ヤフオク詐欺まがい取引で危機一髪
はじめに
本記事は詐欺が疑われるような取引に遭遇した実体験を題材として読者の皆様に注意を促すことを目的とした「読み物」であり、詐欺まがい取引を助長するものではない点ご承知おきください。
そのため具体的な事実や日付についてはぼかしたり脚色を加えたりしてあります。
Yahoo!オークション
Yahoo!ジャパンによる「ヤフオク」の愛称で知られるインターネットオークションサービスの日本国内最大手です。
利用者は「買い手」としてオークションに入札し、終了時刻に最高値を入れていれば落札となります。
ちなみに初めから落札価格のみが指定されている場合があり、この場合はオークションではなく「フリマ」と呼ばれる形態になりますが、買い手側が違いを意識することはあまりないと思います。
欲しかったものを落札 ところが・・・
Blogに載せる料理の写真をきれいに撮りたくて、だいぶ前からカメラのレビューを調べてはヤフオクの中古市場を漁るということを繰り返していました。
そして最終的に目を付けたのが、数年前10万円以上の価格で発売された某有名メーカーの中古品になります。
この高性能なカメラが中古市場ではなんと2万円強という驚きの値段で出回っているわけです。
スマホについているカメラも近年目覚ましい進化を遂げていますが、被写界深度やズームに関してはまだまだデジカメの方に軍配が上がるといえるでしょう。
オークション終了時刻が金曜日の夜に設定されていたので、ほかの買い手に目を付けられて価格が吊り上げられないか心配しながら張り付いていましたが、今回は運よくそのまま落札することができました。
早速入金手続きを済ませて売主さんからの発送連絡を待ちます。
・・・が、なかなか連絡が来ません。
翌日発送ができないのはまあしかたがないでしょう。
しかしその次の日の夜になってもまだ連絡はありません。
これはいったい?!
そして休日が明けて月曜日の夜、ようやく売主さんから連絡がありました。
残念なことに、発送連絡ではありません。
どこか様子がおかしい売主
落札から3日経って売主さんから届いたメッセージは、まずは連絡が遅れたことへの平身低頭平謝りの謝罪でした。
そしてなんと商品に動作不良が見つかり発送できなかったとあり、それに対してもひたすら謝罪の言葉が添えられていたのです。
インターネットオークションでは売り手の評価を確認することが非常に大事です。
今回の出品者さんについても過去の評価はチェックしてあり、90%以上の取引で高評価を得ているというのは事前に把握していました。
ただ、落札後に違和感を覚えてもう一度一つ一つのレビューまで確認すると、どうやら時々落札者からクレームが発生していたようです。
それでもちゃんと対応して最終的には高評価がつけられているケースがほとんどでした。
さらに売主さんのストアのページをよくよく読んでみると、営業時間がきっちり設定されていたのです。
営業時間:土日祝日を除く平日 〇時~〇時
今回のオークションはちょうど金曜の営業時間が終わった後に終了時間が設定されていて、翌営業日である月曜日にようやくストアからの連絡があったということになります。
ちゃんと書いてあったこととはいえ、3日も連絡できなかったことに関して売主さんは謝罪の言葉をたくさん並べていたのだなとようやくわかった気がしました。
取引を急いでいたわけでもなかったのでその点は構わなかったのですが、問題は動作不良の方です。
この点も売主さんはケアしてあり、ある提案を持ち掛けてくださいました。
提案
落札した品物に動作不良が見つかって発送できなかったという売主さんから出された提案は
「色違いの同じモデルであれば代わりにお送りできますがいかがでしょう」
というものでした。
未開封の新品であれば受けてもいいかなと思うところでしたが今回は「中古品」の取引です。
代替品を送ってもらうにしてもある程度時間をかけて商品写真をみて状態を確認してからにしたいと思ったので、今回は売主さん都合でのキャンセルと返金という対応にしてもらうことにしました。
驚きの真実と結末
取引は残念ながらご破算になりましたが、色違いの機種のことが気になって製品のメーカー公式サイトを探してみました。
すると驚いたことに、売主さんが提案してきたカラーは存在しないのです。
もう少し細かく探すとどうやら、一部の機能を削減した廉価版モデルの中に提案されたカラーのバリエーションが存在していることがわかりました。
これはいったい・・・?
その瞬間、ちょうど金曜日の営業時間後に設定された終了時刻、3日間も待たせて落札者にイライラをつのらせてから急に登場するやたらと腰の低い出品者、発送前に都合よく動作不良が確認される商品、そしてタイミングよく提示される色違い商品という代替案、パズルのピースが頭の中で急にカチカチとはまっていくのを感じました。
もしもこっちが取引を急いで進めようとしていたら、上位モデルの価格で廉価版をつかまされていたかもしれない!
と、センセーショナルに書いてみましたが、結末としては特に面白いこともなく、数日後に無事返金されました。
法人の所在や銀行口座も本物っぽいもので、おそらく悪意はなくシンプルに取引が多すぎてちゃんと管理できてないだけなんだろうなと感じました。
いくら評価の高い出品者でもこんなことをまたやられるとたまったものではないので、今後取引をさせていただくことはなさそうです。
まとめ
繰り返しになりますが、インターネットオークションを利用する上では出品者の評価を事前に確認することは重要です。ヤフオクに限らずメルカリでも同じだと思います。
一見高評価の比率が高く見えても、よくよく確認していくと売主さんの平身低頭な対応に留飲を下げた落札者がお情けで高評価を入れているというケースもあるということです。
ストアの評価を高く保つための経営努力としては立派ですが、実態と評価が乖離してしまう恐れがあるので、取引でもめたら心を鬼にしてきちんと低評価を入れるということも大事かなと思います。
今回は時間に余裕がある買い物だったので様子がおかしい売主さんとの取引を見送る判断ができましたが、どうしても早く手に入れたい状況だったらもしかしたら失敗していたかもしれません。
この記事を読んだ皆様がよりよいインターネットオークションライフを送られることをお祈りしております。
インターネット、最高!
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