『やきそば』#288

あの、縁日とかお祭りで食べるのだったり、休日の昼飯にちゃちゃっと作ってフライパンごとテーブルに持ってって家族で食べるのだったり、あるいは中華屋さんで食べる本格派なものだったり、色んな人に色んなやきそばのイメージというか原風景・原体験があることと思うわけだが私がやきそばでイメージできる光景は先に挙げた2つ。中華屋さんの本格派は思いつきというか、安っぽくない方面でのやきそば体験を挙げてみたところ。
3玉98円のソース焼きそば(ソースは粉末な)は、あ、そうだ、質素倹約を志したときにやった一人暮らしメシでお世話になったこともあるし、何よりこのソース焼きそば(粉)は、バーベキューでのやきそばタイムの主役でもあるんだ、思い出したね、やきそば体験のうちのひとつ、バーベキューのときに鉄板で作ってこぼさずに調理するのが難しいあの、焦がさず鉄板にソバがくっつかず調理するのが難しいあの、歯がゆくもそのへんの気になるところを気にしちゃいけない空気と熱気に満ちているあの焼きそば。ビールを入れると美味いというのはほどほどにしておけば確かに美味いけど入れ過ぎると妙に鼻抜けの悪い風味が出てくる、やきそば、作るころにはみんな肉とビールでお腹が満ちているから食べきれないこともあるけれどでも作らないと作らないで具材も残るし何より満腹感までは到達していない胃袋に「作っとけば誰か食べるでしょ」と言い聞かすフリをして他人の胃袋を勝手に空っぽ方向に想定してしまう、不思議な魔力のやきそばメイキング。
ここのところの文章を書く単語を決めるのには、わかりやすい・はっきりとしたきっかけがある。今回は、髪を切ってパーマをかけてふんわりとしたボブヘアにした女性の同僚に「やきそばみたい」と言った別の同僚の話を聞いたところから。褒めるでもなくバカにするでもなく特徴をやきそばに比喩した人、比喩された茶色のうねうねボブヘア、ただそれだけだったらそのときだけの世間話で終わったんだけど、高校のときに男の同級生でも「やきそば」と呼ばれている髪型をした彼がいたもんだから、長さも色の感じもそっくりだから面白くって、長い髪でも色とカールの具合で「やきそば」に見えるかもしれないのに、たまたまわずか2回のシンクロニシティだけれどそう、重なることが驚きだった。
麺の長さでも、イメージはわりと決まっているのだろうかね、顎までの長さ感。

#やきそば #181002

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