「おいしいごはんを一緒に食べたい」という気持ちは「恋」と同じなんじゃないか、って話。

『「おいしいごはんを一緒に食べたい」という気持ちは「恋」と同じなんだって』。仕事が終わって飲みに行って話していたら、そんな話を友だちがしていた。「だから、たとえば男同士で『いい店行こう!』とはならないじゃんか」──なるほど、たしかにそういえばそうだ。男友だちと飲みにいくのはたいがい安くいけるごちゃっとしたお店とか、「とりあえず行ければOK」みたいなところが多いけれども、大切な人と行きたくなるのは「ちょっといい店」だ。

そこで気がついたことがある。僕が「ちょっといい店」にとなるときに目当てとしているのは、「ごはん」ではなく「いい時間」だ。もちろんごはんだって大事だ。「味にこだわりなんてないよ」という人の気持ちはどうやらわかりそうもないし(これは単に「わからない」というだけで分かり合えない、みたいな意味合いではない)、せっかくならこだわりの食材なんとやらを見た目もあざやかに料理してくださっていたら、ずいぶんとうれしい。

ただ、それ以上に大事なのは「いいお店だったね」「またいきたいね」なんて帰り道や、また会ったときに言い合えることだ。そこには「たいがい安くいけるごちゃっとしたお店」ならではのよさとは違った、「いい時間」と思わず声に出してしまうようなよさがある。

別に「ちょっといい店」じゃなくても、「おいしいごはんを一緒に食べたい」って気持ちで、いく店を決めるときから帰り道まで「いい時間」について分かち合えることのほうが楽しみなのだ。だから「いいお店だったね」といいながら、「いい時間だったね」と言っている。さすがに「いい時間だったね」というのは、少しはばかられるから。




※写真はRieさん(https://note.mu/rie_asa)から拝借しております。

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