[HSBG] カードゲーム初心者が教えるバトグラのテンポとバリューの話

ロビーレジェンドや様々な配信で盛り上がりを見せている
ハースストーンバトルグラウンド。

カードゲーマーには馴染みのある単語なのかもしれないが、
具体的にどんな意味なのか
そして現環境ではどのように目指すべきなのか
を紐解いていこう。


テンポとバリューってそもそもなんだっけ?

テンポとバリューは一言で言えば
テンポが「すぐに発揮する能力が高い」
バリューが「今後強くするための能力が高い」
ことだ。
具体的に言えばグレード4のミニオンでは
サバンナ・ハイメインとライトスポーンが対極の関係にある。

サバンナ・ハイメインは1体買うだけで6/5と2/2が2体場に並ぶため、
早期にはライフを守るのに最適なミニオンだが
このミニオンが何かを発展させることはない。
典型的なテンポミニオンと言える。

対してライトスポーンは2/5のスタッツのため
戦闘力がお世辞にも高いとはいえない。
しかし、このミニオンで仇討ちを取ることによって
今後の盤面は大きく成長する可能性を秘めている。

一時期誰もが欲したライトスポーン(左)と、昔から頼りにされているハイメイン(右)


テンポとバリュー、それぞれの特徴は?

テンポはその場の強さ

ミニオンであれば、
断末魔など他のミニオンたちに比べて総スタッツが高いミニオン
ヒーローパワー(以後ヒロパ)ではガフのような即座にバフをヒロパ
クエストであれば動物園などがこれにあたる。

並べただけで戦闘に強いテンポ重視のミニオンたちは、
序盤であれば取得後2戦の勝率を大きく上げるが
テンポのみではその後の展開ができない。
また、中盤・終盤ではバリューミニオンで育成されたミニオンに太刀打ちできない可能性が高い。

このテンポを中心に構成を考え、プレイを進めるのが
一般的に耐え構成と言われている。


バリューは将来の強さ

ミニオンであれば、ブランやノミ等の構成の軸となるミニオン。
ヒーローパワー(以後ヒロパ)ではガリーウィックスのようなコインが得になる、もしくはマイエヴのようなゴールデンを作りやすいもの。
クエストでは、教育球やゴールデンハンマーがこれに当たる。

単体では同グレード帯のミニオンに比べてスタッツが劣り、戦闘に寄与する特殊効果も無いため
序中盤でも戦闘にリスクが発生し、終盤であれば致命的な弱点になる可能性がある。
特にバリューミニオンは特定の種族に対して効果があるものが多いため、受けを広げようと複数盤面に組み込むとあっという間にライフが削られてしまう。
更に最終決戦にむけて、いつこのバリューミニオンを切って行くかという判断も必要になる。


その他の特殊系

一部レノ・ジャクソンのようにどちらにも使えるような特殊なものもあるが、基本的に単純にバフする以外のものはバリュー寄りだと考えて良い。

それぞれの成長曲線(モデル)


テンポとバリュー、どちらを目指せばいいの?

全プレイヤー永遠の課題の一つではある。
ただ基本的にはテンポヒーローならバリュー寄り、
バリューヒーローならテンポ寄りといった
ヒーローパワーに対して補完する動きが望ましい。

というのも、テンポヒーローが序盤から盤面を強くしたところで
打点が低いミニオンが並ぶだけなのでたかが知れており
また後半入れ替えられる可能性も高い。

逆にバリューヒーローが序盤のテンポを軽視した場合、
いざ自分の強みを活かそうとした際に既にライフが残っていない
またはライフに余裕がないため強みを活かせない
(例えばガリーウィックスなのにグレードを上げられない、レノ・ジャクソンなのにシステムミニオンにヒロパがうてない等)
ということが考えられるためだ。

そしてこの基本要素に対して
以下の3つのエッセンスを加えなければいけない。
・目標順位
・蹴り落とすターゲット
・他のヒーローの動き


目標順位

例えば大会の予選や他のヒーローに比べて明らかにパワーが劣るなど、
4位以上であれば十分といった場合ではテンポ寄りに動く必要がある。

序盤に盤面を固めて着実に他のヒーローに対して打点を与え、
中盤からは負け始めたとしても極力打点を抑え、
終盤に一気にライフが削られる余裕を残すという形。

よく配信者などが残りのライフが重要と言っている理由は
このライフレースに入った場合に1ターン耐えれるのか、3ターン耐えれるのかで順位がガラッと変わってしまうためだ。


蹴り落とすターゲット

主にバリューよりヒーローにも関わらず、テンポを無視してガンガングレードを上げるなど極端な動きをしているプレイヤーがいた場合だ。

自分もバリューよりの動きをしていれば
示し合わせたようにグレードを上げればいいものの、
初動が遅れている、または相手のライフが極端に減っている場合
生き残った場合に驚異になるため、
次戦闘で当たるターンなど意識してテンポ寄りの動きを取ることがある。

落とせれば万々歳。
ただ落とせない、かつ相手の準備がほぼ整ってしまっていた場合
追いつけない可能性が高いので即座にテンポに寄せた方が良いことが多い。


他のヒーローの動き

上記の蹴り落とすターゲットにも近いが、全体的な流れの話だ。

特に最近は5gにグレ3に1,2人上げたら、
他のプレイヤーもこぞって上げる事が多い。
これは次に当たる対戦相手の盤面が弱い可能性が高く、
また同じ動きをしないと数ターン後に圧倒的差が生まれる可能性があるためだ。

特に序盤は打点が少ないため、序盤の全体の動きは注視したほうが良い。


クエスト環境で目指すは2段階推進

クエスト環境では、ヒーローパワーが2つになるようなもののため
話が若干複雑になる。

大まかな方向性としては以下の4つ。
1.バリューヒロパ + バリュークエスト(夢見がち)
2.バリューヒロパ + テンポクエスト(テンポ補完)
3.テンポヒロパ + バリュークエスト(バリュー補完)

4.テンポヒロパ + テンポクエスト(早熟番長)

この中で目指すべきは、極力2か3だ。
自分の弱点を補完しつつ、最後まで戦える力を持つためだ。
1や4は序中盤、もしくは終盤に圧倒的な弱みになり
力尽きることが多くなってしまう。

また補完クエストが選べた場合、
基本的には早期達成を目指す方が良い。
というのも序盤の下地を作りつつ、
終盤の戦いにライフを残したまま挑めるためだ。
(テンポ補完であれば、達成後数ターンの戦闘は有利に進められ
またバリュー補完は早めに達成しないと間に合わない事が多い)

1や4になってしまった場合には
極力弱みを補完するような盤面、グレ上げを意識したり、
目標順位を低めに設定し耐えきることを目指すのが良い。

もしくはヒロパ、クエストの片方をあまり意識せず
活かしやすい強みを活かすのも手だ。
(例えばヒーローパワーがマイエヴ、クエストが帳簿だった場合
あえてグレ上げをしつつヒーローパワーではなく、帳簿の進行を優先させる等)

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