ALCATRAZZ LIVE SENTENCE でのピッチを測定してみたという話

ALCARAZZの1984年の日本公演ライブ音源はCDもビデオもA=440Hzからはズレているものの、きっかり半音下げという物でもなく半音の半分位のハンパなずれ方をしている。そこで測定してみたところ約 -37.75 セント程度のズレではないかという結果が得られた。以下にその測定手順と計算式を記録する。

日本公演ライブの音源から測定し易そうなポイントを見つけたので以下の手順でピッチを計算してみた。

測定ポイントは Too Young to Die, Too Drunk to Live の曲が終わった後にギターをチューニングし終って F#m のコードを鳴らしている辺りがギターのみ鳴っているポイントなので測定し易そうだと考え、この部分を切り出し Audacity にて周波数解析。(強調された自己相関、矩形ウィンドウ、解析データ数 512)

この周波数解析で得られたいくつかのピークのうち F# に一番近いと思われるピークが 181Hzである事から、A=440Hz でチューニングした際の F#2 = 184.99 Hz とのセント誤差を以下の計算式で求めた。

【セント誤差計算式】

 セント誤差 = 1200 * log ( f1 / f2 ) / log 2

(但し、ここで log は対数の底を 10 とする常用対数を示す物とする)

これは、定義による計算式 (ここでは対数の底を2としたものを便宜的に log_2と表記)

 セント誤差 = 1200 * log_2 ( f1 / f2 )

を底変換の理により常用対数に変換した式である。

以上の計算式から逆算して、チューナーのキャリブレーション機能で A = 430.5 Hz に設定可能ならこれでほぼ合うハズである。(実際の安価なチューナーでは小数点以下が設定できるものは無いので430Hzか431Hzで好きな方に合わせる事になるだろう。しかし、いくつかのチューナーを調べたところ 430Hz位まで設定できる製品は限られている様である)

ちなみに、私はギターのチューニングをその都度変えたり戻したりするのがめんどくさいので、ALCATRAZZのライブCDをリッピングした後、各トラックにピッチ補正をかけてほぼA=440Hzで再生されるようにしちゃってますけどね。w

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