倉敷民藝館 喜如嘉の芭蕉布


大原美術館の第二次大戦後の大きな飛躍に尽力した大原總一郎は、民芸運動にも大きな貢献を果たしました。總一郎は、日本民芸協会会長を務め、また東京駒場の日本民藝館に次ぐ、二番目の民藝館として倉敷民藝館の設立を果たします。

昭和戦前期から、民芸運動と深い関りをもった總一郎ですが、第二次大戦の終戦直後の出来事として忘れてはならないのが、倉敷紡績万寿工場で航空機部品製造に従事していた沖縄からの女子挺身隊との交友です。
帰ることもままならぬ彼女たちの身を案じた總一郎は、彼女たちの意思に添い、倉敷の地で織物技術の習得を取り計らいます。その指導者として柳宗悦から推薦されたのが後に倉敷民藝館館長となる外村吉之介でした。
幸い、同年のうちに帰島がかなった彼女達は、その後、故郷沖縄で芭蕉布の復興に尽力します。その中心的な存在が、後に人間国宝となる平良敏子さんです。

今回、こうした古くからのつながりをもった皆様との縁もあって、こうした素敵な展覧会(&即売会)が開催となりました。


お近くのかたはぜひ。

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