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夏映画品評会(ネタバレあり感想)

ごきげんよう!F-SPZPです

みなさん夏休みは、映画を観ましたか?

映画オタクからすると注目作が多すぎて、とても拾いきれないぐらいで、リピートしたくても出来てない映画がたくさんあるんですけど、
そんな新作ラッシュのなかでも、これは言い残しておきたいことがあるぞ…!!というものを7本選び出して、手短に語っていく、今回はそんなひと夏の思い出振り返り記事です。

ラストマイルはあと何回かリピートしてから個別記事を出すつもりなので今回は取り上げません。
まだ理解し切れてねえのよ…

ではサクサクっとやっていきましょう!


モノノ怪 唐傘

モノノ怪 唐傘

みなさんはモノノ怪というアニメを知っていますか?

知っているというあなた、アラサー確定です。笑

中二マインドもまだ残る高校生の時分、夜更かしをして見ていた深夜アニメ、そう、それがノイタミナ。リボーン連載終了からのサイコパス、胸熱でしたよね…

わいが初めて薬売りさんに出会ったのは、そんな何気ない夜更かしの日でした。

長くなるので昔の話は割愛しますが、この2024年に、スクリーンを舞台に蘇って来たものは、間違いなくあのモノノ怪、そしてモノノ怪を見ていたあの頃の感覚、感情でした。

時代不詳的なアーティスティックな和の世界を紙の絵のようなエフェクトで描き出す、極彩色の画面。ここぞいう場面で流れ出す、狂乱や倒錯した信仰心のようなものを掻き立てるバッキバキの劇伴。苦しみの底まで沈み込んだ人間たちから絞り出されるような情念を描いた脚本。

そして何よりアニメ視聴当時ぶりに、銀幕に見る、ずっと大好きだった薬売りさんの躍動する姿!!

ずっとときめきっぱなしでしたよ!!!笑

今回CVに新しく入ってくれた神谷浩史さんの感情の豊かさが今までの薬売りさんとは一味違う魅力として乗っかり、大奥の女中たちに怪異を見舞うモノノ怪、唐傘に立ち向かう薬売りさんの使命感や、終盤の破局に向けての焦燥感など、主人公然とした印象が残り、非常によかったです!!

永田狐子先生による新しいキャラクターデザインもとてもよかった!
浮世離れした妖しさの中にも今回は少し若さ、無邪気さのような印象がプラスされ、さらには特徴的なかぶき和装も新たに黒を基調としたカラーリングに。ああ、そりゃあ好きだわ。黒大好きだもん。笑

そして何よりその薬売りさんが入魂のアニメーションで動く!動く!!
走る姿、跳ぶ姿、回る姿、その鋭さや優雅さ。
札を展開してのキメ画はしっかりスローモーション!笑
これを見ているだけで思う、

今、モノノ怪をやってくれてありがとう…!!

第二章 火鼠、楽しみにしてます!!

あのコはだぁれ?(ネタバレあり)

あのコはだぁれ?

めっちゃ怖かった!!!!

これはなんとかリピートできたので重大なネタバレをしていきますが、

今回は"親子"というテーマがかなり強く打ち出されていたのかな、という結論になりました。

何と言ってもお母さん、生きてた!!!笑

生きとったんかいわれ!!!!

30年前の転落事件当時者の子供たちがメインキャラクターとなることで、主人公のほのかが受け持つ生徒、ひとみんのママが激病みヒステリックを突然発動するという親子ホラーシーンも色を添えつつ、裏主人公のポジションにいたのはさなと俊雄の母親、詩織だったのだと思います。

というのも、介護施設に居たお母さんは発狂して部屋に連れ戻されるときに、「俊雄が死んでいるわけがない!!」と叫んでいるんですよね。

これ狂って言ってるんじゃなくてほんとに俊雄が生きてるってことを半分わかっているから言ってるんじゃね??って事です。

つまり、詩織は今も生きていると信じる俊雄を見つけるため、あの施設から外界に生霊を飛ばし続けている→前作、及び本作前半ではさなの磁場に取り込まれてしまっていて霊現象として利用されてしまう事が度々あった→本作冒頭でさなから俊雄へのダイレクトアタックがあったことで詩織はいよいよ俊雄の実体を発見する→病院に度々現れては俊雄の魂が外に出るのを阻んでいたのは息子を今度は本当に死なせないため→自我を取り戻した詩織は俊雄の魂を守るためさなの磁場に憑いて行き、ひとみん(というより俊雄)からさなを力づくで引き剥がしたことで生霊が生命力を使い果たし、施設で突然絶命、ということなんですね。

なかなかの散りざまじゃん高谷詩織???

という、お母さん視点の物語としてはキレイに落ちたと思わせておいての本編ラストのどっこいほのか死んでましたエンド、からの全然除霊されてない高谷さなポスクレの畳み掛けはさすがにたまらかったですね。笑

まだ来年もやる気じゃん清水崇!!
さなバースどんどんやって行こうぜ!

仮面ライダーガッチャード フューチャー・デイブレイク(ネタバレあり)

仮面ライダーガッチャード フューチャー・デイブレイク

仮面ライダーレジェンド最終回ありがとうございました!!!!!

もうこれですよこれ!!
ガッチャードの映画だから割ける尺は限られた中でも!鳳凰・カグヤ・クォーツという一人のキャラクターを!別なもう1作品の主人公として!立たせてくれたこの采配が!!

顎クイ☆
仮面ライダーガッチャード フューチャー・デイブレイク

あざっした…!!!!

配信コンテンツのゲストキャラとして初登場をして、その後どうなるのかもわからないまま最強形態レジェンダリーレジェンドがガッチャード本編に登場、強烈なゴージャスインパクトを視聴者に残したカグヤさまが!

スクリーンに光臨!!!!

それだけでもありがとうじゃない…!!

それに…?それに飽き足らず…?
ガッチャード劇場版の賑やかしとしてではなく鳳凰・カグヤ・クォーツという主人公として…?

リスペクトをもって扱ってくれるとは!泣

これでカグヤさまの物語は一区切り付いたんじゃないですかね?
ハンドレッドはまだ倒し切ってないし今後もいつでも出せるけれども!

何より井上正大/仮面ライダーディケイドの再登場には震えたね!

カグヤさまほどのお方でさえも、カードで能力を使うときは、「貴様の力、ゴージャスに使わせてもらうぞ、ディケイド!」だった(これもたいがい)のが、門矢士を前にしたら「貴方には、伝えたいことが山程…!」

同じ"貴"の字でもここまで態度が変わるのか笑

ケミーカード使う時点でもう片鱗は出てた笑
口調は居丈高だけど声に万感の想いが乗りまくってたし、顔がもう夢見心地だったもん。
それが絶体絶命の状況からのついに!ついに!の念願のディケイドとの再会!
カグヤさまの瞳がキラッキラしてましたよ!
ただのファンボーイ。

伝えたいことが山程あるのをみなまで言うなの表情で見る門矢士もたまらんかったね。
カグヤさまにかける言葉も、レジェンドライダーの自分には遠く及ばないけど、一端の仮面ライダーになったことはちゃんと認めるという、

完璧なセリフじゃねえか…(アイザックボイス)

その後のレジェンド再覚醒の演出も唸りました!

門矢士が撮った写真が新しいライダーカードに変わって、憧れのディケイドの変身アイテム本人製のそのもので、変身!!

ううううわああああああああああああ!!!!

そうだよ!レジェンドはディケイドオマージュなんだよ!
ケミーカードじゃないよ!

ライダーカードなんだよ!!!!

正直ずっとモヤモヤしてた細部をこのやり方で拾ってくるんですか!!
わかっていたんですか!!!

さすがすぎるぜ東映!!!!

えー、ガッチャードの映画としては普通におもしろかったです(雑)

ミラクルガッチャードの原点回帰なデザインは好きだし、テンライナーと合体してでっかいガッチャードになるのも微笑ましかったですね。

ただ入場者特典を最後の応援に使うプロセスはギーツの映画のほうが断然上手かったです。

ギーツの特典のパッケージがスケルトン袋のワンネスコアIDだったのに対して、ガッチャードの特典のパッケージはブラインド袋のケミーカード…

上映前に開けようと思わなくね…?

やっぱワンネスコアは席に座った瞬間に開けたもん。笑
中身わかんないカードだったら観た後のお楽しみに取って置こうと思うじゃろ…

みんなで応援しよう!に持っていくまでも段取りが長いよ!
鈴木福おねえさんに全てを託して済ませた祥次郎のほうがずっとスマート。

DAIGOがDAIGOでしかないのはいつものことなんだけど、おれがDAIGOに求めているのはDAIGOなのだからこれでいいんだ。

テレビ本編でファイヤーガッチャードを見て「さすが、おれ!!」って言ってたDAIGOはどっか行ってしまったけれど。

まあいろいろ言いましたけどもう一回言わせてください。

仮面ライダーレジェンド最終回ありがとうございました!!!!!

赤羽骨子のボディガード

赤羽骨子のボディガード

これめっちゃ良かったからな???

ラウールくん主演のキラキラ恋愛映画と思っていたらぬるいぬるい。

"ヤンキーもの×〇〇もの"というジャンルミックスの、〇〇ものの別ジャンルを極限まで盛りに盛って、"青春"という海苔で優しく巻いたぶっとい恵方巻きみたいな素敵な映画でした。

ベースは当然ラブコメなので赤羽骨子はめちゃめちゃかわいく撮られているし、ヤンキーなのに堅物で奥手な威吹荒邦も愛らしいです。

そこにスパイもの、警察もの、ヤクザもの、スポ根もの、といった具がいい塩梅に混ざってくる。
ベースがラブコメだから興ざめにはならない。
あとキャストが超豪華でみんな味が濃い〜のでなんやかんや楽しく観れてしまう。

そして前編通してアクションのクオリティが高い!
高橋ひかるの空手家ときむすば兄やんの柔道家のコンビはずっと安定して良かったです。

けどこの映画の優勝は誰よりも土屋太鳳ですね…

赤羽骨子のボディガード

ラウールくんに暴力を以て結婚を迫る土屋太鳳なんて見たことがありますかみなさん

戦闘シーンの身体能力もさすがに素晴らしかった…!!

けど!!
本当に素晴らしかったのは行き掛かり上仕方なく威吹荒邦の家に住まうことになるシーン!!!!

あんな強かったやつが縁側の外でルンルンで野外クッキングしてるのまじで何????

その鼻歌はどこで覚えた歌なの??
その笑顔は何年ぶりに人に見せるの???

そんなに幸せなのか…そんなに…そん…(尊死)

からの終盤にかけての展開はもう、部活ものとクラスものに殴り合いをぶち撒けた最高の青春バトル…

ラストバトルのラウール×奥平大兼の兄弟の契バディはまじで最高です。まじで最高。

「誰かを守るってことは、そいつが大切にしてるものも全部守るってことだ」

めちゃめちゃ崇高な精神だな!!

クロス・ミッション

クロス・ミッション

ファン・ジョンミン!!!! (語彙力)

これはネトフリ配信作品です。

もはやベテラン殺し屋という肩書きであっても差し支えがないことでお馴染みの(差し支えはある)ファン・ジョンミン。
今回も嵐の如き銃捌きで悪党どもを全滅させていましたよ。

韓国映画のほうは熟年夫婦のハートフルラブコメになるんですけど、赤羽骨子がキラキラを浴びる映画とするならこちらは心に温かさが沁みわたるような、そんな味わい。

元特殊工作員の夫と凄腕刑事の妻、どちらも最強なんだけど、どちらかが居ないと日常はダメダメ。

そんな2人の過去の因縁、現在の殺人事件、浮気疑惑がひとつに交わる笑

工作員から足を洗って幼稚園のバスドライバーとして平和な日常を満喫している夫なんですけど、元特殊工作員のスキルを刑事の妻のプライベート面のサポートに全振り、警察の同僚からも大人気。そんな夫に浮気の疑惑が持ち上がる。

妻は夫を信じて疑わないものの、同僚刑事の野次馬根性がすごい笑

そんなこんなの浮気調査が、妻が捜査中の殺人事件に絡まり、夫婦は合流して命がけの犯罪撲滅が始まる!

いやー楽しかったね!

ファン・ジョンミンはもう冴羽遼みたいになってたよ笑
めちゃくちゃかっけえ。

そしてここぞの場面で決めるアジア2位の奥さんも最高だった!

とにかく2人が揃った瞬間からの無敵の連携撃が気持ちよすぎる映画でした!

モンキーマン

モンキーマン

これもとんでもねえ映画でしたよ…

国の権力者に母親と故郷を奪われた男の殺意に満ちた復讐の物語。

まず全体的なルックが非常に良くて、序盤の地下闘技場のシーンから世界観がつよつよなんですよ。

その後に潜入する敵のアジトの煌びやかで妖しい地獄模様、主人公たちのシックなスーツ姿、とにかく画がかっこいい!

終盤に向けて主人公が修行を積む寺院のアートワークも荘厳だし、何より地下闘技場のヒールだった男が"最強の男"(モンキーマン)として復活した瞬間、冒頭から度々回想されてきたハヌマーンの神話がキービジュアルとして回収される…!!

猿のマスクを漂白剤に入れたあの場面で冒頭からの全部がこの画に繫がっていたのだと気づく快感!!

これが芸術というものか…!!!

モンキーマン

戦闘シーンの画作りもさすがはジョン・ウィックのチームが入っているだけあってかっこいい!

バーカウンターの間接照明やまいどお馴染みの鏡演出なんかはいかにも、って感じで微笑ましいね笑

ほんで何と言っても主演、監督、脚本、原案を全部やり切ったデヴ・パテルさん、素晴らしい!!殺意と狂気を更に超えて神罰の化身と成った終盤は圧倒的でした!!

フォールガイ

フォールガイ

ありがとう、87NORTH…!!!

最高の男、ライアン・ゴズリングが最高の男を演じる最高が詰まった1本でした!

個人的には今回のゴズリングがベストオブゴズリングじゃないかと思うぐらいハマってた。

たぶん髪型が最高なのがでかい。

エブエブのジョブ・トゥパキさまがまたイケ散らかしたファッションでのびのびと大暴れしててわいはうれしかったですよ!!

終盤まで封印されていたぶんまさかの相手に発動するエミリー・ブラントの暴力もたまらなかったです。

アーロンくんはもう名人芸すぎて笑

なんだろう、ふつうに強い男を演じてもばっちりサマになるのに、この高次元に行ってしまった感じは、なんだろう…

名人芸すぎるんよ…笑

フォールガイ

あふれるスタントマンたちへのリスペクトも大変素晴らしかったです!!

どんなに巧妙に練られた策略もフィジカルとテクニックで乗り越えていく主人公の活躍!

俺達は何階から落ちてもトラックに撥ねられても絶対にケガしねえんだ!!その矜持と鍛錬があればこそどんな困難も乗り越えて行ける。

クライマックスのスタントチーム大暴れ祭りはぶち上がりましたし、87NORTH、レスキュー!が出動した瞬間にこの映画の全てに感謝して涙を流しました。

もう最高でした!!!

おわりに

というわけでね!夏映画品評会でした。
総じて最高だったと思いますよ。

いずれも年間ベスト候補でもなかった作品で実際に観てぶっ飛ばされたものばかりで、いわゆる今年の"ぶっ壊れ枠"的なやつでしたね。

もう年間ベストどうなるかわかんねえよ!!
うれしい悲鳴!!!笑

では、まったね〜

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