煙草についての話
好きなものを聞かれたとき、様々なものが思い浮かぶ
漫画、麻雀、サバイバル形式のアイドルオーディション番組、タルタルソース、デパ地下、はじめてのおつかい、大きめのヨドバシカメラ等
なかでも「煙草」は絶対にはずせないものの一つだ。
時代に逆行しているといわれても関係ない。価格が少し上がっても我慢する。周りからくさいといわれてもいい。
煙草を吸ってる人はカッコいいと思っているし、これからもやめるつもりはなかった。
この4月に異動となり、大阪から東京に配属となった。
煙草を吸わなくなった。
環境の変化ももちろんある。大阪よりも喫煙に対して厳しいし、料飲店でも吸えるところは少ない。ただそれらを総合的に考慮しても、あまりにも吸わなくなったのだ。
一日最低でも一箱、どんなにお金が無くても我慢することがなかった煙草を、そこまで吸いたいと思わなくなった。
ふと、高校の時に祖父がしていた話を思い出した。
20代の頃から約60年間毎日欠かさず煙草を吸っていた人が、奥さんが亡くなってからとたんに煙草をやめた。
その理由と聞いた時、祖父はこう答えた
「煙草が好きなんじゃなくて、お母さんと吸う煙草が好きだったから」
思えば大阪にいる頃、しょっちゅう友達とサウナにいったり、麻雀をしたり、お酒を飲んだり。その傍らにはあつもあいつがいた。
もちろんニコチン中毒はあるが、それ以上にあの時間が好きだったということに気がついた。
3日前にあけたマルボロのミディアムは、まだ11本残っている。
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