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音楽は美しくて残酷である。

音楽は美しくて残酷である。

心地よい歌声や旋律に癒される時間は至福であり、何にも変え難い感動を与えてくれる。

そこに特別な出来事が重なると、さらに強烈に記憶として焼き付く。

小学校の運動会で踊った「虹」(AquaTimez)、高校の文化祭で軽音部が演奏していた「secret base~君がくれたもの~」(ZONE)、合唱コンクールで歌った「明日への扉」(I WiSH)、大好きな人と疎遠になった直後のライブで聴いた「Dear days」(miwa)などなど。

音楽って、聴かないようにしていても、不意打ちのように耳に飛び込んで来ることがある。

先日、コンビニに入ったとき、山崎あおいさんの「夏海」が流れていた。

僕は高校2年生のとき、山崎あおいさんが大好きだった。ただ、今では彼女の楽曲は僕のトラウマスイッチを押してくる。

もちろん、山崎あおいさんに何かされた訳ではないが、彼女の作る楽曲が高校生の僕の心をグサグサと刺してきたのだ。

グサグサと刺さるのは、僕が人間として駄目だったからである。

だから聴く度に1番嫌いだった時の自分を思い出す。

そのときの話はまたいつか書くかもしれない。

書かないかもしれないけど。


ただお昼ご飯が買いたくてコンビニに入っただけなのに、頭の中を高校時代の映像が大量に流れ出したのだから、音楽って凄いなと思う。

そして残酷だなと思う。



話は変わり、

今日、このあと川嶋あいさんのラストワンマンライブが開催される。

彼女の母の命日で、毎年8月20日に開催されてきたワンマンライブのラスト。

あいさんは、ワンマンライブという長尺のライブでファンを満足させる自信がない状態まで声帯が悪いそうだ。

「天使の歌声」と称されて注目を浴びた歌姫から声を奪おうとするなんて、神様もかなり性格が悪いと思う。


そんな彼女が僕達ファンのことを考えて、最後の“820”を開催してくれることを決めた。

そこで聴く歌声は間違いなく記憶に強く焼き付くだろう。

ライブが終わったあと、果たして僕はどんな感情を抱いているのか。

ライブへの期待、自分への興味、最後という恐怖。

すでに感情は混沌としているけれど、この空のように清々しい気持ちになれたらいいなと願う。

こんなに楽しみで、こんなに怖いライブはない。

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