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髪を染めることに関する自己分析的省察


この文章を書いている3/13から見て明後日、
つまり、3/15日、美容室に行く。
そして、自分はしばらくこの美容室には行かない。




2020年10月。大学1年生。
東京(神奈川だけど)の街に出てきました。

中途半端な時期だ。なんでだっけ?
思い出さない方がいいこともある。

東京(神奈川だけど)に出てきて、
最初に行った美容室があまり合わなくて、
翌月から行ける別の美容室を探した。


近所で、個室で、というところに惹かれ、
この美容室に通い出した。
個室じゃないところで、
「こんな髪型にしたいです。」
なんて、とてもじゃないが言えないから。


つまり、2020年の11月から
ほとんど月に1回、
この美容室に通ってきた。


担当してくれるFさんは、
長髪で、ヒゲで、
丸くてデカいピアスをしていて、
自分とは真逆に近いノリで生きている人で、

ワクチンの陰謀論が流行っていた時期にはその話をしていたし、

NFTが流行っていた時期にはその話をしていたし、

電動キックボードにも、自分が知っている範囲ではいちばん最初に乗っていた。


Fさんは特別話しかけてくるタイプでもない。
だから、価値観は違えど居心地が良かった。


本を読んでいれば無言で髪を切ってくれるし、
本についた髪を払うために、
無言でタオルを差し出してくれる。

手持ち無沙汰になって、
Fさんが手際よく髪を切ってくれるのを、
鏡越しにじっと見ていると、
それを察して、話しかけてくれる
(ワクチンの話も、NFTの話も、電動キックボードの話もこうして聞いたものだ)。

ノリこそ真逆ではあるが、
そういうプロフェッショナルとしての部分、
矜持みたいなのを持ってるFさんから、
自分にはない価値観の話を聞くのが楽しかった。


そのFさんと、
アシスタントの人が、
自分の髪を染めてくれる時間は、
「2人の人間が自分1人のために何かしてくれている」
という状況が、
偉そうな感じがして気恥ずかしかったけど、
一方でその様子を見ているのも好きだった。



最初に染めたのは2020年の12月(つまりFさんに髪を切ってもらう2回目のとき)で、
それから半年ほど金髪だった。
黒に戻した理由はよく覚えていない。

次に染めたのは、2023年の7月。
そのときから現在に至るまで、
金というか、ピンクというか、紫みたいな色にしている。

そして、あと2週間ほどで、
黒髪になる予定である。
その理由はあまり考えないようにしている。

金髪の終わりが近づいてきて、
なぜ金髪にしてるのかよく考えるようになった。

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