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Disco Elysium翻訳メモその1

【ご注意】公式による日本語化が発表されましたので、この件は終了しています。私は無関係ですのでお間違えの無いようにひとつ。

全部できるとは言っていないし、私は翻訳以外はゴミ

最終的に日本語化できたらいいなあと思いながら、とりあえず旧バージョンをちまちま直しています。しかし総量と後述の課題を考えると、まだおれがやるまかせろドヤァとは口が裂けても言いません。言わない。
ただ、もしかして誰かが重複して同じとこをやってたら無駄になるので、一応やるのはやってるという記事だけは出すことにしましたの。

現況報告

現在ボタン画像がだいたい終わり、アイテムとNPCセクションがわからんとこを残してほぼほぼ完了、会話セクションに入っています。ここ訳すの?そのままでいいの?みたいなことがわからん部分も、一応訳して原文を残す形で置いてある。多分ざっくり5~6万行+こまごましたやつが会話部門の全体量で気が遠くなりますが、まあここまでで1500行ぐらいはやったんじゃないか。しらんけど。
作業所作るなどの動きがあれば(基本システム的なことはまるでわかりませんし、Final Cutのデータも取り出せてないので私が作るのは無理。そっちに時間を割くなら1行でも日本語にする時間に当てる)できてる分を持って行きますのでお声がけください。

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今はこのライム大好きトミー君の押韻センテンスで血を吐いています。さらっと踏めるならぼくはラッパーになっているんだ!踏めないんだグワーッ!!だがトミー君はこのマグショットみたいなイメージにもかかわらず大変魅力的な人物なので楽しい。選ばなかった選択肢の先で心も痛い。
あとシークエンスの会話を抽出してツリー形式で表示してくれるDisco Reader(ggってくれ)というファンの方が作成された神ツールが、鼻血が出るほど便利。これを見つけて手を付ける気になりました。作者さんには足を向けて寝られない。本当にありがとう。

課題(あるいは困っていること)

the Final Cutのデータを取り出したい。マジで。大変な二度手間だから。
・フォントはNotoSans&Serifでいいと思うが埋め込み方を知らん
・仮に翻訳を終えたとしてMOD化するというても最新バージョンはIL2CPPの
 あれでいろいろ厄介だし、私はそもそもそんなものは作れないんだ
・なんせ量が多いから翻訳くっそ時間かかるわこれ
・元のJSON参照して翻訳するとこ拾ってきて、フォーム経由で書換えできる
 インターフェイスがあれば、編集も推敲も高速化する。贅沢を言えば、
 区切り文字も目がチカチカするから改行などは改行表示されるといい。
というところ。
翻訳自体は少人数の方が文体の維持などトータルでラクだと思っていて、どちゃくそ時間がかかるのとモチベが最後まで持つかどうかがわからない点を除けば、私一人でも別に構わんのです。
ゆえに最初の3点が一番のネックです。Nexusでもまだこの辺のデータを使う系で対応してるMODは見つかっていないから、いの一番である1番目が一番難易度高そう。つらい。
最後はあると私がラクだから誰か作ってくれんかなー程度のもんです。

備忘録

一文一文細かく日本語に直していく中で、再発見した好きポイントをメモしていきます。モチベーション維持のために。
てゆか本当になんかこう、特にフレーバーテキスト周りはすごい真顔であほみたいなこと言ってるのが8割ぐらいで、訳しながらあほかなwwwwwwってなっていて、一行ごとにこのゲームが好きになります。そしてそのあほさの中にレバー直撃の痛烈ボディブローを差し込んでくるのでさらに効きます。すき。

・変な着物

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これだ。シルクローブって書いてあるけど内部的にはキモーノって書いてあったんだな。それの説明文がこちら。

このペラペラの絹のバスローブは、目の覚めるような青色だ。前身頃には夜に繰り出す準備を整えて咆哮するドラゴンが描かれていて、付属の赤い帯で留めるようになっている。文化的には無神経だが、セオル出身でない者がそう感じるだけだ。本当のセオル人は、おそらく関心がない。

セオル人というのは、キツラギさんを含む現実世界のアジア系というか、日本と韓国辺りがモデルのようです。キム・キツラギという名前に象徴されてますね。高度なテクノロジーを持っていて、わりと何やってるかわかんない的な見方をされています。中国はまたちょっと別扱い。ちなみにキツラギさんのキツラギはエヴァの葛城さん由来だそうです。

この説明文のキモは後半です。これは人種問題に限らずいろんな場面でよく見かける光景ですね。当事者じゃない人が勝手にお気持ちエスパーして揉め事の種を蒔いて、余計当事者とそれ以外の人の溝を広げるくっそ迷惑なやつ。私はこの視点と、それをこのふざけたアイテムのフレーバーテキストでサラッと言っちゃうこの感じが好きなんだ。それにつけても(いくらチェックのためにドラマの数字を上げたいからと言っても)このコーディネイトは我ながらひどい。はーすき。
ちなみにこのタンクトップのフレーバーテキストにおけるひどい言われようがこちら。返す言葉もない。でも着る。ドラマ+1のために。

こんなのどこで見つけてきたんだ? いや、そうじゃない、誰がこんなものを引き出しに入れといたんだ? これ以上は何も言わない。自己責任で着ろ。

・お前は何を言っているんだ

ハードコア・エステを内面化するだけではなく、君はそれに『貢献』もする。君は、どれくらいハードなコアになれるだろうか? ローコアな人々は、誤字を訂正しに君の周りに集まって来る。それは「ハードコア」だの「ハード・コア」だの、上告審では「ハアドコア」だのってね――どうなってるんだ? これは誤字じゃないぜ、コアのハードネスはそういうもんなんだ。「俺たちの幸福なハードコア」から来た「ハード・コア」を知らないなら、俺たちは、一体全体何の話をしてるってんだ?

もう訳しながら笑いが止まらなかった思考キャビネットの一つ。一部ルーっぽくなってますがここはルー的な方がきっと良いので無理に日本語にはしませんでした。つかハードコアを日本語にしろって言われてもよう。
これはそのハードコア・エステなる思考実験スタート時の説明文なのですが、結論もあまりにもあほでやっぱり草生えた。すき。

・オシシ仮面 in エリジウム

ヒエルムダルから来た男
地獄のヒエルムダルから来た男
ヒエルムダルから来た男と沼地の野獣
ヒエルムダルから来た男と山火事
ヒエルムダルから来た男と悪魔の女
ヒエルムダルから来た男と、ヒエルムダルの男
エルムダルから来た男:さらにヒエルムダルらしい男
忘れ去られた小人の街の、ヒエルムダルから来た男
ペルシダーのヒエルムダルから来た男
ヒエルムダルから来た男と失われた素性の謎

ゲーム中に13冊(Final Cutで増えてるかも)登場するThe man from Hjelmdallシリーズ(順不同)。ツヴァイハンダー二刀流(笑)のイケマッチョ無双ファンタジー。このタイトルだけでオシシ仮面のグエーッが浮かんできてもうすき。もう一つディック・マレンという探偵ものシリーズがあるんですが、こちらも同様にネタ切れ苦し紛れ臭がすごくて読まずにはいられません。本を読むとゲーム内時間がどんどん進行してしまうし、わりと高い本もあってお金が足りなかったりして、バニラで全部読むのはちょっと大変。

・それな!!!!!

このゲームに限らず、架空の世界が舞台のゲームには、時々地球の固有名詞が入ることがよくあります。例えばESOのアメリカカワカマスのように。気になったことがない人がいないとは言わせないぞ。
エリジウム世界にもやっぱりそんな言葉が紛れ込んでいます。ポロシャツです。ポロ、エリジウムにそんな競技はない。からのこれ↓

修辞学+1。そもそもポロって何?
共感-1。俺もわからん。ポロって一体何だ?

脳内会議メンバーは、装備品などで能力が変化する際にひとことしゃべるし、それが会話になっていたりしますが、ここで的確につっこんでくれててほんと好き。

・やっぱりキツラギさんが尊い

ゲームの柱と言ってもいい主人公とキツラギさんの関係性。そしてキツラギさんに絶対嫌われたくない私が絶対に選ばない選択肢の先も、翻訳してると丸見えです。本当にキツラギさんはズタボロになっているハリーさんの心の灯台というか良心の見本というかとにかくいい。もう最悪にこっぱずかしいところを見られても、信頼関係が築けていれば、キツラギさんなりに精一杯優しく応対してくれるし(その痛々しさが萌える)、築けていなければひたすらすれ違っちゃって心が痛い。キツラギさん尊い。素晴らしいキャラクター。
でもバディですし私腐ってないのでそういう方面にはいかないです。まあ両方の見た目の問題もありますが、やはりバディはバディで一線を超えてはいけないのだ。バディなのだ。尊い。

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