第一感とリスクリターンについて

はじめに

今回はTwitterで出題したアリーナの一場面での何切る問題について解説しつつ、そこからタイトルにあるようにぱっと見いいと思われるプレイに内在しているリスクリターンについて考えていきます。解説とは言ったものの私の思考とプレイの判断基準を説明するものとなっていて正解を主張するものではない、という点はご留意ください。

トビウオ

上の画像がその一場面。

アンケート

アンケートの結果はこのようになり、予想通りボーンレイスが多数派でした。今回なぜこの問題を出題したかというと、「今環境あまり勝てていない」「メイジ強いのは分かるけど安定しない」といった人の多くがボーンレイスを選択している可能性が高いのではと考えたためです。同時に平均7勝はあるよ、といった人はトビウオを選択している人が多いのではと思ったのですがいかがでしょうか。

私を含めほとんどの人の第一感はボーンレイスであるはずです。これは当然のことで、トビウオは武器で取られるからないだろうな、と考えるのが自然だからです。

まず現在の状況から整理していきます。ボードは少し負けている、ライフを詰められている、ハンドはこちらの方が多くオニクスなどもいるためリソース負けはない挑発が多い、といった感じです。今回この状況で負けるとすれば顔を詰め切られるケースで、挑発は多いものの対面がローグのため確定除去を撃ちつつ詰められると既に20になっているライフが危ないです。

まず自然に思えるボーンレイスを出した場合を考えてみると、略奪者(558急襲)がキツイ(裏目)と分かります。ただ、その他のほとんどのケースではリターンもあり、例えば相手が555を出してくれば返しに略奪者を出して盤面を制圧できるため負けることはないでしょう。

裏目の略奪者について考えていく前に「アリーナで特定のカード1枚のケアは割に合わない」という考えについて見ていきます。この言葉の意味としては今回のケースのように略奪者はキツイけど他のケースでのリターンも大きいため略奪者だけを見るのはおかしいのではないか、という意味です。確かに基本はそうですが、今回ライフや手札の状況を考えたとき、このターンにボーンレイスを出して相手が略奪者を出してきた場合のみ顔を詰められて負けうることは分かるでしょうか?他のケースではこのハンドで負けることはほぼないに等しく、その唯一とも思える負け筋をケアして勝てるのであればそれに越したことはありません(もちろんケアする余裕がないのであればリターンを重く見ます)。

今回トビウオを出すケースではボーンレイスの場合と比較するとリターンは少なく悪手に見えますが、先ほどのボーンレイスの場合の負け筋を作らずに(リターンを得られない選択肢を取ったとしても)勝ちきれそうなハンドをこちらがしている、ということは判断できるでしょうか。つまり今回は負け筋を追わないような一見弱い動きをしてもこちらが勝ててしまう、のですから1%でも負ける確率を低くした方がいいですよね。今環境で安定しないという方は、おそらくこの負け筋を作らないで勝ちきれる展開の際にぱっと見よさそうに見えるリターンのある行動が裏目に出てそれが負けにつながっているのではと思っています。これは1ターンの影響だけではなく何ターンもの判断ミスが重なって負けに繋がっていると思います。

今回の問題ではトビウオを選択することをおすすめしますが(次ターン略奪者がプレイしやすそうですね)、当然ライフがもっと多かったりハンドが少し変わってくればボーンレイスを出すのが理にかなっていることも多いでしょう。

おわりに

第一感(手なりプレイともいう…?)は基本的にはリターンが最大になっている選択であることがほとんどです。そのため、そこにはリスクについてどの程度考えてケアしていくかは含まれていません(当然フレストなどのaoeは誰でも考えることができますが、今回のケースのようにハンドやライフの状況から大局的に負け筋を埋めていくかどうかを瞬時に考えるのは難しいため)。今環境では特に大局的なゲームプランを考える力が必要で(発見の選択で悩む場面が多いですよね)、今勝てていない、という人はハンド枚数の差やライフなどの状況もプレイを判断する基準に取り入れてみてください。正解を出すことは重要ではなく自分で考え切って一つの意見を持てるか、が問題の趣旨となっていることを踏まえた上でまた次の問題も考えてみてください。質問や意見があれば私まで言ってもらえれば答えます。ご一読ありがとうございました👋

追記:実際のプレイではこれらのことをざっと考えて40秒でトビウオを選択していました。

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