になることが多いです。
尾根は、崩れにくく、分かりやすいので山の敷地の境目になることが多いです。そのため、その持ち主の使い方によって環境が違ってきます。今回歩いたところでも左側は広葉樹が多く、右側はスギなどの針葉樹が多くなっていました。野田さんによると、左側は大台町のもちもので天然林をそのまま残していて。右側は個人のもちもので林業に使うためにスギなどの人工林が多いということが分かりました。

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登山開始から約3時間で頂上に着きました。幸いにも天気が良かったので、雲も少なくとてもきれいな景色を見ることができました。もっと空が澄んでいるときは山々のおくに伊勢湾の海岸線や、その向こうの知多半島まで見ることができるそうです。

途中広葉樹林で樹皮がすべすべしていてきれいなヒメシャラ(姫沙羅)の林を見たりしながら下山しました。
私は過去に何回か登山をしたことがあり、今回が5,6回目くらいの登山になりました。今まで登った山は、比較的整備されていて階段状になっているところが多かったですが、北総門山は道は確保されているものの階段などは整備されていませんでした。私は、総門山のような階段が少ない山のほうが登りやすいと感じました。

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夜ごはん

下山してキャンプ地に戻った後、振り返りをして夜ごはんづくりに取り掛かりました。今回のメニューは鮭のホイル焼きとごはん、肉まんでした。鮭のホイル焼きと肉まんは焚火を使って焼き、とてもおいしくできました。ご飯は、ほかの作業と同時進行でしていたら、火にかける時間が長すぎて焦げてしまいました...。その後は各自で持ってきたマシュマロを焼いたり、チーズを焼いたり、ポップコーンを作ったりしながらゆったりと過ごしました。今回はごはんの時間が長くて、キャンプ飯も楽しめてよかったです。

ごはんの後は温泉に入り、再び焚火をしました。みんなで焚火の周りで雑談をしたり、夜空の星を眺めたりして、一日の終わりまで自然を感じながら過ごしました。流れ星が2つも見れたので、いいことが起きる予感がします。

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ちょこっと豆知識
森の中には松ぼっくりや杉ぼっくりがたくさん落ちていました。下の写真の松ぼっくりがリスなどに食べられた跡を「森のエビフライ」というそうです。

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2日目

朝5時半に起き、テントの外に出てみるとまだ日が昇っておらずとても暗くて寒かったです。テントの中も外も結露していて寝袋が濡れてしまいました。

薪割り

2日目は薪割りとチェーンソーワークにチャレンジしました。斧を使った薪割りはなかなかコツが掴めず、苦戦しましたが割れた時の達成感が大きかったです。斧について教えてもらったのですが、斧の表側と裏側にそれぞれ3本と4本ずつ線が彫られているものがあり、それは斧と書いて「よき」と読むそうです。これは木を切るときのお供え代わりのもので3本の線は塩・米・酒のいわゆるお神酒を表していて、4本の線は太陽・土・水・風の植物の成長に必要な要素を示しています。これを使うことで木への感謝や敬いを表現しています。

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チェーンソーワーク

チェーンソーワークでは丸太切りとスウェーデントーチ作りをしました。力の調整が難しくて切り口がガタガタになってしまったり、斜めになてしまったりして意外と難しかったです。次回のリテラシー実習がクリスマスということでみんなで願い事を書きました。若干ネタに走ってますが笑

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ほかにも、燻製用の燻製チップを桜の木を削って作ったり、キンドリンクラッカー(小さい力で薪を割ることができるもの⇩)を使って、斧で割った木をさらに細く割ったりしました。

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そんなこんなで2日間の実習も終了です。


終わりに

今回のリテラシー実習では、ただ自然の中に飛び込むだけでは学べないことをたくさん学ぶことができました。大台の自然に触れたり、伊勢神宮とのつながりを知れたりして、是非大杉谷のトレッキングにも挑戦してみたいと感じました。

今回自分の行動を見直してみて、水の使い方やゴミの処理の仕方をもっと気を付けるべきだと気づきました。特に、食事のあとに出たゴミや汚れたものの片付けで、できるだけゴミが出ない工夫やできるだけ鍋や皿を汚さない工夫をしようと考えました。

余談

家に帰ってから真っ黒こげになってしまったメスティンを洗ったら使えるぐらいまで復活しました!自分は、お湯を入れて焦げを取れやすくしてクレンザーで洗いました。今回は焦がしてしまいましたが、それを予防するために米のとぎ汁でメスティンをゆでるシーズニングをするとアルミがコーティングされて焦げにくくなるそうです。もし、メスティンを新しく買った方がいたら試してみてください!

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