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ミスは無くし、失敗は適切に増やす。 その1:ミスはなぜ起きるのか?

ミスとは「正しくない」ということです。正しくないので無くさなければなりません。これに対し、失敗は「成功できなかった」という意味です。成功するためにたくさんの失敗が必要になることは多いのです。ミスは無くし、失敗は適切に増やすものなのです。

エジソンが電球を発明する際に、6千種類の素材を実験して日本の竹が最適であることを発見しました。実験の99.9%以上が失敗に終わったわけですが、その失敗は必要なものでした。成功するためには適切に失敗することが必要です。

日常的な仕事や活動の場合、その多くは「ミスをしてはいけない」タイプの活動です。ですから「ミスをなくす」ことはとても大切です。また、ミスをするとその対応のために時間や労力が失われます。すると、新しいことにチャレンジする余裕も失われてしまうのです。

「失敗を適切に増やす」ためには「ミスを無くす」必要があります。ミスを無くすことは困難です。しかし、ミスがなぜ起こるのかを理解すれば、少なくともミスを減らすために工夫をすることができます。「できる人」はミスがなぜ起きるのか理解し、適切に対処しています。

そもそも、「何をどのようにするべきか?」があいまいだとミスは頻発します。何をするかわからなければ、正しい行動がとれないからです。ミスを無くすための第一歩はやるべきことを明確にすること、つまり仕事を定義することです。

仕事を定義することは難しいことではありません。やるべきことを順番に書き出せばよいのです。チェックリストは仕事の定義には欠かせません。仕事ができる人はチェックリストをうまく使っています。

やるべきことが明確であれば、そこから逸脱したかがすぐわかります。やるべきことを明確にし、そこから逸脱を防ぐことがミスを無くすための基本であり、かつ管理の本質なのです。

しかし、仕事が明確になってもミスは必ず起きます。それは人間特有の弱点があるからです。具体的には認知能力・記憶力の限界です。人は同時に複数のことに意識を向けることはできません。一つのことに意識を向けるとその他のことが意識にのぼらなくなります。この特性がミスを生むのです。

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