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7月31日 倉敷市芸文館

職場から歩いて5分もかからない倉敷市芸文館へ、能「藤戸」を見に行く。


源平合戦を背景に、現在の倉敷市藤戸(美術館から3kmくらいか)を舞台にした能。
地元で演じられるのも、めったにないが、これが前売2,000円(この前見たリヒター展より安い)で見られるとあって、早々にチケットをゲットしていた。


備中伝統芸能フェスティバルと、枠組みが大きくされている分、備中神楽の「猿田彦 大蛇退治」もあり、なんと全4時間のプログラム。

とってもお得。

800人ほどが定員のはずのこのホール。
客席は、一つおきに使うようにしていたが、使える座席はほぼ満杯の盛況。

やはり高齢の方が多いが、若い人の姿も多く、さらに地元の高校生なども会場誘導に加わっていて、とても良い雰囲気。

でもつい、400名×2,000円の入館料収入だけでは、この制作費は賄えんだろうに?
誰が出しているのだ。
とか、考えてみたり。
2,000円なのは、やはり嬉しいけど。

解説もついたり、手元に資料もあったり、「藤戸」のストーリーの流れもつかみやすかったのでありがたかったが、何と言っても目の前の舞台上のシーンに圧倒される。

衣装。そして能面。
囃子方の振舞。
やはりライブ。


途中からは、「あっちとこっちをたやすく結ぶものは、殺されちゃって、その境界にずっといるのね」とか、「後シテの漁師が、殺された自分、殺めた盛綱のそれぞれの立場を語るのも、それと関わる?」とか、よく知らない能の世界に直面して、自分の頭もグルグル動きだしたが、ほんとうにありがたい時間でした。


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