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優しい嘘なんかより浅はかな勘違いがいい

6月、世界一好きな歌声を聴きに1人で新幹線に乗って、キーが出るか出ないかギリギリのような叫び声で深夜高速を歌われて頭がチカチカした。

生きていて良かった そんな夜を探してる

(今更引用するまでも無さすぎる)

そんなん今だろ!と思った普通に。あなたの歌声よりあたしを掻き立てるものはないよ。

この記憶を胸に生きていこうという夜を、本当にずっと覚えていられるだろうか。わたしは親友に「あたしのアイクラウド」と言われるほど記憶力が良くて、例えば親友が10年くらい前に当時いい感じだった男と初めて行った店とかも覚えている。無駄に。ナッツカフェトリップです。すすきのじゃなくて札幌駅の近くの方ね。

明け方のすすきのでしゃがみこんで水をがぶ飲みしていたら「珍しいもん見れた」と笑われて、「楽しい夜を過ごすと もうこんな日は来ないかもしれないって思うタイプだったんだけど、こういう夜は何度でも作れるし会いたい人にはいつだって会えるって今は思うよ」と言われて泣きそうになった。
真夏の神戸、三宮から家までの道で酒を飲みながらふらふらしていたら「楽しそうに酔いやがってよ」と笑われた時のことだとか。仕事が辛いと言っていたあの子が楽しげな副業を見つけたと聞いて「あんたの人生が上手くいくのは本当に嬉しい」と何故か号泣してしまった時のことだとか。大好きな人に震える声で大好きだと言ったら「いつもそれやな!」と笑われたりとか、犬が初めてそばで寝てくれた夜、そういう、いやーなんか全部ここ1年くらいのことなんですよね。もっと前のは?覚えては、いるけど、鮮明に思い出すことが出来なくなっていく。今書いたやつも全部薄れるのかな。こえー。

忘れたくないと思ったそばから過去になっていく。置いていかないでくれ。全部だきしめて死にたいよ。どこにも行かないでよ。
文章書けなくなって半年以上経った。リハビリみたいな感じでこれを書いてる。とりとめなさすぎる。おもろいこと書けん。おもろいこと書けるところだけ、好きだったんだけどなあ。自分のこと。

最近どんどん薬が増えてどんどん調子良い。薬飲むのやめたら元に戻るんだろうなあと思う。人間の感情の上がり下がりなんて所詮ホルモンバランスなんだなあ、薬でどうとでもなる。どうにもならんことをたくさん残したまま、まあいいかと思わせられている。よくないのに。よくないですよね?先延ばしにしてるだけだ。
飲んでる薬のせいでめちゃくちゃ健忘を起こしてる。知らん間にすごいLINE返してるし明朝にコンビニ行ったりしてるっぽい。このまま全部忘れちゃったらどーしよ。それくらいで丁度いいんじゃないの、色んなこと忘れなさすぎだよお前は、と大事な人が笑ってた。少しは忘れていいんでしょうかね。怖いなあ。

大好きな人達の、いろんな言葉や仕草から勝手に愛を拾って頑張っている。嘘で好きって言われるより、身勝手に勘違いしていようと思う。とりあえず夏は越えられそうだよ。じゃあまた。

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