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天気とカヤックと自分

はじめに

自然環境リテラシー学実習 第3回 熊野海道コース 2022/9/3-5

こんにちは。もちです。
約3か月ぶりの実習が終わりました。(第1回の記事→https://note.com/i_53_moi/n/n18f80e39eaca
今回もリーダーとして参加し、実習で必要なものの準備に加え、メニューの考案をメインで行いました。
そこで、今回の記録もnoteに残そうと思います。

今回は、天候などの影響を鑑み、開催地を熊野周辺から鳥羽に大幅に変更しての開催でした。月2回くらいの頻度でカヤックをしてる私ですが、鳥羽を漕ぐのは初めてで、ワクワクしながら実習に臨みました。

1日目

はじまり

 1日目は、前日から鳥羽で発令されていた大雨警報の影響で数時間遅れでスタートしました。天気の様子を見ながら、ガイダンスを行い、雨の弱いうちにテントを立てました。
 ガイダンスでは、伊勢志摩国立公園のレッドデータブックの作成活動をフリーランスでされている、佐藤達也さんに鳥羽の自然について話していただきました。佐藤達也さんはレッドデータブックの作成だけでなく、自然資源の豊かさを伝える活動をざっこclubで行われています。そして、今回ガイドをしてくださる、Algaforest柴田丈広さんと海洋ジャーナリストの内田正洋さんの紹介がありました。

カヤックstart!

 ガイダンス後、幸いなことに雨が弱まり海に出れそうになったので鳥羽の湾内を1時間ほどカヤックでまわりました。漁港内を回っているとき、観光客の方々が手を振ってくれて楽しかったです。
 鳥羽は観光船が多いので、船の行先を見たりと注意する点が多かったです。おかげで周りを意識してみることができたので、プラスポイントとも言えるかもしれません(笑)

1日目の航路

出艇した小浜まで戻り、パドリングやレスキューの自主練をしました。受講生の意欲がとても高く、自分からレスキューに挑戦する子がたくさんいて、驚きました。(自分が受講生だった時との違いがすごかったです、、。)

夜ごはん!

 1日目の夜は、アヒージョとペペロンチーノでした。ハードな3日間になることを見越して、夜ご飯のメニューを豪華にしたのですが、受講生のみなさんから好評で、頑張って考えたかいがあったなと思いました。

特製ペペロンチーノ


内田さんからのありがたいお話

 夜ご飯のあとは、海洋ジャーナリストとして活躍されている内田正洋さんから海と日本、そしてカヤックについてお話を伺いました。内田さんは日本のシーカヤックの第1人者であるので、手漕ぎのカヤックだからこそ見える世界について教えていただきました。たとえば、数十年前は海岸にはアマモ藻場がたくさんあったのに、今は浜の周りにそういった藻場がないことや、どんどん岸辺が整備されていき自然の姿が見れなくなってきていることが分かりました。

お話をしている内田さん

そんなこんなで、1日目が終了しました。

2日目

はじまり

 2日目は朝8時から活動が始まりました。天気は回復し、昨日の大雨とは打って変わって、暑いくらいの晴れになりました。2日目は鳥羽を出発し、伊勢の大湊を目指しました。2日目は16㎞超のツーリングとなり、久しぶりの長距離でかなり疲れてしまいました。

 1日目と同じく、小浜を出発し、北上し始めました。観光船などの危険性も考え、5、6人の小船団を作って移動しました。小船団は、港の入り口など船による危険が多いときに船団がまとまって動くことができるので、危険要素を避けやすく、大人数で動くよりも安全性を確保することができます。午前中は2回ほど上陸休憩を取りながらゆっくり進みました。途中、海側から夫婦岩を見ることができ、始めて見る夫婦岩が海側からの景色で不思議な感じがしました。

川に突入!

 その後、五十鈴川派川を通って大湊海岸まで向かいました。川の道は、橋が架かっていて、橋好きの私としては胸熱で楽しかったです。JR線の高架下では、電車が来るのを待って集合写真を撮りました。このとき、時間に合わせて集合するために細かな船の操作をしたので、気づかぬうちに操作技術が上がっていることが分かりました。
 余談ですが、このとき通った橋の上を片付けのときに通ることができ、自分たちが通った道を上から見ることができて新鮮な感じがしました。

JR高架橋との集合写真

この実習で1番しんどかったこと

 どんどん五十鈴川派川を上っていったのですが、このポイントがこの実習中で一番メンタル的にしんどかったです。曲がりくねる川では先がすぐに見えなくなり、先頭集団がすぐに見えなくなってしまうので、どんどんやる気が失われ、最後尾をゆるゆると漕いでいました。このとき、スタッフの半分くらいが最後尾に固まってしまい、川で危険性が少なかったからよかったものの、海の上で同じ状況になっていたらどうなっていただろうと想像すると、リーダー失格だなと思いました、、。

 しかし、一度前半の集団に追いついたら、いわゆるゾーンに近い状態になり、最後は先頭集団で漕ぐことができました。
このとき、もう一つ反省ポイントがあるのですが、受講生の1人が腰を痛め牽引しなければいけない状態になっていたのに気づくことができず、すでに牽引して疲れているスタッフにさせてしまいました。先頭と最後尾がかなり離れていたというのもありますが、全体の把握ができていなかったのが、反省点です。

五十鈴川派川にかかる橋と私


2日目終了

 川を出たら、すぐ大湊海岸だったので上陸し、テントやタープを立て拠点を作りました。2日目の夜ご飯はポトフとミートソースドリアでした。ポトフは簡単で洗い物も楽でよかったのですが、ドリアは調理に時間がかかったり、昼の暑さでチーズが溶けてしまっていたりと改善の余地が見られました。夏は、食品が持つかどうかも考えないといけないのでメニュー作りが大変でした。

ポトフ🥔


3日目

小雨とともに

 朝起きると、予報通り雨が降っていました。降りやむのをすこし待ってみたものの、やむ気配がないのであきらめて小雨の中作業を始めました。準備しているうちに、天気は少し回復し朝ごはんはぬれずに食べることができました。
 もともと、深夜にも雨が降っていたようですが、準備の時間はかなり弱まっていて、天気もこの実習を応援してくれているように感じました。

朝日とテントとカヤック


3日目スタート

 3日目は、強風が予想されていたため、出艇した鳥羽に戻るのをあきらめ、宮川をさかのぼるルートを通る予定に変更になりました。
 出艇してすぐは、海に出たのですがちょっと出ただけで初心者には漕ぎにくいくらいの風が吹いていました。

 川を漕ぎだして少しするとある橋が見えてきました。名前はわからないのですが、「跳開式可動橋」という三重県に3個ほどしかない可動橋があったのです!可動橋とは跳ね上げ橋のことで橋桁が開く橋のことです。見た感じ、すでに開かれることはなさそうな感じでした。カヤックの魅力の一つは、橋を横からも下からも見ることができることですね。

跳開式可動橋


実習もそろそろ終了!

 そうして漕いでいるうちに宮川に到着しました。宮川を少しさかのぼり、宮川ラブリバー公園というところに上陸しました。
 やっと実習が終わる!と思いきや、あと終わりの挨拶をすれば終わりのところで再び雨が降り始めました。強風のなか受講生も一丸になってタープを立てたのはある意味いい思い出になりました。
 スタート地点から遠く離れていたこともあって、伊勢を拠点に活動しているOutiseの南平さんに受講生の送迎を手伝ってもらいました。(南平さんありがとうございます!)
 そうして、3日間の実習が終了しました。

宮川ラブリバー公園

終わりに

 今回の実習は総括的に見て、満足のいく実習となりました。前回の大きな課題だった時間管理は、受講生の協力があったおかげかスムーズに進み、なんと出艇時間10分前には余裕で準備が終わっている状態で3日間実習をすることができました。コミュニケーションをとることについては、事前準備が一部のスタッフに比重が重くなってしまったり、仕事の分担が不十分だったりと課題が残りましたが、そんな中でもスタッフ間の仲を深めることができたので、結果的にみたら良い状態で終われました。
 自然環境リテラシーの授業は受講生のときも含めて10回近く参加してきましたが、参加するたびに新たな出会いがあったり、カヤックや三重県の魅力に気づくことができたりすることが分かりました。そんな魅力を自分が受けるだけでなく、受講生の皆さんに提供できるように日々精進したいと思える実習でした。
 次回のnoteもお楽しみに!


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