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BLB期ゴルガリ挑戦記

はじめまして、マウスフードと申します。
初めてのnote記事となりますので、まずは私について簡単にお話しします。
スタンとパイオニアを遊んでいるカジュアルプレイヤーで、パイオニアではロータスコンボ、スタンダードではメンターを使っていました。

 そんな私ですが、これまで紙ではずっとパイオニアメインだったものの、この夏からスタンダードのゴルガリミッドレンジを回しはじめました。
そして今ではすっかりメインデッキとして愛用しています。

 ゴルガリを回し続けたスタンダードのブルームバロウ環境ももうすぐ終わるということで、自分の備忘録・思考整理も兼ねて記事にしました。

 また、これはデッキ解説記事ではありませんのでご注意ください
途中よくわからないところもあるかもしれませんが、ゆる~く読んでくだされば幸いです。


ゴルガリミッドレンジの変遷

 ゴルガリミッドレンジ(以下ゴルガリ)は一言で言うと、スタン前環境からある王道ミッドレンジデッキ。質の高いのクリーチャーが揃っていて、優秀な除去とセットで盤面を制圧しながら勝ちに行く。
 自分は今年の3月にこのデッキを使い、mtgアリーナBO3でミシックランク入りすることができた。以後、mtgアリーナのメインスタンデッキとして使い続けている。


 そしてこの夏、念願の「紙でゴルガリをそろえる」ことを達成し、このデッキを使って様々な大会に挑戦中!

《亭主の才能》の登場

 8月2日に「ブルームバロウ」が発売され、スタンダードの新環境の幕開けとなった。
ともかく「可愛い」イラストのカードが多いセットというイメージだが、カードの効果は決して可愛くないものも多い。
まず発売直後に、ゴルガリミッドレンジを大きく変化させるカードが注目されはじめる。《亭主の才能》であった。
 《裏切りの棘、ヴラスカ》と組み合わせることで特殊勝利できるコンボも有名だが、2枚ともコンボを狙わずとも無理なくデッキに入る…
と言いたいものの、ヴラスカはだいぶ怪しいカード。
対ミッドレンジでは概ね強いものの、対アグロでは話にならないし、対コントロールでもそこまで強くない。
実際かなりサイドアウトするカードである。

幅広いゲームプランが構築できる1枚
-2でアクロゾズを処理できるなどはよき

 とはいえ私が気づいた時にはもう遅く、2枚とも簡単に購入できない価格まで高騰していた。それ以降、亭主の才能を採用しない構築を模索し始める。
 

「亭主型ゴルガリ」に勝てるゴルガリ

 亭主ヴラスカコンボを搭載したゴルガリがトップメタということで、まずはこれに勝てる構築を目指した。
 まずは亭主型ゴルガリには特に刺さる《ヴェールのリリアナ》のメイン3枚採用。
 また亭主型ゴルガリは2マナ域のクリーチャーの数が多く、それらを亭主で強化していくため、こちらが2マナ域のクリーチャーを並べただけでは不利な盤面になると考えた。
 特に《腐食の荒馬》はすぐに攻撃できなくなるため不採用として、2マナのクリーチャーの数を絞っていく。
 その代わり、クリーチャーとして質の高い3マナ域のクリーチャーを増量して、亭主で強化された相手の盤面に対抗できるようにした。

そして完成したのが、大須のTLS予選でtop4に入ることのできた以下のリスト

新デッキ、ボロスコントロールの出現

 ゴルガリが一世を風靡した後《世話人の才能》を中心としたボードコントロールデッキ「白赤コントロール」という全く新しいデッキが、ジャパンオープンで優勝したことをきっかけに一気に広まっていく。
 ジャパンオープンの影響か特に日本では人気で、ミッドレンジ~アグロに対して概ね有利をとれるこのデッキの増加によりゴルガリも厳しい状況に置かれはじめる。

自然とゴルガリの構築も、このデッキを意識したものに変える必要が出てくる。

対「ボロスコントロール」構築を模索

 もともとのデッキ相性もあり、少し構築を工夫すれば勝てる…とは思えなかったので、少しでも勝率を向上できる構築を考えた。

 まずはボロスコントロールの除去コンに耐えるためのアドバンテージ元かつ避雷針として《腐食の荒馬》を採用。
トランプル持ちの《苔森の戦慄騎士》で殴っていきたいマッチだが、《塔の点火》で追放処理されるので、苔森を出す前にコウモリや荒馬に除去を切らせたい意図もある。

また、エンチャントやアーティファクトに触れるカードをメインに増量した。

①羅利骨灰
 緑の定番置物破壊カード。少し重いがキッカーコストを支払えばなんでも追放できるので、メインでも基本腐ることはない。
相手のアクロゾズやPWを処理できるのも良いポイントである。

②屑鉄撃ち
《温厚な襞背》と迷ったもののこちらを採用。
訳としては
・置物割らなくても素で強いクリーチャーである
・到達持ちのためオルゾフコウモリなどの飛行クロックに強い
・土地3で止まってしまう事がまあまあある
等の理由からこれに決定。

タフ4なのも強力

 こうして完成したのがTLS予選でtop8に入れた以下のデッキ。

 この大会ではボロスコントロールが多く3回マッチ。
しかし1勝2敗、1勝はできたもののまだまだ壁は高そうであった。

《亭主の才能》に頭を下げる

 川崎予選の翌週、tc東京で行われたTLS予選に参加するも、0-4-1という惨敗…
しかも負けた試合のうち2試合は亭主型ゴルガリだったことから、「もうこりゃ亭主買わんとダメだ…」と思い始める。
 結構すぐ決断したので、実は買うきっかけが欲しかっただけなのかもしれない、、、

 神決に向けてのデッキ調整でコンセプトとしていたのは、中〜低速のデッキを見たゴルガリ。
アグロはぶん回られれば負ける、逆にそうでなければ数枚の除去やコウモリ&亭主のセットで勝てる、という考えがベース(後述)。後は数が多い白赤コントロール等がアグロを抑圧していると思い、ミッドレンジ以降のゲームレンジを持つデッキに勝てそうなゴルガリを模索する。

 そんな中、とあるゴルガリ使いの先輩からとてもしっくりくるリストをいただいて、神決はこのリストをベースにしたゴルガリで行こうと決める。なんやかんや自分の好みに変えてできたのが、第28期スタンダード神挑戦者決定戦でtop8に入れた以下のリスト。


 こだわりカードその1《向上した精霊信者、ニッサ》

ニッサ???

 ゴルガリのリストを漁ってた時にメイン採用しているリストを見つけ、確かに有りだなと思ったのでメインからフィニッシャー枠で1枚採用。対ミッドレンジミラーで強く出れる上、追加の置物破壊としても使える1枚。もちろん白赤コンやドメインにも効く。
7マナで唱えればすぐに奥義が打てるので、最後の一押しとして申し分ない性能。
 対アグロと召集では弱いが、手札に1枚不要牌があるくらいでは敗因にはならないと思うのので問題なし。

こだわりカードその2《見栄え損ない》

《切り崩し》の枠に2枚採用。対アグロの軽量除去としての役割が中心だが、-2/-2修正という形なので小ネタがいろいろある。

・《心火の英雄》の死亡誘発を無効化
・ コンバットトリックとして活用
・《邪悪を打ち砕く》で対象取られたシェオルを逃がす

など。
特にバットリとしての使い方は神決でも数回使って、相手の意表をつく形でコンバットで一方を取ることができたりした。
ただし、《切り崩し》と比較して2/3、1/4のクリーチャを破壊できないという弱点もあるので注意が必要。これが神決SE1で命取りとなる(後述)

ゴルガリを回した気づき

対アグロ

 アグロはBO1で強すぎることなどから怨念の声をよく耳にする。
しかしミッドレンジというデッキはメインを丸く構築し、サイド後からマッチに合わせた形に柔軟にデッキに変えられるところが強み。ゴルガリはそもそもBO1で回して強いデッキではない。
 除去に関しては、メイン1マナ帯は最小限の枚数でよいと思った。ぶん回りアグロに対抗するため無理に1マナ除去を増やすとほかのデッキに勝てなくなるという理由からであり、すべて持ってるアグロには素直に負ける想定をしている。
 基本サイド後に除去増量すればマッチ全体としては勝てることが多いという感覚だった。

亭主ヴラスカコンボ

 回した実感では、「コンボを決めようと無理をすると負ける」ということである。
 手札にヴラスカがあるからと、クリーチャー展開より亭主レベル3を優先した場合行動に空白ができ、その後妨害によってコンボを阻害された場合はその隙が原因となって相当不利となる。
 またこのコンボは、バウンス、エンチャント破壊、打ち消し、ハンデス等ありとあらゆる妨害が直撃するため、多くのデッキがメインから妨害しやすい。
 コンボで楽に勝とうとせず、基本的にフェアデッキとしての通常の動きを優先すべきであると思った。


大会参加録

 BLB環境初期からの私のゴルガリの変遷を紹介してきた。ここからは私がBLB期にゴルガリで出場した大会、特に、第28回スタン神挑戦者決定戦にフォーカスし大会レポートを記していく。

まずは、夏の間に参加した大会の戦績をざっくり書き留める

TLS予選東京tc  → top8
旧環境のスタンの名残があった大会。高いカードはすべて先輩から借りて出場した。

第8回大魔導杯 → 2-2-1でスイス落ち
プレイミスと土地事故の日。自分のプレイが遅かったので反省する。

TLS予選大須  → top4
名古屋に来ていたのでついでに参加
1戦目を遅刻で不戦敗するも勝ち続けてトップ4。決勝卓スプリットしてたので後1勝だったらしい。
とはいえその後うまいもの食べれたので万事OK。

TLS予選大宮  → 3-2オポ差でスイス落ち
ミッドレンジミラーに2回負けて全ての自信を失う。多種多様なデッキと対戦できたのは楽しかった。

第9回大魔導杯  top4
事故ったり豪運だったり。ちゃっかり招待制大会の権利獲得!

TLS予選川崎   top8 
6戦中4回世話人の才能を見る地獄の日。初めてウサギをかわいいと思えなくなる。

TLS予選東京tc → 0-4-1
ゴルガリで一番負けた日。この辺りで闇落ちして、亭主の才能を買う決心をする。

第28期スタン神挑戦者決定戦 → top8!
後述

第10回大魔導杯 → top8
また別の記事で書きます)


【第28期スタン神挑戦者決定戦】

 パイオニア神挑戦者決定戦にでた経験は何回かあるものの、スタンは初めての参加。とりあえずこのBLB環境の集大成として出場することに!
結果はtop8というかなり満足できるものであったので記録に残しておく。
(一部記憶が曖昧なところがあります)

1戦目 白黒ミッドレンジ ❌⭕️⭕️

1g トントン拍子に展開されてアクロゾズ除去れず負け
2g ヴェリアナから盤面掌握できて勝ち
3g コウモリで失せろ奪ってからギリギリの盤面で亭主ヴラスカコンボ決めて勝ち

亭主とヴラスカ買った自分を褒め称えた

2戦目 ゴルガリ上陸 ⭕️❌⭕️

1g 2t苔森からアグロプランとってコンボ決まる前に勝ち
2g こちらの攻撃をいなされてコンボ決まり負け
3g ハンデスで手札崩して殴り切れて勝ち

《無慈悲な殺戮》を計画されるとハンデスがかわされるので、コウモリ出すタイミングを意識したマッチ

3戦目 ディミーアミッドレンジ❌⭕️⭕️

1g 《プロフトの映像記憶》で強化された飛行クロック止められず負け
2g ギッコマ引けて勝ち
3g 苔森をしぶとく置き続けてリソース差で勝ち

苔森の強さが顕著に出た試合

4戦目 白青メンター ❌⭕️⭕️

1g 脅威を除去し切れず負け
2g クロック並べて殴り切って勝ち
3g 出したシェオルが、運良く除去引かれずに定着して勝ち

練習段階では勝率低い対面だったので、間違いなく運が良かった


5戦目 ジェスカイコントロール ❌⭕️❌

1g 早々に溶鉱炉&世話人が揃い、羅利骨灰引けずにアド差で負け
2g ニッサ定着して勝ち
3g 長期戦となり粘るも、相手のアドに敵わず負け

後1勝でseか?と思ったところで、想定していたトップクラスの不利デッキに当たって散る。

6戦目 ゴルガリ上陸 ❌⭕️⭕️

1g 1マリ後、土地5ヴェリアナ1でキープしてトップに賭けるも除去ばかり引いて負け。ダブマリすべきだったのかもしれない。
2g 横並べして殴り切り勝ち
3g ギリギリのところで亭主ヴラスカコンボ決まって勝ち

1、2ゲームで亭主もヴラスカも見せなかったので、恐らくエンチャント対策が抜けていた3戦目に運よくコンボ決まったという所感。

7戦目 ID

5-1-1で抜けられるか長考するも、ID。
ミスったら笑い話にでもするつもりでいが、正直めちゃくちゃ不安だった。

結局ずっと上位卓にいたのでOMWがかなり高く、5位でtop8入り!


SE1 白青アーティファクト ❌⭕️❌

1ゲーム目
喉首効かないファクトに殴られて早々にピンチ。羅利骨灰を探しに行くも引かず。
終盤は、相手の場に飛行4/4クロックがある場面で、盤面に《亭主の才能》レベル2と《名もなき都市の歩哨》、手札には《最深の裏切り、アクロゾズ》。アクロゾズに亭主でカウンター乗っけたら制空権得られて有利…と考えるも、先に歩哨でコンバットに入ってしまうというプレミをする。
結局地図トークンで相手の4/4飛行が5/5になりアクロゾズが1方取られて負け。疲れかな…

2ゲーム目
しっかり《温厚な襞背》等の置物対策を引けたうえで、シェオル定着させることができて勝ち。

3ゲーム目
一番《見栄え損ない》の悪いところが出た試合。序盤に1つカウンターが乗った《内なる空の管理人》を除去れずに、これが敗因となってゆく。
ゴルガリお手上げの空とアンブロクリーチャーで殴られ続け、敗北。

デッキ的な相性が良くなかったかったとはいえ、自分のプレミも目立つし、何より対戦相手とのレベルの差を感じる。
終了後に少し話を聞かせてもらったところ、こちらのサイドの仕方までしっかり読まれており、とても感動した。
自分もこんな風に上手くなりたいと思わせてもらった、本当にためになる試合だった!

感想
サイド後の勝率が非常に高いという、ミッドレンジらしい戦績だった。
憧れの神決の舞台でtop8に入れたことは本当に嬉しいし、これからの自信になったと思う。デッキの原形とプレイアドバイスくれた先輩や、練習付き合ってくれた学生Discordの仲間にも本当に感謝。
これからも強い向上心と楽しむ気持ちをもってmtgを遊んでいきたい。

さいごに

ここまで読んでいただきありがとうございました。
ゴルガリはミッドレンジらしく、いろんなデッキと柔軟に戦える良いデッキだと改めて実感しました。「ブルームバロウ」が出てからスタン環境がどう変わっていくのかも楽しみです。

また今度大魔導杯の記事も出そうと思うのでよろしくお願いします。
ではまた!

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