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ビジネス・エコノミクス

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ビジネス・エコノミクス関連のレポートを書いていきたいと思います。生煮えのものが多いかもしれませんがスピード重視で。 それから過去に書いたちょっと古いエッセイも”その後”の追加を含…
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2021年10月の記事一覧

#170 「2060年過ぎれば少子化は問題にならなくなる」って甘すぎる

ここまで日本のダメなランキングを見てきました。 自虐はイヤだけど、ニッポン礼賛しすぎもどうかと思う。 現実を見よ。 多くの問題点は高齢化にある。 人口ピラミッドを見ると、若い人は大変。 多くの予測は2060年まで。 これは一番ひどいところまでしか見せていなのでは?と疑問が出る。 つまり、「団塊の世代」(今年72歳~74歳)がいなくなる時代になれば、事は過ぎて、もう少し楽な時代が来るのでは?と思う人はいるでしょう。 なんとかがんばってやり過ごせばいいと。マスコミ

#169 あなたはファブレス企業をいくつ言えますか?

ファブレス企業(fabless工場を持たない製造業) EMS(受託生産サービス)し、OEM供給する。 さて、こうした企業は統計上は製造業に分類されるのでしょうか? 日本標準産業分類は「製造問屋」 日銀調査では「卸売」「その他サービス」 に分類されます。 でも、メルコは製造業に入っている。 どんな会社があるでしょうか? 任天堂、セガ、ダイドー、伊藤園、メルコ、船井電機、キーエンス・・・ まず国内企業 ・やおきん - 菓子、食料品、玩具 ・ダイドードリンコ -

#168 日本の英語力は「低い」

「EF EPI 英語能力指数」 スウェーデンの国際教育事業のイー・エフ・エデュケーション・ファーストが2011年から毎年発表しています。 昨年11月の2020年版を見てみましょう。 日本は、49位 ⇒ 53位 ⇒ 55位 /100か国中 と順調に下げています。 5段階分類の下から2つ目「低い」 トップは2年連続1位のオランダ。 2位~5位は、デンマーク、フィンランド、スウェーデン、ノルウェイと北欧諸国 https://www.efjapan.co.jp/ep

#167 リケジョも世界最下位

経済協力開発機構(OECD)の9月16日発表 2019年の大学など高等教育機関の入学者に占める女性の割合 日本は36カ国で全ての項目で最下位 「自然科学・数学・統計学」の分野で27%(平均52%) 「工学・製造・建築」で16%(平均26%) 「情報分野」については「特化したデータはない」とした。(平均20%) 理工系の女子学生の少なさは日本の課題で、OECDは「男女で著しい差が生じている。女性に理工系分野に進む夢を与える必要がある」と指摘した。 OECDの担当者

#166 報道の自由度は67位

#165 は経済自由度ランキングでした。 今回は報道の自由度。世界報道自由度ランキング(Press Freedom Index) 国境なき記者団 (RSF) が、2002年より毎年1回発表。 評価基準は、多元主義、メディアの独立性、メディア環境と自己検閲、立法の枠組み、透明性、ニュースや情報を支えるインフラの質 2021年度版は4月20日に発表されています。 首位はノルウェー 日本は67位。2020年から1つ順位を落ちました。 オレンジのグループに入っています(

#165 経済自由度ランキングは23位

経済自由度指数(Index of Economic Freedom)は、米国のヘリテージ財団とウォールストリートジャーナルによって3月4日に発表されています。 指数は100点満点で採点方法を採用し、自由経済度に関する10項目でそれぞれ評価 “財産権の保護”、“汚職の少なさ”、“政府支出の少なさ”、“財政の健全性”、“ビジネスの自由度”、“労働の自由度”、“通貨の自由度”、“貿易の自由度”、“投資の自由度”、“金融の自由度” 得点が高ければ高いほど自由経済度が高く、低けれ

#164 Q:製造業や農業は無くなってしまうのですか?

Q2:サービス業に就職した方がいいのですか? A:そうではありません  密接な関係で相互に依存していきます A2:サービス産業に就職すれば有利ということではありません。ましてやサービス業が有利でもありません。サービス業はサービス産業の一部の話です。(#164 参照のこと) サービス産業だけの世界はありえません。 サービス産業は製造業や農林水産業と結びついて初めて仕事になります また、知的資本や無形資産は、製造業等の内部で大きな付加価値を生む事になります サービス業・野

#163 第何次の革命を整理しておこう

第三次産業はサービス産業でした。 第〇次××は他にもあるので混乱しないように整理しておきます。 (1)〇次産業革命 第一次産業革命 産業革命 英18世紀 蒸気機関 工業化・都市化 第二次産業革命 1870~第一次世界大戦 鋼鉄、石油、電気 大量生産 第三次産業革命 1980~ デジタル技術・コンピューター、原子力、ICT、インターネット、再生可能エネルギー ジェレミー・リフキン[2011] 第四次産業革命 2010~ インダストリー4.0あるいはIoT革命を指す

#162 サービス産業とサービス業は違います

「サービス産業」と「サービス業」は違います。 サービス産業は、第三次産業でありいわば「その他すべて」を指す広い概念 サービス業はその中の一部「(狭義)サービス業」です。 式であらわすと、          サービス産業⊃サービス業 図であらわすと、 サービス産業は具体的に、流通業(卸・小売)、金融・保険、通信、情報産業、電気・ガス、運輸、不動産、公共、家事、非産出、(狭義)サービス業などです。 (狭義)サービス業の中は、美容業、理容業、塾、旅館、遊技場、情報サー

#161 日本はサービス産業の所得が進んでいる?

#160 は「日本はサービス化が進んでいる?」でした。 就業者数とその構成比をみました。 では、所得=付加価値はどうでしょうか? グラフで見てみましょう GDPに占める産業別のウエイトです。内閣府「国民経済計算」より作成してみました。 第2次産業の低下と、第3次産業の上昇が鮮明です。 さらにサービス産業のなかの業種でみましょう。 第3次産業についてみると、サービス業(宿泊業、飲食店、娯楽業等)のウエイトが上昇し、卸売・小売業、金融・保険業等は概ね横ばいとなってい

#160 日本はサービス化が進んでいる?

第一次産業 農林水産業 第二次産業 製造業 第三次産業 サービス産業 日本は、第一次産業から第二次産業となり、現在は第三次産業にシフトしています。 サービス化です。 どのくらいでしょうか? あなたが、同窓会、結婚式に出席したら友人や周りの人の仕事を聞いてみましょう。聞かなくてもだいたいわかるはず。 お葬式や法事はほとんど年配者が代表で来るので参考にはなりません。それでもいとこ、はとこ、甥っ子や姪っ子がどうしているかでだいたい想像できます。 すごい農村や漁村でな

#159 垂直統合 VS 水平分業

ビジネスの分類が続きます。 「垂直統合vertical integration」は「縦の系列化」 特定事業ドメインの上流から下流までを統合して競争力を強めるビジネスモデルのこと 前提として、垂直の分離から始めないといけません。 専門特化と分業という経済原則が根底にあります。 映画の製作・配給・興行のすべてを独占支配する縦型の組織体型が典型 米1940年代に違法とされ、パラマウントが分離しました。 新東宝による製作で東宝による配給と分かれましたが倒産しました。 自動車産

# 158 営業プロセスで分類してみる

業種の分類を考えてみます。 意外と意識されない区分を提案します。 それは「つくってから売るか」「受注していからつくるか」 (1)営業が後(つくってから売るか) 製造業、企画制作型、創造系、教育コンテンツ、既製服(プレタポルテ、吊るし)  (実際は、見込み)生産⇒販売・セールス    (2)営業が先(受注してから作業) 受託・請負、持込み、入札、受注生産、コンペ、オーダーメード、注文生産(オートクチュール、テーラーメード)フルオーダー、イージーオーダー、パターンオ

# 157 どこで儲けるかのスマイル・カーブ

プロフィット・プールという分析があります。 バリューチェーンで考えます。 川上から川下まででどこが儲かるか?をグラフ化したものです。 かつての日本の製造業や業種によってはムッツリカーブでした。 この場合は、真ん中が一番儲かったのです。 ところが、2000年代以降のとくに製造業で描くとこのようなスマイルの形になりました。 川上の素材、川下(販売、流通、メンテナンス修理、追加や交換の部品、アフターケア、教育指導など)の部分で儲けます。 真ん中辺りの組み立て・加工は儲