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うれしはずかし初体験〜前の女との戦い〜

仕事柄、急に休みができたりするのですが、最近「突然ですが明日は休みです」ってなった時にまずすることは、[好きな落語家さんの寄席はないか/好きな芸人さんのLIVEはないか]検索をすることです。
今年に入ってから何回かやっているので、もう慣れたもんです。単純にその人や所属事務所のSNSを見漁るのです。

まあだいたいは昨日の今日みたいな感じで探すのでうまくヒットすることは少ないですが、ごくたまに大当たりを引くことがあったりして。
今回がまさにそれでした。

ルミネ the よしもと

偶然にもわたしの大好きなコンビが何組も出る、いわゆる"神回"ではないですか。
前日夜にこれに気付いたわたしは速攻でチケットを取って(実はこれにも一悶着あったけどそれは割愛)、いざ、念願の初ルミネへ。

ルミネtheよしもと。昔、ジャルジャルのDVDを買いに行ったことだけはある。劇場は初めて。勢いでチケット取っちゃったけど、こういうのって1人で行くのはどうなの?客席とステージ近いよね。芸人さんからこっちの顔見えるじゃん。ハズいじゃん。

とか考えながら電車に揺られてあっという間にルミネ7階へ。え、人たくさん。1人で来てる人もたくさんいる(ちょっと安心)。
わたしの席は中段くらいで、ステージに向かって左寄りの場所。おお、やっぱ近い。よく見えそう。
客席はほぼ満席なのに、なぜか目の前の数席だけが開演ギリギリまで埋まらない。開演を待っている今はすごく見通しが良いけど、直前にデカイ人とかが来て前に座るオチが頭によぎる。お願いだからそれだけは…
なんて考えていたら前の席が埋まらないまま開演。トップバッターはわたしの"神メンツ"ではなかったけど(ごめんなさい)、あ、なんかすごいおもしろい。やっぱりTVよりいいな。来て良かった。

さて2組目。わたしの神メンツ1組目、『ジャルジャル』の登場です。
ぶち上がるテンション。先ほど書いた通りDVDを買うくらい好きなコンビです。
と、そこへ、暗闇に2人の影。なんとこのタイミングで前の空席のお客さん到着。まじか。やっぱりか。神的なタイミングだな。
コメディならちょっと笑える場面だけど、これはわたしのリアルライフなので本当に笑えない。
前に座ったのは男女の2人組。残念ながらスラっと背が高め。女性が常に視界に入る状態になってしまった。
いや、これは仕方ない。当然だもの。映画館だってそうでしょ。身長の高い人はこういう時に周りに気を使うから大変よね。
なんて思ってたんですけど、この女性、まぁ動く動く。背もたれにかけてたかと思えば乗り出してみたり、かと思えば隣の男性によりかかってみたり。

み、見えない!福徳さんが!後藤くんが!!


落ち着かなすぎる。なんだこの人は。いい加減じっとしてくれ。ふと隣の連れの男性を見ると、ほぼ微動だにせず見ているではないか。静と動の調和がすごいな。

そんな状態でこの女性はこの後も動き続け、終盤には動きの傾向が掴めてきてしまった。

【ウケてる時ほどよく動く】

笑いを身体全体で表現するタイプなのかもしれないが、どんどんエスカレートして、今や会場が沸いている時はだいたい激しく前後左右どころか上下にも動いている。3Dだ。
その度にわたしは空いた隙間を縫って覗き続ける。舞台から見たらヘンテコなChoo Choo TRAINなんじゃないか。忘れてたけど芸人さん側から見えてる可能性あるぞ。いよいよハズい。

とは言え、もうこうなってしまった以上立ち向かうしかない。なにしろ次は今日1番のお目当て、『和牛』なのだから。絶対負けない。

予想通り、和牛の出番の時の彼女の動きは凄まじかった。まじで動きすぎ。そして隣の男性は安定の動かざること山の如し。
ネタ中一瞬だけ、川西さんと目が合った気がした。ヤバい。Choo Choo TRAINがバレたかもしれない。ハズい。でもそんなこと言ってられない。和牛のお2人も変な客がいたってちゃんと漫才続けるんだから、わたしだって変な前の人がいたってちゃんと見続けなければ。

そんなわけの分からない使命感に駆られて必死の攻防を繰り広げながら、気づけば終わりまでほぼずっとモゾモゾしてました。帰りにチラッとみた"前の女"は、自分が動き回ってたなんて自覚は全く無さそうな顔。なんか負けた気分。
そして冷静になった今やっと気づいたんですけど、わたしも後ろの人に相当迷惑かけていましたね・・・?

今、新宿の喫茶店で反省しながらこれを書いています。もしかしたらわたしもどこかの誰かのブログとかに「落ち着き無し女」とか書かれているかもしれません。ごめんなさい。

そんな感じで思い出深い劇場デビューとなりました。笑いを求めて何故か静かに戦う羽目になったけど、ひとつ確実に言えることは、こんなことがあってもやっぱりLIVEは最高です。舞台上と客席が同じ空間で同じ時間を過ごす。TVでは見れないようなネタも見れる。行けるなら毎日行きたいです。

漫才やコントのLIVEも落語の寄席も、今年は時間の許す限りどんどん行きたいですね。ただ今後はなるべく前の方の席を陣取りたいと思いますし、前の席の人が落ち着きがなかったら戦わずにまず優しくじっとして欲しい旨を伝えてみようと思います。

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