なぜ安村氏の芸はイギリスでウケて、日本のお笑いはいじめにつながると批判されているのか?
イギリスのオーディション番組で
「とにかく明るい安村」こと安村氏の
芸が非常に好評だった。
安村氏の芸は「親父ギャグ」で
「宴会芸」だからである。
特に安村氏の体型は失礼ではあるが、
「親父体型」なのでマッチョじゃなくても
出来るから楽しいのだ。
一方、日本のお笑いが
「いじめにつながる」という
批判を受けている。
身体的特徴を笑ってみたり、
セクシャリティを笑ってみたり、
話し方や言葉遣いを笑ってみたり、
酷いものになると
クイズ番組で出演者が
外国語を話したりして笑ったりする。
他にはいつもと違う服装をして、
それを笑ったりというのもある。
アグネス・チャン氏が中国語を話して、
他の出演者が笑うというのは
生まれや出自を笑うことになって、
不快だとみなされるのが現代社会だ。
特にインターネット上で
愛国的であるかどうかを聞かれたり
するような国では尚更である。
それを「いじり」であると言っても、
周りと違う立ち振舞いをして
その奇矯な形振りをネタにするのは
かつての「見世物小屋」と
変わりがないという意見もある。
特に食事を映す番組なら
韓国では正しいとされるマナーが
日本では間違いになり、
日本で正しいマナーが
韓国では間違いになるので
外交問題になりかねない。
韓国で米の料理はスプーンで食べるが、
日本ではスプーンで食べるのは
不器用な人間であることと言い、
それが非常に不快だとみなされる。
じゃあ、日本ではカレーライスも
箸で食べたりするのか?
実際にはスプーンで食べている。
日本のドリフターズという
お笑いグループは
「8時だョ!全員集合」で
良く「先生」を題材にしていた。
先生という職業が示しをつけるものなのに
示しをつけない先生がいるからと
いうことだが、権威をお笑いにすることは
国によっては生命の危険が及ぶこともある。
要約すると「偉い人をネタにしたお笑い」
は国際的にリスクが高いということだ。
今は「熱心であること」や
「熱中していること」も「偉い」ことに
入るとされている。
田舎者が田舎者だと
お互いを笑うということも
地域差別につながる。
それに田舎者にとって
相手を田舎者だと笑うことは
自分より下の存在がいるとか
相手を下に置いて優越的であることを
誇ることになりかねない。
それを品がない、
マウントだと問題視しているのが
現代の社会である。