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バイクに乗る人々
ちょくちょく原付(正確にはミニカー)に乗る機会があるのだが、路上で見かけるバイク、特に原付に乗る人について「なんでこうするんだろう」と不思議に思うことが少なくない。たいていとまではいえないが「こういう人多いよね」ぐらいにはいえると思うので、「見かけた人」シリーズ番外編。あくまで個人的見聞の範囲での話なのであらかじめ念のため。
1 乗り方
スクータータイプの原付に乗る人の(体感で)3割くらいはこういう感じ。ほぼ男性に限られるが、男性だけでみると半分以上これという印象。いわゆるmanspreadingのバイク版といったところだが、どうも足をハンドル幅より広く開かねばならないルールか何かがあるらしい。
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試しにこの姿勢をとってみると、どういうわけか猫背になる。すると自然にあごが上がる感じになって、全体として威勢のいいあんちゃん的な感じになってくる。この姿勢で車の脇をすり抜けていったりするので「膝をぶつけたりしないんだろうか」と不思議になるのだが、そういうときは膝を閉じたりするんだろうか。
それ以外で気になるのは、全体の(体感で)5割くらいを占める、足をステップの外に垂らしてる人。これは男女ともいるので割合としてさらに多くなるわけだ。あたかも転ばないようにいつでも足をつけるようにしているといった風情だが、足先がほとんど地面に着きそうで、見ていてひやひやする。
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よくあるのはステップ部分に大きな荷物を置いている場合。ステップに足を置けないのだろう。ステップに足を載せるとおなかが苦しいという場合もあるかもしれない(それらしき体形の人も見かける)。だがそういう場合ばかりでもなく、不思議でならなかった。で、試してみるとこの姿勢、しばらく足を浮かせ続けていると腹筋がぷるぷるしてきてとても長時間維持できない。そこで気づいたのだが、この姿勢ができる人は身長が比較的低めかその他の理由で足の長さがシートの高さとあまり変わらないために足をぶらぶらさせていても地面に着かないのであった。女性に少なくないのもこれで理解できるのだが、荷物があるとか体形的にきついとかでなければこの姿勢をした方が楽ということもあまりなさそうだし、依然としてなぜこうしなければならないのか不思議なままである。
2 走り方
これは原付に限らずバイク乗り一般にいえる(体感で8割くらい)が、多くのバイク乗りの人は前を走る自動車の左すぐうしろに付く。私は車に乗るときと同じように車間距離をとって後ろについているのだが、そういう人はたいてい、それを左から追い抜いて(道交法違反だ)、私の前の車の左すぐうしろに陣取る(これも道交法違反だ)のだ。
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法律のことはさておいても(さておいてはいかんのだが)、どうみても危ない。隙あらばその車を左側から追い抜こうというのだろうが(実際多くの人はそうする)、何かの理由で前の車が急に減速したり、左折のために車線の左に寄ったり(同時に減速もするだろう)したらひとたまりもないのではないか。実際、二輪車が第二当事者となる事故で左折時の巻き込みは直進中に右折する対向車にぶつかるケースと並んで多いし、第一当事者となる事故で最も多いのは追突だ。後ろを走る身としても、すぐ前で何があるかわからない状態はこわい。
中型以上のバイクだとあまりそういう行動は見ない。車体が大きくて左から追い抜くのが難しいのかもしれないし、より遵法意識が高いのかもしれない。
狭い道路とかだと、うしろから追いついてきたバイクが追い抜かずに自分のうしろにつくこともある。自分の原付はうしろに大きめのリアボックスがついていて、振り返ってもまうしろが見えないから、後方の確認はサイドミラーを通して行うわけだが、車間距離をほとんどとらずにまうしろにつかれると、死角に入ってほとんど見えなくなる。時折ちらちらとはじっこが見え隠れするのがこれまた大変こわい。お願いだから早くどこかへ行ってくれとすら思う。
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おそらくこうした人々は少しでも早く目的地に着きたいのだろうが、実際、こうやってあれこれやっても到着時間がそう変わるわけでもあるまい。そうやって稼いだ数分で何をしようというのか。というわけで、日々路上で不可解な思いを抱えることになるのである。
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