減算思考と加算思考

※バトグラの話ですが、バトグラに限ったことでなく
 その道で詳しい人、上司などがどういった思考を辿るのかも含む。
 リアルのコミュニケーションまで繋がる…かもしれない話。

「トラッカーはBAN表示じゃなくて、出てる種族だけ出して欲しい」
そんな要望がトラッカーやFirestoneに実装されてはや数ヶ月。
種族が増えたためこちらの表示がスタンダードになってもよい頃だが、
バトグラ配信者ではBAN表示のままの人が依然として多い。

まだ機能を知らない?それもあるだろうが、
それ以外の理由である「減算思考」と「加算思考」について述べていく。

減算思考と加算思考

減算思考とは、一言でいえば全体像から不要な箇所を除外していく思考。
加算思考とは、逆にゼロから必要なものを足していく思考のことを指す。

例えばバトグラが下記の5種族だけ、かつ3種族2BANだったとしよう。
円が重複している部分は種族間シナジーだと思って欲しい。

この内ナーガ、悪魔、エレメンタルが選出
ドラゴン獣がBANだとしよう。

減算思考の人の場合、まずこの5種族を思い浮かべ
その上でBANの獣ドラを除外していく。

減算思考の脳内イメージ図

加算思考の人の場合、選出された3種を最初から頭に浮かべる。
その上でもしシナジーがあれば円同士を寄せていく。

加算思考の脳内イメージ図

これが減算思考と加算思考の違いだ。

なぜ減算思考になるのか

端的に言ってしまうと、その道の熟練者だからだ。
※ここでいう熟練者とは知識量、かつ思い当たる思考速度が高い人を指す。

熟練者であればあるほど、思考するための領域が広く
また種族間シナジーなど考慮すべき事項が多くなっていく。
下記のような状態だ。

上記の図を見てもらうと一目瞭然なのだが
熟練者の場合そもそも知識(円の広さ)が広いため、
シナジー領域(重複部分)も当然広くなる。
逆に初心者の場合はそれぞれが独立している。

初心者の場合は取るべき選択肢が少ないため、それぞれ独立して考えた後
共通部分を見つけるコストが少ないのだ。
熟練者はそもそも思考の選択肢が段違いのため、
一から思考を構築するより全体俯瞰図から不要部分を除外し、
序盤の取捨選択を決める方が圧倒的に楽なのである。

現実に減算思考の人たち

前の章でも書いた通り、その道の熟練者の人たちである。
それはあなたの先輩であったり、その道のプロであったり
より長くその業界に携わり、広範囲で活躍する人を指す。

例えばあなたが新人の営業担当で、相手があなたの上司だとしよう。
あなたが「お客さん」の話をし始めたとする。
それは特定個人だったり、数人だったりするのかもしれないが
上司には常に前述のような、
他の担当も含めた「お客さん」俯瞰図がさっと頭に浮かんでいるのだ。

減算思考の人とのコミュニケーション

減算思考の人、つまりはその道の熟練者に対して
コミュニケーションする場合はどういったことに気をつけるべきなのか。
要点としては以下の4つである。

  1. 話のゴール設定(何が欲しいのか、したいのか)

  2. 単語の領域分割(どういった部分に対してか)

  3. 話すに至った状況(何が問題か)

  4. 緊急度(期限はいつか)

前述のお客さんの会話で例を挙げよう。

「今後の動き方についてアドバイス欲しいんですけど(1.)
 私のお客さんで〇〇社の山田さんに販売した△△(2.)
 2ヶ月で壊れたって怒鳴り込んできたんですよ(3.)
 30分以内に何とかしろっていうんですけど…(4.)」

逆に駄目な例を挙げてみよう。

「この前やっと導入を決めてくれたお客さんが何か怒ってるんですよ
 どうやら製品が壊れたみたいなんですけど…」

駄目な理由はあえて言うまい。
理由が分からない人は考えてみて欲しい。

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