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noteの良いところ


ミャンマー人のトンさんがいなくなって翌日、その仕事のポジションは日本人ダイバー19歳にとって変わった。代わりがはやい。社会の充足性を体感する。隙間時間の会話相手もトンさんからダイバーに変わる。彼は年齢の割にどこか据わっている。

「師匠が海外に行っちゃって、3年間自由にしといてって言われたんすよー。だから今ここにいます。まじなんにも決まってないっすねー。」

面白い。好奇心と体力が両立された19才という年齢で、その後3年間の自由が確約された状態ってなんだ?制約の中で自由は加速するので、「師匠を待つ」という縛りがあるのも最高。少年ジャンプか!新章スタート。先の展開が気になる。私の手が早くページをめくらせろと言っている。ぜひ無双してほしいと思った。
弟子を日本へ置いて海外へ行く師匠は27歳。51歳の社長をトップに彼等が続く。彼は海が好きなんだって。20キロのアンカー(⚓️)を素潜りで海底へ置いたり、持ち上げたり、訓練する。意外にも潜るときより、海面に向かって上昇するときのほうが苦しくて失神しそうになるという。それを笑って話す。

最近、死に物狂いで生きたい人ばかりと出会う。
自称登山家ともよく会話しているんだけど、その人はこの夏剱岳に登るらしい。剱岳は垂直の岩壁が経路になっており、定期で死者が出るような危険な山で、詳しくは映画にもなっているから見ろ!といったところなんですが、この登山家も命がかかっているというのに数年越しにいけるんだよな〜と、期待に満ちた顔で話す。楽しそうに生命が行ったり来たりする出来事の話をする。

辛いのになんでやるのだろう。私は嫌々するのがわかっているなら、極力避ける。だけど彼等は嫌々を含めて楽しいと言う。辛いことを辛いと思っていないのか。むしろ嫌々に光を見出していそう。突き詰めるのが得意そう。自分にないものだから、尊敬する。

生命の際。どうしてそんなに琴線に触れたがるのか。琴線に触れるってぎりぎり口にしてはいけない言葉だと思っているから、声に出さない。文字には起こす。でも文字にして文章の中に収め、noteというプラットフォームを使用し、世界中の不特定多数へ公開している。もう口にすること以上の罪を犯しているのかもしれない。インターネットの原罪。有用性にまんまとノる。仕組みにのせられているんじゃなくて、私がのりたいと選択した上でノっている。これは声を大にして言います。楽しい。

悲観するときもあれば、楽観するときもある。
noteを始めてから他のnoterの記事もよく読むようになった。(noteを書く人のことをnoterと呼ぶ)まずnoterという響き、流行らなそう。noteがバズることはないでしょう。閉鎖空間です。そもそも文章って映像ほど刺激がないし、刺激は強さなので、強さがなければ遠方まで広まらない。文字の羅列も、慣れない人にとっては消化に時間がかかる。現代社会がどれだけ疲弊しているかわかっていない。noteは全ての人々へオープンマインドになれない。
数の強さを身につけたいなら、もっと利用者のドーパミンを出させないといけない。順番つけて競争させないと。YouTuberに一生敵わないでしょうと、どんな予報士も言います。

ただ、私はそんなnoteが嫌いではない。なんとなく殻が硬い自分の性に合っていると思う。この子の良いところは、他のSNSと比べ、ディープな情報をキャッチしやすいところ。そこは随一のメリットであり、まるで本みたいだと思った。SNSには珍しい静寂さが残る。派手さが必要ない分、闇雲に書いても、届くところに届くようになっている。だからYouTubeより営利に走らなくていい。note本社もこの大SNS時代を文章一本で生き抜くと腹を括ったとき、マスを目指したはずがない。ニッチを攻めると決めたに違いない。ほんの少しでも差異があれば需要は発生し、その需要がお金を生むので生活は成り立つ。器の大きさこそ小さいが、器の種類が豊富なので、他では埋もれてしまうような色んな個性が輝く。わずかな個性も輝くことができる。これが魅力。

この数日でnoteの真実に気づいてしまった。そして、私より早くこの真実に辿り着いた先駆者noterにもまた出会った。彼等は相手の反応を伺うことはせず、ボールを投げたい方向へ投げる。誰もが自分本位である。Instagramも商業化して平面になってとてもつまらない現在、ここは方面へ迎合していない方が非常に多くて、激アツSNS。誰のためでもなく、ただ書かれた記事がたくさん眠る。羨望より野望といった感じで(?)本来在るべき姿ってこれこれ〜とテンションが上がる。時には荒々しくもあるけど、そういった乱雑になるところに1番の愛はあるので、かなり好き。非常に好みです。彼等は面白くて賢くてカッコいいから、自分もその一部になりたい。目指すべきものは決まった。面白いnoterに俺はなる。

ここまで読んだなんてとても熱意を感じるよ。そんな君には文字の才能があるね。(あそこに一つの山が見えるだろう。)一緒にnoterのてっぺんを目指さないか?


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