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「水曜どうでしょう」のおもしろさの秘訣について。

最近「水曜どうでしょう」ばかり観ている。大泉洋とミスターと呼ばれる男性2人組みが、ベトナムをバイクで縦断したり、畑を耕すところからはじめて3ヶ月かけて料理をしたり、ユーコン川をカヌーでくだったりするテレビ番組だ。

すでにいろいろ語られているところは多いので説明は割愛するけども、なかなかにおもしろさを伝えるのが難しい番組だというのはある。人気YouTuberみたいな3分でおもしろいことも起きなければ、映像がきれいなわけでもない。せっかくきたのに「もう飽きた」と開始10分でいいながらえんえんとユーコン川をくだるし、映像も手持ちのカメラでとりまわしているだけといえば、それだけだ。

なので「妙におもしろい」という感想になる。そこには"妙"があるにはあって、僕らがじゃあ真似してやろうとはできないところにある。ひろゆき氏が「水曜どうでしょう」のディレクターと対談する動画をみていたら、ひろゆき氏もアメリカにいったときに、水曜どうでしょうを真似して、友人2人で動画をとったことがあるという。

街を歩きながら、ごはんを食べながら、電車に乗りながら、ただただとる。とっているときは「まあまあおもしろくなるんじゃないか」と思っているが、後からみると全然面白くはなかった。と語る。

ここからは個人的な感想になるのだけど、のぞきみているがゆえのおもしろさみたいなのがある。もちろんカメラ越しに僕はみているわけだけれども、そこでくり広げられているのは、壮大な景色でも、おいしそうな料理でもなく、僕がすっと足を伸ばせば届きそうな距離にある会話だ。だからディレクターと大泉洋がケンカをすればするほど、大泉洋がだまされればだまされるほど、「つまらない」と言えばいうほどおもしろくなってくる。ふつふつとした笑いがつづく。

非日常を映すものもあれば、ただただ日常を映すものもある。もちろん非日常やフィクションを求めることもあるが、それと同じように日常的なものを求めることもある。そしてそれはあまり意識せずにみるし、意識せずに楽しめるものだったりする。

もはや坐禅を組むみたいな気持ちで、1人暮らしの女性が自炊し続ける動画やただ山に登るだけの動画をみることもある。結局はすぐ「水曜どうでしょう」に変わるけれども。

おもしろさの秘訣は編集の妙にもあるとおもうけど、あれだけの時間、ただただカメラを回し続けていることがなにより秘訣なのかもね。

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