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「機械毒」あとがき

こちらはフリーゲーム「機械毒」の後書きです。
いつものことですがネタバレだらけなのでクリア後推奨です。

短編RPGを作った動機

「機械毒」は元々ノベルゲー制作が中心だった自分がリリースした、初のRPG作品になります。
至らない部分も多かったと思いますが、楽しんでいただけたのなら幸いです。

機械毒を作り始めたのは2022年7月の下旬だったので、完成まで2か月という最短記録を達成しました。
そのためいつもよりは後書きは短いです。

RPGに関しては今まで何度もエタらせていました。
RPGに手を出したのはノベルゲー制作前どころか、私が小説を書いていた10年前まで遡ります。
当時はツクールを買えずウディタを使っていましたが、エタった原因は大体「戦闘バランスとマップ作業がつらい」でした。
(私がノベルゲーに手を出したのは、「RPGみたいにマップを作らなくてもゲームが作れるから」という動機だったりします)
なのでマップのない短編ノンフィールドRPGなら、つらくなる前に完成できるかもと思いました。
そのため最初から5ステージ構成で2人パーティと決めて、そこにシナリオを付け足す感じで制作しました。
とにかく完成させないとRPGは一生エタると思っていたので……
こうして、購入してから5年近くエタって放置を繰り返していたツクールMVがようやく日の目を見ることになりました。
(ただ2人PTは片方が倒れると一気に崩れますし、デフォルトだと4人PT用のUIになっているんですよね。メニューに空白があると仲間が増えると思わせてしまうので、これをバランスよく改造するのも大変でしたし、3人PTの方が調整は楽だったのでは?とも思いました)

ちょうど「クリムゾンレッドの死神」が完成してティラノフェスまで時間があったので、この期間に作ってしまおうと思いました。

世界観

タイトルは制作中盤まで決まっていませんでした。
私の創作はほぼカタカナか英語タイトルなので、今作は漢字の縦書きタイトルにしたいという気持ちがありました。
そこで終盤やっと思いついたのが「機械の毒」だったんですが、中華風にするのに漢字だけにして「機械毒」になりました。

中華マフィアやサイバーパンク自体は前からやってみたいなと思っていたのですが、この設定で短編にするのは難しかったです。
もし機毒と邪龍の対決を書いていたら当然短編では終われませんし、敵キャラもたくさん必要になってまた挫折していたと思います。
なので短編にするために邪龍との抗争が終わった後という設定にして、レンは邪龍が遺した毒になりました。
邪龍側の敵がレンと同じ技を使うことと、青系の髪色は元邪龍構成員の伏線でもあります。
邪龍構成員との戦闘あたりで彼の正体に気づいた方は多そうです。

機毒は全員赤色のチャイナ服ですが、邪龍構成員は青を着ています。
邪龍構成員は専用グラフィックがあるので重要キャラと勘違いされるかも?と思い、名前を出しませんでした。
長編だったら仲間になりそうですね。
機毒のモブ構成員も最初ロボットのフリー素材を使っていたのですが、タオと比べると明らかに違いすぎるので、そのグラフィックも投稿前に急遽用意しました。
モブ感を出すために糸目にしたんですが、脳内ではすっかりポ〇モンのタ〇シって呼んでしまってました。

装備のパッチは「NieR:Automata」に影響を受けました。
サイボーグという設定上、防具という名前よりはSF感を重視した形になります。
ツクールはデフォルトだと同じ装備を複数装備できないので、この辺りはプラグインで改造しました。

BGM

BGMは全体的にダークでSFっぽい雰囲気を意識して選んでいます。
元々RPGの戦闘BGMはサントラを買ったり作業中に聴いたりしている程好きでして、とても迷いました。
ノベルゲーでは使えないようなテンポ速めの曲や、SFっぽいBGMは今までの作品にはなかったのでとても新鮮でした。(RMもちょいSF要素ありますがあれは自作BGMだったので)
中ボスはSFというより自分好みのロックです。
通常戦闘曲はもう1つと迷ったんですが、実際流してみて盛り上がるのが早い方を採用し、もう片方は最初の戦闘テスト時のBGMに使いました。
最後の機毒アジトでずっと流れているBGM「センチメンタル20XX」が特に気に入っています。
あのステージだけ戦闘BGMが変わらないという演出を取り入れました。
ただこの曲が盛り上がるまで4分ぐらいあるので、人によっては盛り上がる前にボスに到達したかもしれません。
なのでリンク貼っておきます。(笑)

キャラ雑談

レン
名前の由来は中国語で「人」。
直前に死神でレオ(彼は作中レオナルド表記ですが)を出したばかりで似たような名前を出すのには少し抵抗がありましたが、由来的にはこれしかないという気持ちがありました。
またレンの技名はタオと違ってカタカナなんですが、「ヘブンズ」「マインド」「プリズン」「クリムゾン」といった豹牙がシナリオを書いたノベルゲーに使われていた単語が詰まっています。(クリックで元ネタに飛びます)
「スティール」は昔書いていた小説のタイトル、他はオリジナルです。
初期バージョンはどうしてもクリムゾンバレットごり押しになっていたので、「ブレインショック」はアプデ追加した電脳攻撃技です。

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最後はレベルが一気に上がってタオの技をいくつか習得するんですが、これはタオのデータ譲渡によるものです。
ここはタオのレベルをそのまま足した値にしようか迷いましたが、タオのレベルが低かった時は詰む原因になりそうだったので、固定で+10になりました。
通常戦闘から逃げず戦闘不能になっていなければ、二人はレベル10になっているはずなので…
私はRPGで主人公単独になるボス戦が大好物でして、それを反映した形になります。

無題

レンのカットインは、通常戦闘でも使えるタオと違ってラスボス戦の1回しか表示されないのでかなりレアですね。(これは戦闘テストで表示したものなのでタオがいます)
メカ要素がチラ見えするのと、あまり表情が変わらない彼の感情を出したのが個人的にもかなり気に入っています。

タオ
由来は「道」を中国語読み。
中華っぽい人名を付けたいと思い、こうなりました。
球体関節チャイナ服サイボーグという属性モリモリな思い付きから生まれたキャラでして、一人称「タオ」ですし今まで書いてこなかったタイプのヒロインになります。
作業が終わってからもっと動かしてみたかったな、と思うキャラでした。
技名も全部漢字だったり「機毒流~」と拳法風でして、他の機毒構成員もいくつか同じ技を覚えています。
カットイン付きの必殺技が「機毒流~」ではなく「道流・砲烈撃」なのは我流でタオしか使えないからです。
外見と性格から、性能は物理一辺倒ですぐ決まりました。
さらに二人PTという仕様なのでほとんどの方がレンを回復役にすると思うんですが、タオは敏捷性が高いのでアイテム役にもできるようにしました。
短編なのでタオにアイテムを使わせずクリアする方もいそうですが…w
タオの口を膨らます表情ですが、タオは怒りなどの感情を出さないので無理やり不満そうな顔を作っている感じにしました。

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由来は「蛇」を中国語読み。
外見はマフィアのボス感を重視して、ノベルゲーであまり出してこなかったオールバックにしました。
彼もサイボーグなんですが普段は収納されているので、戦闘時のみ袖から機械が見えるという設定です。
邪龍頭領リュウとの確執はかなり深そうなので、これを書いたら主人公を交代して長編になっていたと思います。
自身の名前を入れている「機毒流・蛇拳」はかなり強力な4連撃となっていまして、最初はこれが来ないか祈るお祈りゲーでした。
さすがにラスボス戦で運ゲーは…と思い投稿直前でレンの「プロテクトマインド」を上方修正しました。
とにかくデバフが多く、ボスだけあってHPや攻撃力の調整に一番苦戦したキャラです。

おわりに ほぼ反省会

今作は、ノベルゲーの時に密かに憧れていたもぐらゲームスさんに掲載していただきました。

元々ノベルゲーしか出してこなかった以上過去作より反応は劣るだろうなと思っていたので、それ自体はとても嬉しかったです。
ただ、実を言うとDL数はあまり増えませんでした。
この記事への反応の多さは一緒に載っているゲームの知名度が高いからと思いますし、無名の自作に興味を持つ人が少ないのは分かっていましたが、記事のアクセス数が多そうなのにこのDL数か…と少し落ち込みましたし、自分の実力不足を強く感じました。

次回作は死神FDでほぼ確定しているので、今後RPGを作ることがあるかは分かりませんし、機械毒が最後のRPG作品になる可能性も十分あります。
それでも短い期間とはいえ、普段と違うRPGを制作するのは楽しかったです。これに尽きます。

ではでは!

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