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ぜんぶ気候のせいにする

こんにちは、山下珈琲店です。

四季があることで風情あふれる豊かな環境をオモテとすると、その中で湿気はウラにあたると考えています。これが日本の気候。

大切なバッグや靴、革小物をクローゼットにしまっていて中がベタベタ。
ご主人や奥さまに管理がよくないとブツブツ言ってませんか?
これはぜーんぶ日本の気候の責任です。
ベタベタする理由の加水分解は主に東アジアで起きているものでヨーロッパなどのエリアではほとんど発生していません。

私は20代後半から6年間、ラグジュアリーブランドのマネジメントを担当していました。その中で気づいたのはフランスの方はお財布の中の使っていないポケットのベタベタを知らないということでした。
なんど説明してもわかってくれなくて、日本に来た時にこんなことになるんだよって言って初めてその事情に気付いてくれました。日本で100件発生していれば、フランスは1件あるかないかの世界。
創業時の古き良き時代のクラフツマンシップは内装が合皮ではなく、ピッグレザー(豚さんの革)でした。まだ日本に直営店がない頃、気候の影響は受けず、変わらず長く使えるブランドとして日本人の信頼を掴みましたがその後、内装変更が行われます。
世界に直営店が拡大する中でお財布やハンドバッグの内側を合皮にした途端に大量のクレームが舞い込んだということです。
当初、不良と考えバッグだけでなく財布の中身まで無料で交換していましたが、段階的に半分負担や全額負担へと変更。最近は合皮のクオリティも上がっていると思うのでそこまでないと思いますがはじめはこんな状況でした。
お客様からのクレームに関しては気候に悪者になってもらうことでお客様に納得して頂くことが多かった様に思います。

つまりご家庭での保管はかなり難しいので、もし大切なものに加水分解のベタベタが発生した場合は気候のせいにして少しでも自分や家族を責める気持ちをなだめて欲しいなと思います。買い物するときの目を養うこと、もしくは大切なものからの卒業のタイミングだと思うのもいいかもしれません。

本日もお読みいただきありがとうございました。
101回目のnote、ぜんぶ気候のせいだなんて地球に申し訳ないー


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