はじめに。

平日毎日noteを書く。それも2000字と文字数まで決めている。これを利用しない手はない。ちょっと今、ありがたいことに締め切り間近の仕事に追われていて、山菜の本を作ろうぜという勢いがしぼんでしまっている。気持ち的には熱々なのだけど目の前の作業が大事すぎて、ちょっと気持ちを込めて書くことができないでいる。
でも、もう時間もなくなってきたので積極的に書こうとするしかない。そう、そこで2000字書くと決めているnoteが役に立つではないか。せっかく2000字も文字数があるのだから、1日ひとつ、とにかくその本に載せたいと思っている内容を書こう。もともとは少ない文字でかっこよく書く、のが目標だったのだけど(いつも多い文字でダサく書いてるから)そんなことできないので、いつもの感覚で書いていく。もちろん本にするときには校正して編集していい感じにするぞという意気込みも込めて。

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僕と山菜との関係

はじめに

あんまり予防線を張ってる文章が好きじゃないから、普段は書かないようにしているのだけど、ここにだけは書きたい。
自分の書いたものを読んでもまじで時間の無駄でまじで僕の自己が満足するだけになる可能性がある。これを読んだとしても何の得もないかもしれない。むしろ山菜いらねえよってなる可能性もある。そんな気配がした人はもう読まないでもらってもいい。ほんとに山菜を買ってくれてありがとうございます、とだけ言いたい。ありがとうございます(山菜を買ってくれた人につけるおまけみたいなものとして送るつもりなので)。

山菜を売る人間として、山菜を送るのはいいけど、よりおいしく食べてもらうためにできることってあるんだろうか、とずっと考えていました。シンプルに考えたらレシピや下処理の仕方を丁寧にお送りすること、になると思います。で、それを実際つくりもしました。
でも、やっぱりなんか「これをやっておけば間違いない」感というか、もっとできるはずなのにそれをやってない感が僕の中にあって、もったいないなあと感じていました。さらにその上、送った人の中には、その人のご両親が山菜に詳しくて勝手に調理し始めた人がいたりとか、ネットで検索した情報をもとにやってくれた人がいたりとかで、僕が用意したものを見ないでもできる人がたくさんいて、「そっか、これいらないかも」とそのときにグッと思ったというのもあります。

じゃあ何がいるのか、というと本当はもう何もいらなくて、山菜だけおくりゃあそれでいいはず。でも僕はなんかそれでは消化不良なんですよ。なんか伝えたい、なんか知ってほしい。ニッチでわけわかんないことかもしれないけど、そんなニッチすぎる自分から商品を買ってくれる人に、山菜のスパイスになるようなことを伝えたい。

自分だけが持っている情報というのは、自分がこの山菜たちのことをどう思っているのかということだけなんですよね。どう調理するかとかどうやって処理するかとか、そういう技術の伴うところは結局誰かの受け売りになってしまう。でも例えばふきのとうって一枚皮を剥いたらすぐに花が見えて気持ち悪くてあんまり食べる気になれないんですけど、それを思い出さないためにも跡形もなく微塵切りしてるんです、とか、アイコって食べるのもおいしいけど、繊維が糸にもなるんです。それでなんか作ったりしてるんです、みたいな「その山菜と自分との関係」を浮き彫りにして、良いも悪いもちゃんと伝えたら、山菜によりリアルな感じが増すんじゃないか、みたいなことを思っている。そしてそのリアルな山菜に輪郭を伝えるようなことばがあるからこそ、どんな調理法よりも想像でおいしくなるんじゃないかという妄想をしている。受け取り手の想像力に賭ける。

でも実際、好きな人と食べる料理がいちばんおいしいですよね、派なので、絶対的な味覚的なおいしさよりも、脳がどう喜ぶかのほうが大事だと僕は思っている。味覚的なおいしさを目指したものを作れないというのも100%あるし、もちろんそっちはそっちでいつか作りたいのだけど、それはそれで置いといて、まず自分にもできることをしたい。僕なりのやり方で、山菜を送った人たちの脳を騙したい。HUNTの健太郎くんから買った山菜はなんかおいしく感じるみたいなことをやりたい。

という理由で、僕は本を書きました。僕と山菜との関係を知ることで、送られてきた山菜が違って見えるかもしれません。何も変わらないかもしれません。それは僕にも分かりません。でも、できれば、僕は無駄なことをしたかったから本を書いたわけではなく、みなさんの山菜がおいしくなればいいなと思って書いたことだけは書いておきたいです。それでは気の向く方だけ先にどうぞ。

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って、長すぎて誰も読まんわい〜!って思ったので本番は300字くらいに削りまくろうと思います。とりあえず今日はここまで。おやすみなさい。

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