デジタルマーケティングの力をギフト専門ECの世界へ。「最高のギフト体験」をお届けすることを目指します。
2024年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
まずはこのたび、新年に石川県能登地域で発生した地震、羽田空港で発生した航空機事故と、心の痛む災害や事故が起こりました。被災された皆様や事故に遭われた皆様へ心からお見舞い申し上げますとともに、犠牲になられた方々とそのご家族、ご親族の皆様に心からの哀悼の意を表します。
バイヤーが厳選したギフトを取り扱うECサービス「HYACCA(ヒャッカ)」をお届けするHYACCA株式会社の代表を務めております、木村圭介です。
私は2014年に株式会社キュービックに入社して以来、メディア事業本部長としてキュービックの柱となるメディア事業全体の統括に従事した後、CHO(キュービックではChief Hito Officerと呼んでいます)として人事責任者を務めてきました。
気がつけばもう今年で10年目を迎えるということで、振り返ってみるとこの10年間いつも会社そして自分自身が成長痛を感じ続けていたなと思います。
昨年は会社としても新規事業やM&Aの立ち上げに力を入れるということで、私自身もう1つギアを上げることを実施しました。
具体的には、ギフトECサイト「HYACCA」の事業譲渡を受け、これを部門ではなくHYACCA株式会社という子会社を新たに設立し、そこで受け入れて事業を発展させていく新しいチャレンジです。
HYACCAを引き受けてからの苦闘とチームの奮闘
HYACCAを会社として立ち上げると決めてからこれまでの道のりは非常に厳しいものでした。予期していなかったことも多々起こり、カオスな状態でした。
意思決定までの時間的余裕がたっぷりあったわけではない中で、会社のM&Aではなく事業のM&Aに踏み切りました。事業譲渡したものを新設子会社で受け入れるという事例も世の中にはほぼなく、またECはキュービックの経験が浅い事業領域ということもあり、予測ができない状況での取り組みには多くの困難が伴いました。
一部共有すると、100社近くある取引先との契約書の巻き直し、在庫管理機能の把握、EC事業ならではのキャッシュフローの管理、転籍出向するメンバーとの雇用契約書の締結、管理ツールの設定、インボイス番号の取得など、思い返すと気持ち悪くなってしまうくらい、事業運営の前にやらなければいけないことがありました。
メンバーのみんなにも協力してもらいながら、なんとか年内にスタートラインに片足をかけるくらいのところまでは持ってこられたかなと思っています。
会社立ち上げの足場固めだけしていても事業が前に進まないので、並行して事業を前に進めるための動きも進めました。私の社会人人生にとっても初めてのECサイト運営ということで、事業メンバーへのヒアリング、ECをやっている知り合いからのアドバイス、ギフト市場の調査を重ねてサービスの現状把握と、これからどういう戦略でサービスを展開していくのかを考えました。
その中で大きな発見がありました。HYACCAの強みを再確認できたことです。
HYACCAの強みとは「ギフトは贈る方も贈られる方も楽しく嬉しいものである」という気持ちを原点に持っていること。
HYACCAはこれまで引き出物や結婚祝い、出産祝いを中心に多くのユーザーやリピーターのお客様が利用していました。
ただ、さらなる成長に伸び悩んでいたことも事実です。
これまでは定量を基にしたマーケティング活動は十分になされておらず、ひとえに運営スタッフのみんなが作りたい「ギフトを贈った相手に喜ばれ、長く使ってもらえる洗練された商品が買える空間」を作るという気持ちで運営している点が課題でした。サイト内の分析、集客手法の工夫、売れ筋商品の分析などを行ったらもっと伸び代があるなと思っています。
逆にいうと、それでも年間数万人のユーザーに利用してもらっているというのは、コンセプトやスタッフが運営を続けてくる中で持っていた想いがユーザーに支持されているからだろうなと感じました。そしてこれこそがHYACCAの強みなんだと強く実感しています。
このサイトが作る世界観とキュービックが培ってきたデジタルマーケティングのエッセンスを融合すればとてもうまくいくと確信を持っています。
BtoC事業におけるマーケティングにおいては、数字の分析から導き出される確率の高い施策を選択していくという点ももちろん大事ですが、サービスに携わる人の強い想いとその想いから生まれる数々の施策といった定性的なものも非常に重要なんだなと改めて感じています。
HYACCAのバイヤーが品物を選ぶ際には、ものすごく丁寧に調査を重ねています。サイトを作っているメンバーは、商品が贈られた相手の生活でどう使われていくのかをイメージしやすいような写真のカットや、贈られた際にどのような梱包で届くのかがわかるように工夫した写真を撮っています。また、どんな商品を贈ったのかが語れるように商品一つ一つの詳細を丁寧に記載しています。
「大事な相手にギフトを贈る」という行為は、単に物を送るだけではなくて、その人の気持ちを相手に届ける行為だと思っています。
使ってくれるユーザーのギフト体験を最高のものにしたい。この想いがなければギフト事業というものは成り立たないし、ユーザーにも支持されないんだという発見をこのサービスを通じて得たように思います。
今大事にしていることはユーザーインタビュー
実は、キュービックがそもそもデジタルマーケティングで成果を出してきている背景には徹底したユーザーインタビューにあります。ミッションに掲げている「インサイトに挑み、ヒトにたしかな前進を。」にある通り、ヒト起点のマーケティングを重視しているからです。
年末から私は40回を超すユーザーインタビューを行っておりますが、本当にユーザーの声は宝の山です。特にHYACCAのコアユーザーに話を聞くと、私たちが大事にする「洗練されたギフトに出会える」という世界観を感じとってくれていることに喜びを感じます。
一方で、サイトが抱えている課題に関しても数多く発見できています。
デジタルマーケティングをしてるとどうしてもデータにいってしまいがちですが、今後もHYACCAを運営していく上でN=1のユーザーに向きあうことは大切にしていきたいです。
HYACCAで実現したいこと
私はHYACCAを「ここにきたら絶対に間違いがないギフトに出会える空間」にしたいと考えています。
まだまだオンラインでのギフト体験には課題が多く、大切な人に贈ろうと思えば思うほど、魅力的なサービスが見つかりません。
ユーザーインタビューをしていると「どんな梱包で贈られるのかがわからない」「贈った商品を検索されたときにガッカリされたくない」「気に入って長く使ってもらえる商品を贈りたい」といった声をよく聞きます。
私はそういったユーザーの不安や不満が安心に変わるようなサービスにしていきたいのです。
「HYACCAで買ったら絶対に相手に喜んでもらえる」「贈った相手にオシャレだねって思ってもらえる」そんな商品に出会える空間をHYACCAで作りたいです。
HYACCAの事業譲受を決めた一番の理由は、私自身ギフトを贈るシーンにおいては困ることが多く、HYACCAがそういった不安、不満を解消できるサービスになると確信したからでした。
HYACCAで最終的に目指すところは「このプレゼントHYACCAで買ったんだよ!」「HYACCAで買ってくれたんだ!ありがとう!」のような世界観です。「HYACCAでプレゼントを贈ったりもらったりすること、そのものに価値がある!」そう思っていただけるサービスにしたいです。
最後に今年の抱負として以下を宣言いたします!
◆お客様に対しては……
ギフトを贈った相手に喜んでもらえてずっと使ってもらえる商品を充実させていきます。渡す人ももらう人もハッピーになることを約束します。「最高のギフト体験」の手助けができるサイトにしていきます。
◆お取引先様に対しては……
HYACCAに商品を置くとブランド力が上がり、生活者から「洗練された商品」として認知されるようにしたいと思っています。HYACCAに選ばれる商品として誇りに思っていただけるようなサービスを目指します。
◆当社運営メンバーに対しては……
ユーザーを第一優先に考えてHYACCAの運営をする
競合に負けないスピード感(自分たちのサービスがもっと知られることがユーザーのためになると信じる)
全員で闘う(全員でユーザー、取引先と向き合う)
これらをみんなで実行していきます。
皆様、2024年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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