肺に穴が開きました。そして身体に穴を開けられました(その5)

注射器でプスっと刺してシュ〜っと空気を
抜いてしまえば帰宅出来ると思ってた。
「にゅ、入院ですか?」
「そうです」と手元にあるボールペンを持ち、
「これより少し太いくらいの管を穴をあけて
入れます。それで空気と水を抜きます」
「どれくらいの入院になりますか?」
「今回は鍼の穴なので肺は多分塞がっていると
思いますので1週間位で問題なければ退院と
なります。」
(1週間か…)
「入院に当たって血液検査とPCR検査が必要に
なりますので向かいの検査室へお願いします」

病院にとってコロナは何よりも脅威である。
かかりつけ医に連絡した時も先ずはコロナ相談センターで症状を話して判断を仰いでくださいと言われ診察OKの判断をもらい受診した。

血液を取り、ケースに唾液を入れて渡してから
再び待つ。看護師さんに名前を呼ばれた。

「では今から病棟に上がってもらって…」
「え!今からですか」
何の準備もしていない事、家が近くにあって
準備が出来次第すぐ戻るのでと訴えて2時間
程の猶予が与えられた。

「中抜け」のはずがいきなり入院になってしまった。まずは会社に戻り上司に報告し、自分宛てのメールを上司とスマホに転送出来るようにして周りのスタッフにお願いしてから自宅に戻った。

用意は家内が既にしてくれていたのでノートPC
とスマホのアクセサリー類をパソコンバッグに放り込んでから帰宅途中のコンビニで買ったおにぎりと家にあったカップ麺で昼食を済ませ
病院に戻った。

その間にも着信が4,5件あったので急ぎの用件は上司に引き継いで急ぎで無いものはメールしときますとだけ伝えておいた。

1週間ならなんとかなるか。(続く)

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