『包む』#112

皮を一枚広げて、その真ん中にスプーンですくった具をのせる、具はひき肉とニラと生姜とそれに竹の子を、のせた具をキュッと固めたら指に水をつけて皮のフチをクルッとなぞる、持ち上げて皮のヘリを折り返しながらフチどおしを半円状に皮をたたんでいく。いっこ出来上がり、餃子を包めた。
では化粧箱の包装は。
長方形の大きな包装紙を広げて机に置いたら化粧箱はその左下に45度傾けて置く、包装紙の右上角を箱にかぶせるようにもってきてみて全体が覆えそうならサイズの確認完了、左に45度回して包装開始。包装紙の左下をキュッキュッと折り上げて化粧箱の天面で押さえる。右手の親指で押さえたまま、左手で左上を折り上げる、箱の隅部分は折り込んではみ出さないように。こちらも天面までキュッキュッと折り上げたら、セロテープで仮止め。左下と左上が固まった。右手で箱と包装紙の手前側を掴んだら、上側にぺろーんと残る包装紙を左手で操作して、箱を向こう側へトントンとひっくり返す。このときも、箱の隅部分で包装紙がはみ出さないように。そのための左手だ。お腹の見えた箱を左手で押さえ、包装紙の右下部分を右手でキュッキュッと折り上げる。角の仕上げはお好みで。残る包装紙は右上、それを折る前にまた、折りあげた右下包装紙の端部をセロテープで仮止め。あとは、右上包装紙を、左手でつまみ、右手では箱隅部のはみ出す包装紙を折り込む。右上の包装紙を折り上げたときの、箱角部分の仕上げも、お好みで。この仕上げは、文章ではなかなか説明しづらい。包装紙の折り目が、角ごとに箱中心に向かう4本あるのだが、これをキッチリ角から収束する見せ方にするか、あるいは気にせず辺の途中に始点があるか、その違い。最終的に包み終えて、最後の角を折り返してテープで留めて、仕上げの化粧テープがあればそれを。折り上げていった箱の各辺を親指と人差し指でつまんでなぞり、包装紙がキチンと折れてエッジが出るように整えられたら完成。十字のリボン巻きや掛け紙はものによりけり。個人的には、贈り物は包み終えたらそこでお終いでいいと思っている。十字のリボンは裸の化粧箱が開かないようにするものだと思うし、二重の開封が三重や四重になると煩雑だ。
お渡しするものの秘匿性を高めることと、期待感・特別感をもたせることが送り手の意識、そこに売り手が創意や営業意識を持たせることもアリ。
贈呈論にならないための餃子。

#包む #180409

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