ヘアドネーションをやりました(過去形)

かつて、僕の生え際が限界ではなかった頃に突然、「ヘアドネーションでもするか」と髪を伸ばしました。

「髪を伸ばす」という行為がどう大変だったのか、それを思い出しながら書いていこうと思います。

前提 ヘアドネーションとは。

ヘアドネーションとは何か、をまず書かせてください。
Hair + Donation で作られる言葉で、髪の毛を寄付する活動です。
寄付した髪の毛はウィッグに加工され、需要者の助けになります。

ステップは大まかに次の3ステップです。

  1. 賛同者が規格に合った髪を寄付する

  2. 寄付を受けた団体経由で工場に送る

  3. 工場は医療用ウィッグに加工する

そう、ただのウィッグではありません。
「医療用」の名前を関するウィッグを作ることになります。
ヘアドネーションの中で作られたウィッグは、次の例のような子供たちに提供されます。

  • 病気で髪を失った子

  • 病気の治療で髪を失った子

  • メンタルの問題で髪を失った子

  • 不慮の事故で髪を失った子

  • 先天的に髪を失っている子

このような「誰が悪い」でもなく髪を失ってしまった子たちの中には、生き難さを感じる子もいるとされています。
そういった子たちに「医療用ウィッグ」を提供するため、素材を提供する部分の「ヘアドネーション」が必要だったんですね。

伸ばした期間

伸ばした期間は、2018年11月 9日~2021年12月30日のざっくり3年になりました。
THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 6thLIVE MERRY-GO-ROUNDOME!!! のメットライフドーム公演の前日に剃刀で 0mm にしました。

寄付した長さ

寄付にはいくつか長さの部門がありますが、31cm 以上の部での寄付が出来たようです。
部門的には 15cm - 31cm - 50cm~ らしいです。

伸ばすために心掛けたこと

髪質的には伸ばすだけではダメそうだったため、普段より真面目に髪と向き合いました。
基本的には「傷み対策」に繋がるようなものばかりです。

Phase 0
髪を 0mm にして、傷みを全リセットです。
剃刀を頭皮に使い、完全に剃り切りました。

元々短髪狂みたいなところがあり、家にドライヤーがなく、それを買いました。
タオルドライで生き続けてきて、成人から何年も経ち、ついに買いました。
正直、3年間で一番だるい作業がドライヤーでした。

また、コームとヘアオイルも同時に実装されました。
寝起きに毛先が堅結びになっていたり、手櫛が通らないという体験をしましたので、絡みを解いたりそもそも絡まないように、と人生で最も手をかけた時期になりました。
ヘアオイルは椿オイルしか勝たん。
香り以外は Tier1 じゃないですか、これは。
大島椿狂信者です。

美容室に行くようにしました。
毛先の死んだ部分を切り離すのが目的です。
「ヘアドネーション」の活動に協力 / 理解のある美容室があり、そこで死んだ毛を捨てていました。

髪を縛るようになりました。
スタイルの違いは分かりませんが、参考にしたのはシニヨンの作り方です。
後頭部の高い位置に、このホットペッパービューティーを参考にして結んでいました。

やってどうだったか

もうやりたくないです。
知らない誰かの助けになるのは良いことですが、手間がひどい。
頭皮に近い髪がマジで乾かないし、蒸れるし、手櫛は引っかかるし良いことがない。

ロングヘアを維持してる、街の人々に向ける目線が変わりました。
手間かけないと維持できないです、あんなの。
知ってるあの人が突然ボブヘアに……なんてことがあったら、マジで心配します。
伸ばしてる間は、綺麗なキューティクルを見るたびに、どうやってんだって聞きたくなっていました。

髪って大切なんだ、ってのも体感しました。
THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 6thLIVE MERRY-GO-ROUNDOME!!! の開演前、西武ドームの外でたむろってたんですが、11月にもかかわらず汗をかいたんですね。
そしたら髪で止まらない汗を眉毛・睫毛が止めきれず、目にダバダバ入ってきたんです。
どんな短髪であっても、髪があるだけで人間は快適に生きられるものだと実感しました。

おすすめは

しません。
かける手間、かけてきた手間のことを考えたら、マジで気軽にオススメ出来ない。

人間の髪の毛って、一般的に 1cm / 月 しか伸びないのに、それを傷んだ毛先を除いて 40cm 超まで伸ばさないと……ってすごい手間です。
その時に需要によっては、染めてる色が明るすぎればダメだって話も聞きましたし。癖っ毛もね。
現代っ子はおしゃれだから、そういうのは耐えられないんじゃないでしょうか。

気軽に人助けって面なら、全血献血 400mL とか 成分献血を継続して行うほうが、マジよっぽど気楽で気軽に出来ます。
現代っ子は低体重で献血が出来ないらしいですが。
インターネットお知り合いが実例としてあるので、これはマジだと思います。
貧弱貧弱ですねぇ~~~

自分の出来る範囲で人助けをしたらいいと思います。
ヘアドネーションは面倒なんで、やれる人だけやったらいいです。

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