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父が家にくる。アケビで籠を作る。

今日16時半ごろに、うちのお父ちゃんが自分達の家にやってくる。昨日、急に「25日〜29日まで、どんな感じ?秋田行こうと思っとんやけど」みたいな連絡が来た。正直アケビの籠を最低でも10個は作りたいのと、射撃場にいきたいのと、熊の革のブローチも作りたいのとで、相手をする暇がない。まあそれでも良いということなので、とりあえず来ることになった。相手をする暇がないと言いながら、僕はすごく優しいのでたぶん相手をしてあげることになるんだろうな、そしたらnoteを書く時間やらも取りづらくなるだろうなと思って、今書いている。昨日の夜に書いたので、感覚的には一日に二つの記事を書いているような気分だ。noteに取り憑かれている。
それにしても、急に明日から秋田行く、みたいなことって父らしくない。まるで自分みたいな突発的行動。しかも一人である。母、妹は家にいる・・・?そんな父が珍しくて、おもしろくもあり、なんだか不気味でもある。ここにはちょっと書きづらい親子の話もあるので、少しそのへんも聞いてみる。なんなんだろう、こわい。

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アケビの蔓でずっと何かを作っています。昨日は浅めの器のようなもの、そして今日一つ籠をつくりました。朝7時から稼働しても、いちにちに2つ作ると、もう日が暮れ始めます。アケビの蔓、なかなか手強い相手になりそうです。商売にするのははっきり言って無理そうです。でもね、やります。出来上がったものをみていると力が湧いてくるからです。頑張ります。


アケビの蔓と言うと赤褐色のような色をイメージします。僕は少なくともそうでした。そういうイメージで山に入ると、そんな蔓がほとんどないことにまず驚きます。白いもの黒いもの、そして緑がかったものはたくさんあるのですが、赤くていい色をしたものにはなかなか出会えません。見つけた時にはちょっと声がでるくらい嬉しい。野生にいる時点ものすごく美しいんです。ちょこちょこ動き回って、ようやく一掴み分くらいの蔓が手に入ったら、1時間半くらいはかかっています。
それから蔓についた泥を落としたり、ヒゲ根を切ったりして、乾燥させます。その乾燥には大体1ヶ月。名人は2ヶ月は干すと言います。乾燥させないと虫が出たりするので、この工程もものすごく重要。
その後乾燥した蔓を水に2〜3日浸けておきます。浸けた蔓は柔らかくなって編みやすくなります。それからやっとのことで編むことができるのです。私もやっとあのとき採った蔓を編むことができて、とても嬉しく思っております。

採る時にはわからなかったけど、芯が通っていて強い蔓もあれば、少し弱いけれど編むには適した蔓があります。本には水を含んだ状態になると、よりその蔓の個性が出てくるのだと書いてました。僕も実際に編んでみてそう思いました。色ではなく個性の方が、編む時にはめちゃくちゃ重要だということもわかりました。
そういった蔓のそれぞれを適材適所に当てていきます。最初につくったものは適材適所になっていなくて、ものすごく編むのに苦労しました。適材適所を見抜く目も鍛えていかないといけません。そして蔓の色もできれば統一したい。赤じゃないからダメだ、と捨てるのではなく、色を統一することで、赤じゃない少しグレーがかったアケビの籠ができて、これはこれでかっこいいです。自分が採ってしまった蔓は、やっぱり全部形にしたいので、なんとかうまくやりくりして、お店にだしたいと思っています。目標はあと8個、頑張ります。

ということで今日も読んでくださった方、ありがとうございました。なんかもう楽しいのか疲れてるのか、眠いのか覚醒してるのか、よくわかりませぬ。

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