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クジラが私のモチベーション

今からちょうど一年前、私は父島にいた。

ずっと行ってみたかったけど、6日間の連続休みがないと叶わないとの事で諦めかけていた父島トリップ。転職をきっかけに有給の消化のタイミングで急遽決めたことだった。

特に何がしたいという目的はなかったのだが、「東京から24時間離れた東京都」「東洋のガラパゴス」「日本のオセアニア」といった表現に感化されずっと心をくすぐられていたのだ。

父島は小笠原諸島に属し、東京からは竹芝のフェリー乗り場から客船おがさわら丸、通称“おがまる”に乗って24時間かけて行く。よく地球の反対側であるブラジルよりも遠いと表現されるのはこの為だが、船はデッキに出て外の空気を吸ったりレストランや売店があったりと行動の自由が高いこともあり24時間は思いの外あっという間だった。

父島での体験は忘れられないものとなった。

行く前は時間もかかるしまとまった休みが必要なので、正直一生に一度行ければ良いと思っていたが、今となっては毎年行きたいくらいである。

ザトウクジラとの出会いだった。

水族館には絶対に収まらない大きさの超巨大生物を船上から間近に見た瞬間、ウェットスーツ越しに感動で鳥肌が立つほどの衝撃を受けた。

こんなに大きな生き物がいる。

自然界は想像以上に広い。

日本は広い。

東京にクジラがいる。


いろんな感情が駆け巡ったが、父島旅行から戻って来てからもしばらくは「今こうして働いている間も地球上のどこかでザトウクジラが潮を吹いている!」と思うと何とも言えない高揚感で満たされた。

自然の力はすごい。抗えない大きなパワーがある。

それと共になぜか感謝の気持ちが湧いてきたり。月並みだけど海を汚すようなことはしたくないし、日常生活で使うものもよりサステナ志向になったり。

ありがとう父島のクジラよ。

あれから一年、私は無職になっちゃったけど、年イチで父島にクジラを見に行ける程度の収入は確保できる仕事はしていたいというモチベーションになってます。

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