アリーナにおけるケアの考え方

はじめに

今回は先日ツイッターで取ったアンケートの内容を見ていきながら、アリーナにおける「ケア」の考え方について書いていこうと思います。

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先日この盤面において22と31をトレードするかどうかツイッターでアンケートを取ってみたところ、結果は以下のようになりました。

アンケ

そもそも、こういった麻雀で言うところの「何切る問題」ではどれが正解かを知ったところでほとんど意味はなく(似た場面があったり同じような考え方を使う場面が来ることはありますが)、それよりもその正解に至るまでの思考プロセスを把握し考える力を養うことが大切になってきます(これは上達したい場合の考え方です)。これはおそらくどのゲームや勉学においても共通しており、理解している人がほとんどだと思います。

アリーナは構築と異なり「特定のカードが必ずプレイされる」確率は低いため、プレイに明確な理由をつけることが難しい場面が往々にして出てきます。しかし、以下で行うようにプレイのメリットデメリットを比較して、自分なりの明確な理由を持つ(持てる)ことが上達する上では大切になってきます。もしそれが間違っていたとしてもまずは自分なりに理由を考えてプレイをしている時点でアリーナの素質は十分で、あとはその間違っている部分を正していくことが必要です。これは、仮によく考えていたとしても一人ではより高度な次元にたどり着くことは難しいという意味でもあります。間違った思考をいつまでも繰り返し続ければミスを自分では認識できなくなります。そのため、配信を見て別の考え方に触れる(正しいものだけを吸収できる能力が必要です)、第三者の意見を仰ぐ、など視野を広げていく必要がありますね。

「ケア」の考え方

今回の問題について考えていきますが、前提として「正解」とは100%裏目のないプレイのことを指し、今回のケースではどちらの場合も裏目が存在するため「正解」は存在しません。ただ、裏目が存在するケース(どの択にも基本的には裏目が存在します)でも、説明を聞いて99%の人が同じものを選択するようになればそれは「正解」と呼んでいいものになり、その紛れもない「正解」たりうるものを積み重ねていくのが、アリーナにおける”正解”だろうと思います。以下に私の選択を書きますが、それが正解かどうかはさほど重要ではなく、今回伝えたいのはその考え方であることを念頭に読み進めてもらえるとありがたいです。

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さて、この盤面において私は22と31のトレードを選択しました。簡単にいうとローリングファイアーボールを考えてですが、トレードの裏目としてボーンチューワー(7410)があります。このようにあるカードAとあるカードBがあったときに、「AをケアするとBをケアできない」「BをケアするとAをケアできない」が同時に起こる場面がよくあります(多くの人が「ケア」という言葉を使う際にこのことを意識できていないように思います)。このときどちらかのプレイを選ばなければならないとして、その判断基準・判断の仕方を考えていくのが今回の記事の目的となっています。

まず状況の確認として、トレードする一番のメリットはローリングファイアーボール+ヒロパでアバランチが71で一体残るということです。トレードしない場合はぴったり倒されてしまいますね。デメリットは7410を処理しづらくなること。トレードしないメリットデメリットはその逆です。また、トレードする場合はaoeの場合僅かにトレードしないよりはいいですがその差は微々たるもので考えるに値するものではなく、トレードしない場合は7410以外に例えば343を相手がプレイしてきた場合にそれとトレードできる、などがあります。

ここで自分のデッキ・手札・盤面の状況を考えてみますが、ハンドとデッキ的にはこのアバランチで打点を出したく、盤面としては圧倒的にこちらが有利になっています。盤面が圧倒的に有利な状況から負けるときは、aoeやマナ効率のいい除去を撃たれてテンポを取り返されるケースです。そのため、このターンにローリングファイアーボールをケアできるメリットはものすごく大きいのが分かるでしょうか。他のカードでテンポを取り返せるものはこの盤面のメイジには存在していません(もちろんえげつない枚数のコンボなどはありますが、それはトレードするしないに関係ないため考える必要がないのは分かるでしょうか)。裏目といえる7410を出された場合にも、次のターンは突破できないものの一度ミニオンを並べて2ターン後に突破することができます。この裏目(裏目を引いてもアバランチは1体残る)とローリングで全処理される裏目、どちらが嫌ですか?といった部分が主な判断基準になっています。私はこの場面では全処理される裏目の方が大きいと考えるため、トレードを選択します。ケアがよく分かっていないという人は、AとB二つの選択肢があった際にそれぞれのメリット・デメリットを考えて選択できるようになると、今後どのような場面に遭遇しても適応することができると思います。

今回の盤面でメリットデメリットがすぐに思いつかない人へのアドバイスとしては、「何をされると一番きついのか」を最初に考えてみてください。今回の場合であれば、「盤面はものすごく有利でアバランチが2体倒されることさえなければ有利のまま進められる」といった思考から入れば、「アバランチを2体倒すことができるカード」を考えればいいことが分かるはずです。

その他の議論されるものとして、仮にロリボも7410も相手がもっていないケースでは代理鏡師を相手がプレイするとテンポが互角(ミニオンは同じくらいでもこちらが圧倒的に先手を取れているのでフェイスダメージで優勢を取れます)になります。その場合31は潜伏の方がありがたいですが、その場合もロリボのリスクを避けることができていて、代理鏡師を出されても無視してフェイスを詰めれば勝ちきれそうなことは分かるでしょうか?今回は盤面が圧倒的に有利、ということが大切で、どんな場面でも必ずハンド・ボードの状況も判断材料として考えてみてください。

最後に

私は最近このような記事を書き始めていますが、アリーナで勝てるようになりたい、という人達へ少しでも情報提供が出来ればと考えています。アリーナでは「集合知」という概念が欠如していると考えていて(構築やバトグラと比べて)、有益な情報を提供している場所は少なく、配信など増えてきているものの配信内で今回の記事のような思考について深く言及するのは不可能なため、こういった形で言語化を行ってみています。そして、勝てない人の多くはプレイングの難しさを認識できていないことが多いはずなので、プレイングの難しさ・奥深さを伝えることができればモチベーションアップにも繋がり、その結果アリーナに活気が出るのを願っています(アリーナのルールを考えれば分かりますがおもしろくない訳がなく、毎回違う展開・デッキは楽しいですね)。今後画面共有などもっと行われるようになっていくといいなと思っていますし、もし上達したいやる気のある方がいれば私でよければピックもプレイも見るので声をかけてください。配信している方であればそのビデオを見て議論することもできるので。それでは、ご一読ありがとうございました👋

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