綺麗なものと、それに抵抗する気持ちと

病気を扱う創作作品ってよくあるけど
どれも見目麗しいんだよね
映像化しても綺麗
綺麗じゃないと一般受けしないから
でも私は、綺麗じゃないけど"美しい"という世界を開拓したいな

そういう私自身、早くも矛盾するんだが
綺麗なものに無茶苦茶弱い

だからその相反する価値観の狭間での試みはとても難しい事になるけど

ただ綺麗な世界に合わせたり乗っかりたくはない

世の中では綺麗なものを追求し醜いものを避ける傾向がどんどん進んでると思う
不本意にも綺麗じゃない側に行かされた者がどんどん生きにくくなってる
愚かなことに、多くの人に受けることを目指せば自分だっていつの間にかそれに加担してる
私はそれをひっくり返さないといけない

と言いつつ綺麗さが欲しい
この矛盾をどうするか

例えば
お洒落な人はそうじゃない人を見下していそうで、大嫌いなんだけど
センスの良さを感じる人には崇拝の念を抱いてしまう

あの域を日々維持し続けている人には
とても抗えない力を感じる

でも自分にはお洒落を維持する力は到底持てない
そんなエネルギーはとても出せない

だからますます矛盾は大きくなる

綺麗な人には、男女関係無く理屈抜きで吸い寄せられてしまうんだけど
理性で「そんなんじゃいかん」と思って遠ざけてる
知性に欠ける自分が許せない

だからその拒否する力が他の人より猛烈に強い
結果、この矛盾部分の幅がすごく大きくなる

見た目に惑わされる自分がすごく嫌

そんな根っから見た目にうるさい基準で自分を見ると
当然 精神的に来てしまう
病気の後遺症残ってるし

だからずっと病んだままだ

この理屈も 自分のバカさ加減もよくわかるんだけど 感情は付いてこない

仕方なく感情を騙したことも何度もあるけど
後で却って大きくなって返ってくる

騙された感情が怒ってる

一生、この不満を抱えて生きていくのだろうか
本当に馬鹿らしいけど抜け出せる気がしない

そして、抜け出さないからこそ
作品づくりに掛けるエネルギーも増すのかも
と思う

自分の欠点を苦しみつつ
この悩みを手放したくないという
ここにもまた矛盾

私は矛盾の中で生きている