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手軽にBCP対策を!ハイブリッドクラウドファイルサーバー「Azure File Sync」導入のすすめ

近年、クラウドサーバーとオンプレミスサーバーの長所をあわせ持つ「ハイブリッド」構成のサービスが注目されています。その中でもMicrosoft社が提供するAzure File Syncは、安価でありながらハイブリッドクラウドファイルサーバーとしての機能が揃っているほか、BCP対策としても有用なサービスです。ファイルサーバーやNASの使用感を変えずに、容量不足や通信速度の低下などの問題を解決するAzure File Syncをご紹介します。

Azure File Syncとは?

Azure File Syncは、オンプレミスのWindowsサーバー上のフォルダとAzure Filesファイルを同期することで、どこからでも同じファイルを扱うことができるようになるサービスです。

新型コロナウィルスの蔓延と働き方改革の推進により、多くの企業がクラウドサーバーを利用するようになりましたが、クラウドサーバー自体の容量不足、クラウドサーバーがオンプレミスよりも通信速度が遅い、社内データをクラウドに移行するのに時間がかかる、といったクラウドサーバーのデメリットも指摘されるようになりました。
これらの問題点を、Azure File Syncは「ハイブリッド・クラウド方式」の採用により解決しています。

Azure File Syncの基本的なシステムは、ファイルサーバーやNASなどのオンプレミスのサーバーとMicrosoft Azureを自動で同期し、ファイルの完全なコピーをMicrosoft Azure上に保存していくというものです。これにより、故障や災害などでオンプレミスのサーバーやNASが失われても、Microsoft Azure上のデータが残り、簡単に復旧することができるため、BCP対策として有効です。
また、「クラウドの階層化」の機能によって、オンプレミスのサーバー容量に関わらず、最大100TBのデータを保存することができます。

Azure File Syncの4つの特長

・クラウドの階層化
Azure File Syncは、「クラウドの階層化」の機能により、日常的に使われないファイルはファイルサーバーやNAS上から自動的に削除することができますが、自社サーバー上には「ポインター」が設置され、クラウドから簡単に復元可能な状態が保たれます。
ポインターとは、Azure File上にあるバックアップデータと紐づいているショートカットのようなものです。ポインターは、クライアントPC上では通常のファイルとして表示されます。ポインターを開くと、Azure Fileから元のファイルをファイルサーバーやNASに自動で復元されるため、階層化されたファイルも通常のファイルと同様にすぐアクセス可能です。オンプレミスのサーバー容量を節約しながら、実際には最大で100TBのデータを保存することができ、さらに全てのデータに対して良好なアクセシビリティを保つことができます。

・マルチサイトアクセス
Azure File Syncで同期したデータは、複数のWindowsファイルサーバーと同期させることが可能です。企業の拠点ごとにNASを導入し、Azure File Syncを設定しておけば、1つのファイルを複数の場所から操作することが可能になります。

・高速ディザスタリカバリー
従来のクラウドバックアップでは、障害や災害から復旧する際に、クラウドからオンプレミスへバックアップデータをコピーする際にかなりの時間を要していました。例として、100Mbpsの回線の場合なら、5TBのデータをコピーするのに約5日はかかるでしょう。この間は共有フォルダへアクセスすることができません。しかし、Azure File Syncであれば「ポインター」をコピーすることで、短時間で共有フォルダを利用可能な状態まで復元することができます。

・Azure Backupとの連携
Azure BackupとはAzureのサービスの1つで、仮想マシンやMicrosoftのデータベース「SQL Server」などのバックアップを自動で取ることができるソリューションです。
Azure BackupとAzure File Syncを組み合わせることで、仮想マシン上のすべてのデータのバックアップを取っておくことができます。これはオンプレミスのサーバーやNASではなく、Azure上のデータをバックアップするため、社内のインターネット回線には負荷がかかりません。このため、バックアップ中にサーバーや社内ネットワークの速度が低下する心配もないのが特長です。
Azure File Syncは故障や災害からデータを保護することは可能ですが、誤操作やランサムウェアなどからはデータを保護できないため、Azure Backupと組み合わせて使用することをお勧めします。

Azure File Syncの導入について

仮想マシンの基本設計から既存サーバーの移行、機器の設定まで、Azure File Syncを含むMicrosoft Azureの導入・運用について不安なことがあれば、外部の業者に委託するという手もあります。

ハイパーでもAzure File Syncの導入支援を行っています。Azure File SyncはBCP対策ソフトとして考えた場合、非常にコストを抑えて導入できるサービスといえます。従量課金制が採用されており、実際に使用した量以上の料金を請求されることはありません。ハイパーでの基本的な料金設定は以下の通りです。

月額使用料

利用方法に限らず、導入コストについてもお客様に合わせたプランをご提案いたします。
ハイパーのAzure File Syncについて、より詳しい説明は以下のリンクからご覧ください。

まとめ

・Azure File SyncはオンプレミスのWindowsサーバー上のフォルダや共有フォルダとAzure Filesファイル共有を同期するサービス
・自社に災害や障害が発生しても、Azure File Syncを導入していれば短時間で復旧できる
・Azure File Syncの導入から運用まで、ご不明な点はハイパーにご相談を


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