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【創作】お題で怪談っぽい話 (お題:「マイナカード」「河野デジタル相」「解散風」)

先月からテレビをつけると河野デジタル相が、あちこちの報道番組に出ては、土下座行脚しているけれど。
僕の実家近辺でも、マイナカードの不備と漏洩でちょっとした事件があったんだ。

職場の要請でコロナ前からマイナカードは作成済みで、保険証の紐づけも既に済ませているんだ。

一連の手続きを行ってから、マイナポイント受け取り先にペイペイなどの電子決済アプリなどと連携させて、やっと2万円分のマイナポイントがもらえるんだ。

しかし、いつまで経ってもマイナポイントが反映されない。

マイナカードで一連の報道がされてから、役所にミスがないか確認してみたらなんと!去年死んだ母親の口座に紐づけされていたんだ。

母親が死んだときに遺品整理したから口座や光熱費、その他の月額制サービスなど毎月の料金が発生するものも全部整理したはずなんだ。

だから、まさか見落としたタンス預金でもあったのかな?と思ったんだ。

母親は先に他界した父の厚生年金、遺族年金で何とか介護費用を捻出していた身分だから大した金額はなかっただろうし。通帳だけ回収して処分しようと金融機関へ足を運んだ。

10年以上放置された口座は預金保険機構へ移管されちゃうから、そこから遺族の口座を取り戻すのはまあ面倒な手続きでした。

面倒な手続きを終えた日の夜、夢枕に母親があらわれて、
「胸のつっかえが取れた。ありがとう」
いうんだ。生前、母も処分しきれなかった口座が心残りだったのだろう。

手続きをすべて終えて最終残高を確認するために通帳記入したものを見ると、妙な入出金の記録ばっかりなんだ。

かいつまむと、団体Aから母の口座を介して団体Bへと毎月贈与税やその他税金が発生しない程度の資金が移動している。そんな記録ばかりなんだ。

気になって団体を検索して調べるとイギリスのマン島など租税回避地で有名な場所が出てきた。

マネーロンダリングのにおいがプンプンして怪しいったらありゃしない。
金融機関の通帳なら金融のプロに通報したほうがいいだろうと安直に金融庁に出向いて相談した。相談したのち、しかるべき機関へその通帳を提出したんだ。

死人に口なしなのでわからずじまいなのだが、
母は通帳がどう使われていたのか知っていたのだろうか?
もし生きていたら聞いてみたかった。

その後、どうなったかというと。
むかし、18禁雑誌のライターやっていた自称「極ライター」の知人が言うには、母や実家とまったく縁のないところで不正融資と脱税の疑いで捜査が行われているらしい。

これで、有力者の政治生命が風前の灯火になっていて。そこの地方議会には解散風が吹き荒れているらしく、血の匂いで集まるサメのように週刊誌が嗅ぎまわっているらしい。
なので、「文春砲で首が飛ぶんじゃね?」知人はそう呟いていた。

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