Nick Drake "Parasite"の韻について

Parasiteの歌詞を注意深く聴いていたら、2ndヴァースの韻が興味深かったのでメモしておくことにした。

尚、私は英文学や詩学に詳しい訳ではなく、ただの音楽愛好家なので、おかしなことを言ってたらすみません。

行番号を振り、コンマ前・後をa、bとする。

(1a) Dancing a jig in a church with chimes, (1b) a sign of the times today
(2a) Hearing no bell from a steeple tall, (2b) people all in dismay
(3a) Falling so far on a silver spoon, (3b) making the moon for fun
(4a) Changing a rope for a size too small, (4b) people all get hung

(Nick Drake "Parasite" 2nd Verse)

ヴァースの法則性

・aは4つ、bは3つのアクセント(強勢)が感じられる。

・aは必ず分詞から始まる。bは分詞で始まる場合もある。

・3rdヴァースは1stと同じであるが、aで主語を省略せずメロディはアウフタクトから始まる。

脚韻

・1bと2b: "today"と"dismay"
・3bと4b: "fun"と"hung"

頭韻

・1a: "church"と"chimes"
・3a: "sliver"と"spoon"
・4a: "size"と"small"

aの末尾とbの第2アクセント

・1: "chimes"と"times"
・2: "steeple tall"と"people all"
・3: "spoon"と"moon"
・4: "small"と"all"

2行目だけが2語の韻となっており、2行目と4行目も対になっている。
すなわち、この歌詞のクライマックスはここと考えるのが自然だと思われる。

そこをどう解釈するか?それはまたの楽しみということにしよう。

*

Parasiteについて何か書いていなかったかと過去記事をざっと見返したところ、チューニングの話ぐらいしかなかった。
またいずれ深掘りすると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?