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雨蛙が住み着いたらしい

青蛙おのれもペンキぬりたてか

芥川龍之介の俳句。友達からの手紙で知ってからというもの、雨蛙を見るたびに思い出す。

いつからか、実家の庭で時々雨蛙が鳴くようになった。夫曰く、「温室で一匹見た」らしい。私は蛙は好きだけど、昼間は暑いし、探すこともしないでいたある日、庭の隅に生えている柑橘の木をふと見ると、

いた。

木には白いカイガラムシがあちこちに付いていて、それを目当てにしてかアリもたくさん来ている。カエルはアリを食べるつもりなのか、他の虫を待っているのか…。夕方には、カエルの姿は消えていて、また時々鳴き声だけが聞こえる日々がつづいた。そう都合よく、同じ木には現れないよなーとは思いつつ、毎日のように気にすること1週間ほど。

またいた。

この木はよほどお気に入りの狩場ということ?一日中同じ場所にいて、夕刻には「玄関のドアに張り付いていた(by母)」というので、本格的にうちに住み着くことにしたらしい。

ところで2枚の写真を改めて見ると、2回目に現れた時の方が体の色が白っぽく変わっているように見える。木の幹の色に合わせているんだろうか。こちらはペンキというより、漆喰みたいな質感だ。また姿を見せてくれるか、ちょっと楽しみである。



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